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11人のカウボーイ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 11人のカウボーイ
製作国
上映時間129分
劇場公開日 1972-04-08
ジャンルドラマ,ウエスタン,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 ジョン・ウェイン師匠が、11人の少年たちを引きつれて牛追いの旅に出る、という比較的明るいオハナシで、ジョン・ウィリアムズのテーマ曲も朗らかに鳴り響きますが、そうは言ってもこの旅、命がけ。牛の群れに巻き込まれれば死が待ち受けているし、はたまた道中には悪いオトナたちが彼らをつけ狙っている。音楽も複雑な色調に。そんな旅の中で、ジョン・ウェインは少年たちに対しては常に毅然とした態度を貫いているのですが、一行の中のもう一人の大人である頑固一徹のコックさんとの会話の中に、大人なりの心の揺らぎが表れたりも。少年たちの描写は、一部を除いてはっきりした性格付けはなされず、集団(Cowboys)として描かれる場面が多いですが、ジョン・ウェインとコックさん、この大人ふたりの描かれ方がなかなかに絶妙なのです。それにしても、少年たちが大人になること、というのは、西部劇の中ではやっぱり「悪人を殺すこと」でなければいけないんでしょうかね(悪人のリーダー、ブルース・ダーンへの仕打ちはさらにエゲツない)。ジョン・ウェインは、銃を持った悪人に背を向け、毅然と歩きながら射殺される。師匠の死を目の当たりにし、その毅然とした姿を心に刻んで、少年たちは大人の男へと成長する。かくして親父たるジョン・ウェインの魂は、少年たちへと受け注がれていくのですが、残念ながら、西部劇映画の魂は、もはや70年代に入って順調に引き継がれていくという訳にもいかず。結局のところ、「死んでみせることで復讐を喚起する」という素朴な図式に、良さもあれば限界もあるのかな、と。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-06 16:23:12)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 6.67点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.94
このレビューの偏差値 53.75
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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