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《ネタバレ》 ずーっと日常なんだけど、常にニヤニヤして観ちゃう、やっぱりバカリさんの脚本が絶妙。
ドラマ版はちょっとだけ見たことがあったが、ほぼ素のバカリさんがちゃっかりスカートはいてOLやってて、周りの女子たちが何の疑問も持たずにそれを受け入れ、日常会話を繰り広げているのがシュールで、コントみたいだなと思った。 そして本作は劇場版。相変わらずゆるゆるで、これ改めて映画にする必要性はあったのかなと考えてしまう瞬間も正直あったが、最後まで見て、これか!となる。そして同時にとても寂しくなる。 ただただその日常が続くと思っていたら、確かにそれは続くのだが、映画版ではひとつの区切りとして印象的な余韻を残すという大技に出た。 確かに最初から「架空」と言っている。その言葉をあまり深く考えないで気楽に観ていたら、この世界の真実を突き付けられた。 亡くなったわけでもなく、元々いない人だったんだけど、なんだろうこの喪失感。 そして観終わって生まれたこの喪失感によって、ある事に気づいた。 「私たちに必要なのは真実じゃない。矛先だ。」 劇中に何度か出てくるセリフだが、これは昨今のSNSが繰り広げていることでもあり、バカリズムがこの架空の世界を構築し、深淵を覗くかのように言った言葉だったんじゃないかな、なんて・・・。でもここは笑い飛ばしながら、ちょっとだけ戒めとしてチクリと胸に刺さしておこうと思う。 更にこの喪失感は、寂しさだけでなく温かい友情の残像でもあった。 ドラマ版をちゃんと見直そうと思う。順序は間違いなく逆だが。 【ちゃか】さん [インターネット(邦画)] 8点(2025-06-20 12:36:24)《新規》
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