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スリーデイズ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 スリーデイズ
製作国米,仏
上映時間122分
劇場公開日 2011-09-23
ジャンルドラマ,サスペンス,犯罪もの,リメイク,ロマンス
レビュー情報
《ネタバレ》 久々に大当たりの映画でした。
今の所、今年一番の映画です。

あの名作、逃亡者のハリソン・フォードが
自分の罪を晴らす為に、理知的で用意周到で冷静で時に神出鬼没な外科医だとすれば

ラッセル・クロウは腹の出た、ごく平凡で、真面目なマイホームパパ
しかし、家族の為には何もかも投げ捨てる情熱家。
こんな対比でしょうか。

ともあれ、そんな男がある日いきなり
妻が無実の罪で投獄され、あれよあれよと言う間に
第一級殺人で、終身刑を言い渡されてしまう。

と、まあ、ココまではある意味でオーソドックスというか定番の筋立てなのですが
いかんせん、脱獄計画を立てるのが、妻や子を思う気持ちばかりが先走る、ズブのド素人。

脱獄のプロとやらに御高説をタレてもらって、神妙にメモを取るのは良いが

裏稼業との接点見つける為に
自分のプリウスで必死に走り回りながら、クソ真面目にドラックを買い込むこの機転の無さ。
どうしよう、どうしよう、という気持ちばかりが募って、何度もドジを踏む。

ああ--持ちカネも無くなるし、やっぱ無理ジャン、駄目っぽいじゃないのと
見てるコッチまで心配になって来た矢先

いきなり妻の身柄が遠方の刑務所に移送されると聞いて
プッツンとキレたが故に冷静さを取り戻すが
それにも増して圧し掛かる緊迫感と悲壮感、どうしようも無い行き詰まり感。

これを脂ギッた顔面一杯で表現してしまう辺りは、さすがラッセル・クロウです。

終局はあえて申しませんが、この映画。
本当にプロットが巧みであると言わざろ得ません。いや、ホントに。

刑事「そう言えばボタンが取れたと言ってたな」
言ってたなぁ???

それを真っ先に探すのがお前等の仕事だろボケ!!
ど素人に探し当てれる様な麻薬工場放置して、麻薬取締りとか言うなボケ!

こういう事柄は主人公が取らざろ得なかった超法規的措置を
正当と言わざろ得ない根拠と成っています。

いまチャリンと音がした???え?したかな???
どっちだよ!!

ズサンな捜査と、それに反比例する行き過ぎた物証主義が、逆に冤罪を作り出す。

内実を知っている人ほど寒気がすると思いますが、この映画は
白は白、黒は黒で、灰色を認めないアメリカの病理をも同時に抉っている。
こう言わざろ得ないのです。
一般人さん [DVD(字幕)] 9点(2012-03-24 22:53:48)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 77件
作品の平均点 7.01点
作品の点数分布
011.30%
100.00%
200.00%
300.00%
411.30%
567.79%
61519.48%
72735.06%
81722.08%
9911.69%
1011.30%
作品の標準偏差 1.44
このレビューの偏差値 59.62
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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