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市民ケーン のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 市民ケーン
製作国
上映時間119分
劇場公開日 1966-06-04
ジャンルドラマ,モノクロ映画,ミステリー
レビュー情報
天邪鬼な私としては、誉めなきゃいけない義務感に負けたような気がして非常に悔しいところなのだが、正直、この作品にはごめんなさいと言おう。負けました。確かに傑作だと思います。何しろ映像が恐ろしいくらい凄い。この作品が1941年に撮られたということを抜きにして考えても、やっぱりこれは凄い。ということは、1941年に撮られたということを考慮に入れたらもう、想像を絶するくらい凄い。綺麗なパンフォーカス。白い壁。薄靄の中に佇む豪邸。何もかもが凄い。決して観客に媚びず、着いて来たい者だけ来なさい、というスタンスで物語を運びながら、嫌でも食いついて行かされてしまうストーリーも凄い。こういうエネルギーって、傑作と言われる作品を観ていても滅多に感じられるものではない。あまりにも多くの人から、長い間傑作と絶賛され続けている作品。こういう作品を誉めることはまったく本意ではないのだが、いかに天邪鬼な私でも、この作品に意地悪なツッコミを入れられる余地が全然見つけられないのは悔しさの極みでもある。でも凄い。「完璧な映画」はあり得ないというのが私の持論であるが、この映画は少なくともそれに限りなく近いと言えるだけのものは持っている。映画を発明した人々がこの作品を観たら、自分たちの仕事には間違いなく意義があったと、きっと泣いて喜ぶだろう。この作品のためだけにでも、映画は存在した価値がある。
anemoneさん 10点(2003-12-20 02:30:20)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 200件
作品の平均点 7.01点
作品の点数分布
000.00%
121.00%
221.00%
352.50%
4147.00%
52613.00%
62613.00%
74120.50%
82814.00%
93216.00%
102412.00%
作品の標準偏差 2.04
このレビューの偏差値 57.20
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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