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流れる のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 流れる
製作国
上映時間117分
劇場公開日 1956-11-20
ジャンルドラマ,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
日本の映画史を語る上で欠かせない、この豪華絢爛な女優陣たちがひとつ屋根の下で暮らし、しかも画面の中でそれぞれの個性が巧く生かされるよう収まってる、その事だけでもまず凄いです。芸者の人たちって一体どんな会話を普段してるんだろうってずっと思ってたんですが、ハナっからみんな見事にお金!お金!お金!に関するみみっちい会話ばかり。いかにも成瀬監督作品らしいですW。まずキャスティングが決まってから、脚本が書かれたという典型的な成功例ですね、これは。大スター競演作にありがちな大見得を切るような芝居どころも特にないし、むしろストーリー自体は地味な印象。同じ花街の芸者ものなら成瀬のフィルモグラフィーでは黙殺されている「夜の流れ」のほうが派手。でもこちらのほうがしみじみした後味を残します。「流れる」のではなく皆が「流されている」中、高峰秀子と田中絹代(←女中役なので皆が彼女をアゴで使っているってのも凄い)の自立しようとする意志の強さが頼もしかったです。婀娜な中年増ぶりを魅せる山田五十鈴、場面盗み巧者第一人者杉村春子、サイレント時代の大女優栗島すみ子のしたたかな貫禄ぶり、「女優」っていうのはこういう方々のことを言うんだろうなあ、本当は・・・。
放浪紳士チャーリーさん [DVD(字幕)] 9点(2006-02-24 11:44:18)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 23件
作品の平均点 7.78点
作品の点数分布
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1028.70%
作品の標準偏差 1.38
このレビューの偏差値 56.38
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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