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アラバマ物語 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 アラバマ物語
製作国
上映時間129分
劇場公開日 1963-06-08
ジャンルドラマ,法廷もの,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 1930年代のアメリカの南部を知るには、面白い教材となっている。
当時の田舎町での暮らしぶり・子ども達の遊び、当時の黒人に対する偏見、当時の法廷の在り方など、興味を引かれる。

それらを子どもの視点から捉えられている点も面白いところであり、本作の個性となっている。
近所への冒険、黒人や貧困に対する偏見や考え方、父親に対する見方、正義と法など、子ども目線で捉えられているため、非常に分かりやすく、感じ取りやすい。
正義のため、そして子ども達ときちんと向き合うために、誰にも何事にも屈せずに戦う父親の姿は、普通の視点から描くよりも、より光ってみえる。
黒人のメイドに対して父親が紳士的に接し、黒人のメイドが自分の娘でもないのに、普通のことを厳しく教育しているところも、この一家の教育方針が見て取れる。
父親のいない少年に対する息子の態度、貧乏人の息子を自宅の夕食に招待する息子の姿、父親と共に黒人の家を訪ねようとする息子の決意からも、父親からの影響が強く感じられるようになっている。
しかしながら、子どもの視点からまとめ上げているためか、全体的にややまとまりを欠いたような気もするが、個性であることを踏まえれば目をつぶれるところではあるか。

当時には“正義”だけでは越えられない壁があったというのも、現実を色濃く反映されており、映画というフィクションとは異なる一面も垣間見える。
「単純に正義が勝ってよかった」という作り物の世界とは異なり、正しいことが素直にまかり通ることのできない世の中の不条理感などを表している。
六本木ソルジャーさん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-14 15:31:16)
その他情報
作品のレビュー数 99件
作品の平均点 7.74点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.67
このレビューの偏差値 47.35
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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