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罪の天使たち のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 罪の天使たち
製作国
上映時間96分
劇場公開日 2010-02-20
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 修道女が各部屋を順々に開けていくシーンの呼びかけ声「アヴェ・マリア」や、ラストで修道女の間を伝播していく「ラ・ポリス」という囁きを始め、彼女らの静かな会話やアンヌ・マリー役:ルネ・フォールの演劇的で澄んだ発声など、音楽的な響きが豊かな映画だ。

脱獄シーンのサイレン音、鉄格子やラストの手錠が閉まる即物的な物音と共に、聞かせる映画になっている。
第2作『ブーローニュの森の貴婦人たち』とともに、劇半音楽があるのもブレッソン長編第1作の特徴だ。

刑務所シーンにみる暗黒ムードやシルエット処理による銃殺シーンなどはアメリカン・フィルムノワールを髣髴させ、夜の樹間に差し込む月の光線はラストの病床シーンのライティングとともに非常に美しくメロドラマを彩り、印象深い。

『抵抗』の冒頭に直結するようなラストショットの「手」の表情は、死と救済の主題とともに、後の作品に連なっていく。
ユーカラさん [映画館(字幕)] 8点(2011-08-28 18:46:50)
その他情報
作品のレビュー数 5件
作品の平均点 7.00点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 2.28
このレビューの偏差値 51.92
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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