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時をかける少女(2010) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 時をかける少女(2010)
製作国
上映時間122分
劇場公開日 2010-03-13
ジャンルドラマ,SF,ラブストーリー,ファンタジー,青春もの,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
2010年の母親が意識不明でありながら主人公の行動が暢気で悠長であったり、その使命自体に何の切迫感もないなど根本的な設定の欠陥も多い上、寄り画面の多さにも辟易するけれど、その役者たちの魅力的な表情は救いだ。
8mmキャメラを一心に覗く中尾明慶の眼差し。ラストの安田成美の美しいクロースアップと、シルエットとしての存在の石丸幹二との切り返し。そして喜怒哀楽の表情豊かな仲里依紗がなんとか映画を支える。何度か登場する、小さな炬燵を挟んでの主演二人のシーンも良い。菓子やラーメンの食事を交えながら二人の対話と沈黙を捉える長廻しが、あるいはお互い逆向きに足を伸ばし合う俯瞰ショットが、二人の微妙な距離感を醸し次第に湧き上がる情感を巧く掬い取っている。そして相合傘、おでん屋台、実験室の机での二人の横並びのショットが、彼女の最後の決断にそれなりの納得性を持たせていく。

70年代のアイテムやファッションやオマージュシーンを目一杯画面に散りばめながら、それをあくまで細部に留めさせるさりげなさも好ましい。別れの廊下のノスタルジックな光、父親と会う公園の風と木漏れ日、時を越える装置としてのフィルムに感応するヒロインの大粒の涙など忘れ難い。
ユーカラさん [映画館(邦画)] 7点(2010-03-14 20:24:40)
その他情報
作品のレビュー数 43件
作品の平均点 5.86点
作品の点数分布
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112.33%
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61534.88%
71023.26%
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作品の標準偏差 1.50
このレビューの偏差値 55.04
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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