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ウィンターズ・ボーン のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ウィンターズ・ボーン
製作国
上映時間100分
劇場公開日 2011-10-29
ジャンルドラマ,ミステリー,小説の映画化
レビュー情報
タイトルバックの仰角ショット。
絡まりあう黒い枝々の合間から光を放つ薄日のイメージが映画の中で象徴的にリフレインされる。
生活感を滲ます家屋の質感と、中西部の寒々しい外気を伝える自然光主体の画面の感触がいい。
一癖も二癖もある登場人物たちの実在感と凄味。その佇まいだけで、主人公を取り巻くシビアな生存環境を語りしめる。
その過酷さの頂点にあるのが、壮絶なリンチを受け、左頬を無残に腫れ上がらせたジェニファー・ローレンスの痛々しい「顔」だろう。
それでも尚、擦り切れたミリタリー柄のジーンズにハーフコートを羽織り闊歩する彼女のタフで凛々しい相貌が素晴らしい。

淀んだ暗い沼の水面に落ちる月光の冷たい光と、チェーンソーのモーター音が苛烈に響く夜を彼女は越え、父の形見となった白いバンジョーを弾く幼い妹・弟と玄関前に寄り添い合う。

その三人のショットはナイーヴさを宿しながらも心強い。
ユーカラさん [映画館(字幕)] 7点(2011-11-21 23:45:32)
その他情報
作品のレビュー数 19件
作品の平均点 6.42点
作品の点数分布
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100.00%
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3210.53%
415.26%
5315.79%
6210.53%
7631.58%
8315.79%
915.26%
1015.26%
作品の標準偏差 1.84
このレビューの偏差値 51.70
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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