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ダーク・シャドウ(2012) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ダーク・シャドウ(2012)
製作国
上映時間113分
劇場公開日 2012-05-19
ジャンルコメディ,ファンタジー,リメイク,TVの映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 アバンタイトルからベラ・ヒースコートが屋敷内に案内されるまでの流れは、あたかも彼女が主人公であるかのように思わせる展開だが、それは屋敷内の様子と登場人物を効率的に観客に紹介していくためのものであった事がわかる。

中盤からクライマックスにかけて彼女の影が薄くなるため、三角関係のドラマとしては些かバランスが悪くなってしまうのだが、そうした破綻とアンバランスさがバートン本来の病理的であやうい魅力と云えなくもない。

スタジオのしがらみが顕著な前作は、程よくユニークでウェルメイドで小器用で教訓的で無害でしかないが、本作の不健康ぶり・インモラルぶりこそ彼の本領に近い。

愛情と憎悪、煩悩と理性、異質な他者と一般人、その間で分裂するそれぞれのキャラクター。(エヴァ・グリーンの最期の表情の素晴らしさ。)

屋敷内や崖のシークエンスで印象的な、焦点深度の深い映像。(遠近を惑わすヒ―スコートと彼女の肖像画のパンフォーカスこそ、ラストの予告だ。)

伏線や整合性や現実的倫理といった小細工を取り払っているゆえに、作り手の特異な症候とその治癒への試みとでもいうべきものがバートン流「再構築」映画の中で際立つ。


ユーカラさん [映画館(字幕)] 7点(2012-06-02 10:48:19)
その他情報
作品のレビュー数 62件
作品の平均点 5.35点
作品の点数分布
000.00%
111.61%
211.61%
31016.13%
458.06%
51727.42%
61219.35%
7914.52%
846.45%
934.84%
1000.00%
作品の標準偏差 1.77
このレビューの偏差値 55.25
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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