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歌行燈(1943) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 歌行燈(1943)
製作国
上映時間93分
劇場公開日 1943-02-11
ジャンルドラマ,モノクロ映画,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
能における「幽玄」や「妙」(柔和、優艶、優雅)の映画的表現ともいえるのが「松風」を伝授する松林の場面における自然光の傑出した美しさだろう。木立を縫って緩やかに下降するクレーンショットの情調。かすかに揺れる木漏れ日の光。山田五十鈴の無心の舞。明け方の路地を歩むショットとの的確なオーヴァーラップとその反復。それらが渾然一体となった絶品のシークエンスである。撮影担当の中井朝一氏、照明の岸田九一郎氏は、同じく能の様式を取り入れた黒澤作品『蜘蛛巣城』などでも優れたスタッフワークを見せる。岸田氏は『ゴジラ』を始め、数々の東宝怪獣映画も手がけることになるが、超自然的存在を照明術によって映画の中に浮かび上がらせるという意味で、能の世界を主題とした本作と相通ずるものがある。

ユーカラさん [映画館(邦画)] 9点(2008-12-08 23:05:40)
その他情報
作品のレビュー数 14件
作品の平均点 7.50点
作品の点数分布
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10321.43%
作品の標準偏差 2.06
このレビューの偏差値 53.53
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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