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男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎
製作国
上映時間104分
劇場公開日 1981-08-08
ジャンルドラマ,コメディ,シリーズもの,TVの映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 寅は柴又でこそバカ扱いされるが、地方ではけっこう人物として見られることもあり、そのズレは興味深い。本作では、松坂慶子が弟の死を知ったとき、彼女は「なんで知らしてくれはらへんかった」って会社の人に言うが、身内の者として付き添った寅は「いろいろ面倒を見ていただいてありがとう」と感謝を述べる。こういうちょっと相手と距離を置いた“公の場”では、とても世慣れて大人なのだ。でも酔った松坂が宿に来て寝てしまう“私の場”になると、とたんにオロオロしてしまう。このズレ。その前に松坂が「弟のことをなんて呼べばいいかしら」と問うのに対し「ヒデでいいんじゃないの、俺なんて家ではいつもトラとかトラちゃんだぜ」っていうところ、テレビで見てるとつい見過ごすとこだけど、映画館ではすごくウケてた。なんか、柴又の寅と世間での寅との違いが、本人が意識せずにクッキリと出ていた。松坂、恋人がいたんなら悲しくて酔っ払ったらそっち行けばいいのに、とも思うが、その恋人ってのはヒロシタイプの真面目男らしいので、こういう場の慰め役にはならないってことなんだろう。で弟の死を知る場を一緒に体験した寅のほうに行っちゃう。ここらへんが寅の重宝なとこであり、またつらいところだ。松坂はこのとき寅とどうなってもいいと思ってたんでしょ、恋人がいるのに、フラッと。早朝ソーッと宿を出てタクシーに乗る松坂の場が印象深いのは、そういう酔いから醒めて、芸者をやめようとここで決心したからなんだろうなあ。
なんのかんのさん [地上波(邦画)] 7点(2008-10-19 12:19:31)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 30件
作品の平均点 6.93点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.06
このレビューの偏差値 50.59
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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