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素浪人罷通る のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 素浪人罷通る
製作国
上映時間81分
ジャンル時代劇,モノクロ映画
レビュー情報
刀を振り回すことを禁じられていた敗戦直後期の時代劇。天一坊のもとに、ひとつ当ててやろうという有象無象が集まってくるところなんか、このころの世相を映していたのではないか。阪妻の豪放な大芝居が楽しい。大岡越前との翳りゆく部屋での談判。暗くなると障子の向こうの廊下を手燭の灯が入ってくるあたりの味わい。天一坊の出立の声を耳にしつつ寺子屋の教授をしている場のリズム感も、大ぶりで良い。全体が大ぶりで骨太の味わいなの。ラストの瓦屋根の大きな構図に青空、御用提灯の場でも爽快である。時代劇の灯を絶やさせまいという決意、というほど大袈裟なものではないかもしれないが、とにかく時代劇のおおらかな気分が溢れていて、立ち回りができないという禁止がかえって作品を練り上げた。封建制を批判してるんだよ、という文章が頭と終わりに付くのは、進駐軍への確認のアピールか。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2009-02-01 12:14:55)
その他情報
作品のレビュー数 4件
作品の平均点 6.25点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.92
このレビューの偏差値 52.03
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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