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パラノイドパーク のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 パラノイドパーク
製作国米,仏
上映時間85分
劇場公開日 2008-04-12
ジャンルドラマ,犯罪もの,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 美少年がシャワー浴びたり着替えたりしているのを、舐めるように観察している監督に付き合わされた映画という気がしないでもないが、いちおう表向きのテーマとしては、しだいにヤバい感じが迫ってくる少年の心理スケッチってとこか。おどおどした気分と、そこから脱出したい願望のようなものが、絡まり合って並存している。ヤバい感じを迫るのは、桜金造似の東洋系刑事だったり、テレビの黒人アナウンサーだったりするのは偶然だろうか。イラク戦争の実感がピンと来ないという白人少年の周囲を、有色人種がゆっくりと固めていく。スケボーの上下にうねる画面と、静かに滑るような水平の移動撮影が対比的に登場する。うねる画面のときにのみ少年らは生き生きとし、学校の廊下をゆっくり移動で捉えたシーンは『エレファント』の惨劇につながっていくようなおぞましさがある。そして実際、大がかりな水平移動である貨車で惨劇が起こるわけだ。音楽が、ラジオをザッピングしているような変な使用法で、事件のときにはベートーヴェンの第九、モールを移動しているときはフェリーニの「魂のジュリエッタ」、ガールフレンドと喧嘩別れするときは、彼女の声が消えて「アマルコルド」が流れ出す。この全然合わなさが狙いなのか、分からない。フェリーニの時代の牧歌的な悪童と対比してるって感じでもなさそうだし。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2009-05-26 12:08:15)
その他情報
作品のレビュー数 12件
作品の平均点 5.67点
作品の点数分布
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218.33%
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6433.33%
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作品の標準偏差 1.60
このレビューの偏差値 51.30
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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