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偽れる盛装 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 偽れる盛装
製作国
上映時間102分
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
『祇園の姉妹』を思わせるのは、もともと脚本の新藤兼人がオマージュとして書いたらしい。切りを重んじる母に、何言うとるねん、とやきもきする姉、このうちと小林桂樹んちのおっかさんとのイサカイのあたりはかなり小気味いい。溝口がぴったり女性の側について男社会を告発したのに対し、こっちはやや間を置いて、たとえば妹が町並みを眺めて「戦災に遭わなかったから封建制が残ってるんやわ」とか言うように、ちょっとヒトゴト風。こういうところが新藤さんの弱点かな。客観的であろうとして評論的になってしまう。進藤英太郎のとこの店で京マチ子がお酒を飲んでいると、カメラのすぐ前で盃のやり取りが始まって客の噂話につないでく、なんて演出もあった。この時代、自転車で走るってのは、健全の象徴だったのね。町のすいていること。進藤英太郎はつくづくいい。時代劇では平気で単純な悪役を嬉々として演じられるし、こういう役もやる。ただのアホじゃなくて、それ相応の仕事はしてきた男を感じさせる。好色でも開放的であって、東の森繁のようなヤサ男とは違う豪放さを持っている。日本の西の男のある典型なんだろう。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 6点(2011-07-31 10:27:24)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 7.00点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.82
このレビューの偏差値 35.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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