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ミリキタニの猫 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ミリキタニの猫
製作国
上映時間74分
劇場公開日 2007-09-08
ジャンルドキュメンタリー
レビュー情報
これアメリカ人にとってはテーマがクッキリしている。かつての日系人収容と現在9・11後のアラブ人排撃とが重なって、問題提起になっている。でもアメリカ外の人間として見ると、人間ドラマとしてさらに映画の濃さが増した。けっこう厄介なジーサンなのよね、このミリキタニ画伯。監督(リンダ・ハッテンドーフ:若い女性)の部屋に居候させてもらってるのに、ペンがもうないぞ、なんて威張ってる。アメリカに怒られないようにということを絶えず外交の基本にしてきた戦後の日本政府の対極のような態度で、うらやましいとは思いつつ、同胞として監督に、すんません、という気持ちに時々なってしまった。かつて収容所に送られた彼はアメリカ政府に裏切られたという怒りを持ち、あらゆる公的な保護を拒絶して路上生活していたのだが、その怒りに支えられていたようなところもあって、単純ではない。次第に過去のそういった呪縛から解かれ人柄が丸くなっていく経過が人間ドキュメントとしての芯で、そこが面白かった。撮影は01年の1月から始まっていて、さりげなく貿易センタービルが映っているカットがあったりするのが、記録の強み。画伯、「北国の春」はどこで覚えたんだろう?
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2009-02-13 12:15:51)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 8件
作品の平均点 7.75点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.83
このレビューの偏差値 24.55
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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