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ある貴婦人の肖像 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ある貴婦人の肖像
製作国英,米
上映時間144分
劇場公開日 1997-01-25
ジャンルドラマ,歴史もの,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 登場するほとんどの男性に愛されながら、唯一愛のない男と結婚するヒロイン、イザベル。求婚を断わっても、そのかわりに何かしたいことがあったわけでなく、ただ結婚という拘束から自由でありたかった、という女性だから、マルコヴィッチの、非生活者・趣味人といったタイプが魅力的に見えたのだろう。そもそも19世紀の女性に「何かしたいこと」なんて有り得なかっただろうし。彼に惹かれたということは彼女の自由願望もそう健全なものではなく、どこか現実の人間関係のわずらわしさから逃走する手段めいたものがあったのだろう。愛がなかったからこそ安心して結婚できた。ここに陽光を巡るモチーフが映画としては絡んできて、光を遮断する日傘、日に当たらないようにさせられる娘、といった展開になる。ヨーロッパの闇とアメリカの光の結婚。ヨーロッパの闇に逃げ込んだ光が、それでも愛に向かい合おうとするエンディングと思えばいいのかな。なぜかこのころH・ジェイムズの代表作が3つほど続けて映画化されたけど、「ねじの回転」を映画化した昔の『回転』を越えられなかった。光と影は美しいが、へんにカメラを斜めにしたりするのはいただけない。シェリー・ウィンタースは懐かしく、シェリー・デュヴァルはすっかりおばさんになってた、というのが見た当時の印象。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 6点(2009-05-12 12:13:09)
その他情報
作品のレビュー数 31件
作品の平均点 3.84点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.67
このレビューの偏差値 57.77
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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