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穴(1960) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 穴(1960)
製作国仏,伊
上映時間124分
ジャンルドラマ,サスペンス,刑務所もの,モノクロ映画,犯罪もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
音が凄い。削る音、ラストの警官たちとの揉み合いの音。本来静けさが支配している場所だけに効く。そして歯ブラシの鏡などの小道具の使い方。たしかに脱獄ものの名作だ。ただブレッソンの『抵抗』の感動とは違うんだな。映像では脱獄そのものの面白さを、どちらも中心にしているのに、「外」の深さが違うんだろうか。映画の感動には映像だけに任せられないものも含まれてくるのだろう。逃げ出す目的という非映像的な・説明的な部分も、映画の感動に関わってくるのだ。そういう「粗筋を読めば映像見ないでも分かるようなこと」は出来るだけ映画の感動から除外しようと、つい思ってしまうのだけど、そういうものでもないんだな。純な部分・不純な部分と多くの面を持つ複合体としての映画の感動…、そんなことを考えさせられた。たとえば歌のよしあしに、メロディだけじゃなく歌詞も関わってくるように。映画は密室の生み出す緊張が好きで、一方に襲撃してくる外部から立て籠もる密室と、本作のように何とか逃げ出そうとする閉じ込められた密室、を描き続けてきた。舞台という制約がないからこそ映画では、そういう状況が好まれるのか、これも興味ある問題。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2012-06-07 09:51:42)
その他情報
作品のレビュー数 100件
作品の平均点 8.12点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.52
このレビューの偏差値 45.18
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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