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遥か群衆を離れて(1967) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 遥か群衆を離れて(1967)
製作国
上映時間168分
劇場公開日 1968-02-10
ジャンルドラマ,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
ポランスキーの『テス』に心ふるわせた人間なんで、同じトマス・ハーディ原作、同じ堂々とした上映時間ってのに期待して見たら、ただ長いだけだった。原作知らないんで、罪がハーディにあるのか脚本にあるのか分からないけど、登場する人物がキチンと像を結んでくれない。とりわけヒロイン、パキパキしたはりきり娘かと思うと、アレーッと淑女のように気絶したり、隣人にバレンタインカード送るいたずらしといて、でも言い寄られると「困るわ」って言う無責任ぶり、そのことを映画は非難しているようにも見えない。してたのかな。偶然の皮肉がこの世を動かしていくってのが「テス」の根本思想だったが、出世作らしい本作でも、このいたずらや結婚式場間違えたりが、ドラマを動かしていた。そこらへんハーディのドラマとして筋は通っている。女中ファニーの物語は「テス」の原形のようでもある。T・スタンプが「テス」のアレックだ。ちゃらんぽらん男とクソ真面目男に挟まれたヒロインの物語として、本作は『テス』と同じ構造になっている。ただテスでは男によって女が不幸にされたが、こっちは女が周囲の男に不幸を撒き散らしていた。これが映画化された60年代ってのは女性の地位向上が叫ばれており、原作読まずに勝手に想像するのだが、ストーリーの「小娘が農場主をやる」って部分を拡大して脚色しイビツになったのではないか。浜辺の祭の場なんかは面白かった。それにしてもこの題名は何を言ってるんだ?
なんのかんのさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-12-19 10:23:31)
その他情報
作品のレビュー数 5件
作品の平均点 6.20点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.98
このレビューの偏差値 37.50
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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