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太陽に灼かれて のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 太陽に灼かれて
製作国露,仏
上映時間136分
ジャンルドラマ,ラブストーリー,実話もの,ロマンス
レビュー情報
チェーホフ的なものを現代史に応用してみました、って感じ。チェーホフの世界って「崩壊の予兆の上に立つ特権階級の不安」ってなもので、それはいつの時代にもある。うっすらと退屈に浸かったようなおしゃべりの中から、キラリキラリと緊張が見え隠れし出す。コップを持つ手首の傷、川辺にきらめくガラスのかけら。三角関係の緊張が高まったところで、政治が顔を出す。感情の過剰の世界から、感情の欠損の世界への一気の揺り戻し。表情はガスマスクで隠される。この監督は川が好きで、『機械じかけ…』では川に飛び込み、『ウルガ』ではトラックを落とした。今回は昔の恋人たちが落ちる。どれもこれもすべて楽園の最後の一日のメランコリー。ラストで火の玉はクレムリンへ消えていったのか、火の玉の代わりに浮かぶのはスターリン気球。こんな時代を描いても、チェーホフ的なるものは普遍性を持って生きるのだ。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2010-03-21 11:53:37)
その他情報
作品のレビュー数 21件
作品の平均点 6.76点
作品の点数分布
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314.76%
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529.52%
6523.81%
7523.81%
8314.29%
9419.05%
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作品の標準偏差 1.63
このレビューの偏差値 50.90
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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