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十九歳の地図 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 十九歳の地図
製作国
上映時間109分
劇場公開日 1979-12-01
ジャンルドラマ,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
ただの鬱屈だったものが、電話という匿名の装置を発見して、凶暴な不機嫌に育っていく、その公衆電話を発見するシーン。サッカーのボール(おーい新聞屋)を公園のほうに蹴っ飛ばしたのがスローモーションになって、その方向に公衆電話が現われてくる。ゾクゾクさせる場面。雨の日に、みんなが雨雨降れ降れの合唱になるとこ、連帯っぽいものが描かれたのはあそこだけで、あとは弱者同士が殴りあい落としあう世界。カサブタのマリアに対して「そういうふうに蛆虫みたいに生きんのを売り物にして」ってところは凄かった。弱者は弱者づらする弱者を最も憎む。そして地図を作っていくシーンの緊迫、あんな地味な作業でも、映画の興奮は生まれるってこと。なんでも派手にすればいいと思ってる昨今の監督に見せたい。ちょっときっかけさえあれば、右翼の組織の中に安住してしまいそうなところに立っている19歳。手応えの固い確かさという点では、これがこの人の一番じゃないか。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 8点(2010-04-18 11:55:58)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 10件
作品の平均点 6.60点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.69
このレビューの偏差値 54.93
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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