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穴(1957) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 穴(1957)
製作国
上映時間103分
劇場公開日 1957-10-15
ジャンルサスペンス,コメディ,モノクロ映画,ミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》 京マチ子って『羅生門』の時からして、すでに貫禄。森雅之と互角に渡り合い、三船敏郎をあるいは凌駕していたかもしれない。身体も貫禄充分。で、普通なら“貫禄”ってものと“キュート”ってものとは、対極にあるはずなのだが、この映画の京マチ子は実にキュートなのだ。彼女がこんなにかわいく見える映画は珍しい。七変化を見せるんだけど、化粧の濃い娘になったり、田舎ものになったり、それが何と言ったらいいか、その変装の“うまくなさ”がかわいいの。やっぱり女性映画の監督なんだな。彼女が船越英二を頼ってしまうあたりがサスペンスになってて、キュートぶりが生きている。銀行のひそひそ話・ルポに怒る刑事・クビになった京マチ子とバラバラに始めて、つながっていくあたりに監督ならではの才気。ラストもみなが早口にしゃべりまくり、娘がボソッと「あー、たいくつ」というリズム感が、監督のタッチだった。このころでも繁華街のデパートのすぐ裏あたりに、まだ焼け跡のような空き地が広がっていたんだなあ、戦争終わって干支が一巡りしてるのに。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2009-05-15 12:18:22)
その他情報
作品のレビュー数 17件
作品の平均点 7.24点
作品の点数分布
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9211.76%
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作品の標準偏差 1.06
このレビューの偏差値 47.90
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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