Menu
 > 作品
 > タ行
 > 大殺陣
 > なんのかんのさんのレビュー
大殺陣 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 大殺陣
製作国
上映時間118分
劇場公開日 1964-06-03
ジャンルアクション,時代劇,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 「世直しの大義」を実行する主人公一派のボス山鹿素行が、安部徹ってのがいい。対するのが大木実で、悪役同士。正義を声高に叫ぶ連中を突き放して見ようとしているところがある。どっちもどっち。一派の中にも、テロ実行直前に女を犯そうとするナマグサ坊主がいたり、それまでの「正義」の時代劇とは一線を画している。でも突き放しきれてない中途半端な仕上がりで、過渡期の試行錯誤ってとこだろう。このカッカしている人々の対照物として平幹二朗がいるんだけど、それが最後までニヒルを通せない。「大義でなく友情のために」という流れにはなっていたが、もっと主人公たちの批判者としてあり続けてほしかった。突き放しが弱いと、決行前に妻子を始末しておく残酷も、美談として受け取られかねない。そもそも軍学者の立てた計略にしては粗雑で、山鹿流ってのも大したことないじゃないか(あばれ馬が走りこんでくるあたりはワクワクしたが)。また幕府側も、ことが終わったと見て綱重をムキダシで歩かすなど、こっちも粗雑。ローアングルのワイド画面、しばしば梁や塀など障害物越しに対象を捉えるカメラ、などが楽しめた。大木と安部が廊下を行くシルエットと並行する侍の場も美しい。
なんのかんのさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-05-16 09:56:20)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 14件
作品の平均点 5.50点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
317.14%
4214.29%
5642.86%
6214.29%
7214.29%
800.00%
900.00%
1017.14%
作品の標準偏差 1.64
このレビューの偏差値 55.60
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
大殺陣のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS