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嵐の孤児 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 嵐の孤児
製作国
ジャンルドラマ,サイレント,時代劇,モノクロ映画
レビュー情報
おそらく数年前のロシア革命がダブっているだろうことは否めない。貴族の暴虐がまずあり(腕に鉛・馬車が子どもを轢く・頽廃パーティ)、それを踏まえて人民裁判の恐ろしさがまたある。とどちらにも偏らない姿勢を取っているのが、うまく逃げたな、という印象にもなってしまう。前半では「うん、貴族は悪い」と思い、後半になると「君の気持ちは分かるが、これはやり過ぎだよ」と、観ているほうの気持ちがきれいに切り替われて、何らかの統合、と言うか、暴虐と民衆とのより良い戦い方を目指さそうとはしない。まあそこがアメリカ映画の限界というか、良さでもあるんだけど。ただただすれ違ってしまうことの哀しさを歌う、その語り口だけを洗練させていく。やっと会えると逮捕されたりして、もう悲痛きわまりなく、メロドラマの語り口というものは、グリフィスで(とりわけ『東への道』で)おおかた定まり、あとはほとんど進化する必要がなかったのだなあ。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2009-10-23 11:58:33)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 8.17点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.21
このレビューの偏差値 42.08
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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