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プーサン のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 プーサン
製作国
上映時間98分
ジャンルドラマ,コメディ,モノクロ映画,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 昭和20年代末の社会批評映画として私が観た中では、木下恵介の『カルメン純情す』と渋谷実の『勲章』とこれが三大傑作だと思う。社会批評がそのまま芸術ともなり得た稀有な時代だ。笑ったところは、交番で「もっと神経を太く持たなきゃあ」と諭されていると、ピストル持った男や刃物持った女が次々と自首してくるところ。ニヒルな医者が弁当食べてるとこに重い肺病患者が咳するところ。美人の下着姿自殺未遂のほうにワッと警官が来て、野の首吊りのほうは寂しくブラブラしてるところ。菅井一郎の「牢獄記」の立て看板、などなど。きびきびした画面だが、まだ編集の独特のリズムは生まれていない。ただし税理士の目が疲れると0の行列が欄外に出ていく、なんてアニメも使っている。上っ調子で斜面を滑っていくような社会を、やや外に立つ主人公が眺め、巻き込まれていく展開の映画だ。これが10年たつと“無責任時代”となって、主人公のほうが調子よく社会を滑っていくようになる。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 8点(2009-11-22 12:05:27)
その他情報
作品のレビュー数 11件
作品の平均点 6.82点
作品の点数分布
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6436.36%
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8545.45%
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作品の標準偏差 1.27
このレビューの偏差値 57.37
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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