| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 率直な感想は、当代きっての二人の美人女優がなんとも勿体ない使われ方ってところだ。
フィクションなのか史実なのかが気になったので、少し調べました。ちょっと、レビュー中断。 ヘンリー8世は1491年生まれ。日本は戦国時代初期の頃のお話。 コイツは6回結婚している。 アンやメアリーと関係を持った頃には、キャサリンと云う最初の王妃がいた。 6回の結婚は「正統な男子の世継ぎ」が欲しかったかららしい。 アンとメアリーは姉妹であるが、どちらが先に生まれたかは諸説がある。 ヘンリーはキャサリンの侍女だったメアリーに手を出し2子を設けた。まぁ、不倫だね。 が、その2子は貴族社会の慣習に照らすと「正統な世継ぎ」の条件を満たしていなかったので認知されなかった。 (=王位継承権が与えられなかった) 本作のように、アンが認知されないように仕向けたのはフィクッションだろう。 で、「正統な男子の世継ぎ」が欲しいヘンリーは、次にキャサリンの侍女でメアリーの姉妹であるアンに手を出すことになる。 (=キャサリンに世継ぎを産ますことを諦めたようである) アンは内縁ではなく正式な妻になることを欲した。 キャサリンとの離婚を巡っては、ローマカトリック教会との関係でかなりドロドロのやりとりがあった。 ヘンリー8世の時代にローマカトリックと決別したのは史実。 決別の直接の理由が、キャサリンとの離婚&アンとの再婚を否定されたからというのも史実。 しかし、本作のようにアンがヘンリーに決別を強要したというより、もっと政治的な力学が働いていたというのが通説。 すったもんだの末にアンは正妻に収まる。 エリザベス1世を出産したのは史実。斬首されたのも史実。 斬首の罪状は姦通・近親相姦・魔術使用、などなど。 つまり、ヘンリーの妻なのに(魔術を使って?)兄弟その他の男とSEXしたとして首を落とされる。 さながら「魔女裁判」であり、その正当性は現代では疑問視されている。 アン斬首後、メアリーがエリザベス1世を引き取ったと云う記述は見当たらなかった。 ということで、史実を骨格にしていますが、姉妹の愛憎はほとんどフィクションでしょう。 レビューに戻って、政略の道具にされるという描写のなかで、主演の二人が終始くら~い表情なのが本当に勿体ないと思った次第です。 それ以外は特に書くことがない(笑)。 本作のヘンリー8世はおバカな女好きって描写ですが、 絶頂期には文筆家・作曲家としても活動していてカリスマ的人気があったらしいです。 アンと結婚した時は42歳。当時としては老人に近かったはずで、絶頂期は過ぎた色ボケジジイの初期って感じかな…。 ちなみにメアリーは相当な美人だったらしいが、アンはそうでもなかったらしいです。 世界史の時間でした。起立、礼。 (2025/6/8 史実部分を補足) 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-02-19 00:09:13)(良:3票) 《更新》
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |