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《ネタバレ》 ストーリー自体はけっこう破綻している感は否めないが、監督デビュー作としてはまあこんなもんでしょ。映画スタイルとしてはイタリアン・ジャーロの王道パターンにはきっちり嵌まっているけど、その映像美には「さすがアルジェント!」と唸らされるところはありました。音楽担当はエンニオ・モリコーネ、アルジェントとのコンビは初期作だけなんだけど、なんか雰囲気が違うんだよな…アルジェント映画=音楽担当ゴブリンというイメージが自分には刷り込まれているんだろうな。この映画では原題にもなっているように“鳥”がトリックというかモチーフになっているんだけど、種明かしされても「そんなことどうでも良くない?」ってのが正直な感想です。やっぱアルジェントだけに“鳥”じゃなくて“虫”に拘りたかったんじゃなかったな?まあ駆け出しの身だしいきなり自分の趣味を押し通すのはムリだったんでしょう(笑)。他にも、普通はこれは伏線だろ?って描写があるけどストーリーには全然寄与しないところがあるのは、この映画の大きな難点です。脅迫電話の録音から「この二回の電話をかけてきたのは、同一人物じゃない」なんて苦労して解明するけど、それが事件の結末にはちっとも関係していないんですからねえ。思ったよりエロもないしジャーロ要素も薄目だし、“ダリオ・アルジェントの初監督作”という惹句がなければ忘れられたB級作品だったんだろうなと思います。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2025-05-30 22:41:03)《新規》
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