Menu
 > 作品
 > サ行
 > 秋刀魚の味(1962)
 > アングロファイルさんのレビュー
秋刀魚の味(1962) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 秋刀魚の味(1962)
製作国
上映時間113分
ジャンルドラマ,コメディ
レビュー情報
《ネタバレ》 娘を嫁にやるという基本線はほかの小津作品と変わりませんが、時代を感じさせるところがあります。なんといっても女性が強い。息子の佐田啓二なんて、嫁さんの岡田茉莉子にぽんぽん言われてやり込められています。岩下志麻も、原節子が「お父さま」なんて言っていたのとは大違い。隔世の間があります。それと関係があるのか、嫁に出すまでが長い。娘はすぐに結婚する気はないようです。以前ならそれでも父親は早く結婚させようとしていましたが、本作では父もそれほど急いでいない様子。妻が亡くなっているということもあるのでしょうが、時代を感じさせます。
父親が積極的になる原因は恩師瓢箪先生にありますが、この先生のお言葉がすごい。曰く「結局のところ、人間は独りです」……。これが本作の最終的な結論であると思えてしかたがありません。本作は小津監督の遺作となりました。ご当人はまだまだ映画を撮るつもりだったのでしょうが、結果として最後となった映画のテーマが「人間なんて結局はひとりぼっち」というのは、文字通り筆舌に尽くしがたい感慨を抱きます。すごすぎます。参りました。
アングロファイルさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-05-08 22:46:55)
その他情報
作品のレビュー数 75件
作品の平均点 7.37点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
322.67%
422.67%
545.33%
6912.00%
72026.67%
81925.33%
91722.67%
1022.67%
作品の標準偏差 1.50
このレビューの偏差値 52.77
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
秋刀魚の味(1962)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS