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海にかかる霧 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 海にかかる霧
製作国
上映時間111分
劇場公開日 2015-04-17
ジャンルドラマ,サスペンス
レビュー情報
《ネタバレ》  まったく予備知識なしでの鑑賞。
 なんとなく社会派サスペンスなのかと思っていましたが、ゴリゴリのシチュエーションスリラーじゃないですか。
 しかも全員もとは『普通の人』だったのが恐ろしい。
 歯車が狂っただけで、同じ釜で飯を食う仲間同士で殺しあうことになるなんて。
 これはほとんどホラー映画。人間の性(サガ)と狂気を描かせたら韓国映画の右に出るものはいませんね。
 ストーリーは単純。
 不況と不漁にあえぐ漁村。
 船と船員の生活を守るため、カン船長は密入国という犯罪に手を出してしまいます。
 予定通り海上で密航者を受け入れます。船の上で、密航者たちの不満から多少のもめごとが起きますが、カン船長が力づくでねじふせます。
 そこへ巡視船が。見つかると捕まってしまいます。密航者たちはいったん魚艙のなかへ。
 巡視船が去ったあと、密航者たちを外に出します。あれ?様子がおかしい・・・。誰も返事をしない。ぴくりとも動かない。
 密航者たちは、魚艙の中で全員死んでいました。原因は冷凍庫の故障により漏れ出したガスによる窒息死か中毒死。
 ここから物語は大きく動き出します。
 こっから先はずっとホラーです。
 覚悟を決めたカン船長も恐ろしいのですが、完全にモラルを失ったチャンウクと、もともとモラルの無いギョングが個人的に恐ろしかったですね。特にチャンウク。チャンウクがギョングを殺してしまったときに、『ああ、この人たちは密航者をばらばらにして海に捨てたときに、人としてのタガが外れてしまったのだな・・・。』と感じました。
 この人たちも、元はただの漁師だったことを考えると、恐ろしさを通り超えてやりきれない気持ちに。
 ドンシクとホンメだけでも助かったことは、希望の残る終わり方でしたが・・。
 最後のオチは切なかったですね。
 ドンシクは失うものばかりで、結局ホンメとは結ばれず。
 ラストに女性の顔を映さなかったのはナイスです。
 オチのつけ方もうまいですよね、韓国映画は。
 序盤がどうしても退屈だったのと、好みの面からやや減点。
たきたてさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-06-13 02:58:30)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 7.17点
作品の点数分布
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8116.67%
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作品の標準偏差 0.37
このレビューの偏差値 38.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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