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《ネタバレ》 最近のホラーにしては珍しく、大きな音で驚かせるような演出が一切ありません。
雰囲気やアイデアで、ぞくぞくするような怖さを感じさせてくれます。 以前から見たかった本作。期待するとたいてい期待外れに終わるのですが、この映画は期待通り。 まず、『何か得体のしれないものがゆっくりと迫ってくる』というシンプルすぎる設定が良い。 なぜ、どこから来るのか、とかそんな野暮な説明は一切なし。夜も昼も関係なし。数日間現れないことだってある。規則性なし。つまり、いつ何時も気が休まらない。 足が遅いし、単体でしか現れないし、ホラーでよくある『いつの間にか前にまわりこんでいる』なんてこともない。 銃で撃てば普通に倒れるし、車で移動中は襲われない。なんか、簡単に逃げられそうなのに、『神出鬼没』というアドバンテージのみで恐怖と絶望を感じさせてくれます。素晴らしいです。 SEXをして他の人に感染させても、その人が死んじゃうとまた自分のとこに戻ってくるっていうルールがかなり効いています。 自分が感染させた相手が生きているか死んでいるかなんて、友人知人でもなければ確認しようがありません。だから人に感染させても気が休まるときがないわけです。 これは無理ゲーです。理不尽です。めっちゃ怖いわけじゃないのに、しっかり怖いです。 どこにでも現れることができるのに、わざわざ『ぎりぎり目視できる距離から、ゆっくりと近づいてきてくれる』というフェアプレーの精神が大好きです。 だからなんでもない画面でも、誰か近づいてきている人がいないか捜しちゃうのでずっと楽しい。 ウォーリーより捜しがいがある。 こんな映画をずっと待っていた。 あと80年代ホラーのような、レトロなBGMと効果音が最高。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2025-05-06 22:26:31)
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