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《ネタバレ》 テーマやアイデア、ストーリー性と人物相関がすごい良かっただけに、演出の雑さは結構残念。
イ・ジュンウォンとその同僚、イ・バンヒとその上司(隊長?)、その4人を初めとして、中心人物たちの存在感が半端じゃないです。 また、自爆する女性工作員など、妙に生々しく容赦のない映像は、まさにアジア映画の特色のように感じます。これはハリウッド映画ではなかなか感じることができない感覚です。。それでいて、甘酸っぱくぬるめの、ともすれば蛇足になりそうなラブストーリーを絡ませる、日常と非日常の融合のさせ方が凄いです。この衝撃を伴うギャップが、多くの人がこの作品に魅了されるひとつの要因かもしれませんね。 ですが、血生臭いアクションパート、ドラマパート、ひとつひとつの出来はそれほどまでに高いレベルに達しているとは思えません。特にドラマパートの作りこみ、人物描写は甘いと思います。 そしてアクションパートにいたっては、中盤、映画館での攻防がかなり雑にまとめられています。人質を取ってからいつの間にかシーンが切り替わって、包囲網を潜り抜けたことになっています。いったいどうやったの?イ・バンヒがいつの間にか電車に乗って帰路についているのは最早笑います。親友が死んじゃうシーンも、本当は感動的なシーンのはずなのに、『見せかた』が足りないのか、いまいち泣けません。 その一方で、イ・バンヒを撃っちゃうシーン、崩れ落ちるシーン、留守録を聞くシーンなんかは、ぐっとくるものがあります。 冒頭の訓練シーンの映像と、本編の映像との落差も問題かもしれないですね。実際後半一番ドキドキしたのは、研究所内でCTXの説明聞きながら、実際にCTXを火にかけて光を当てているシーンだったりします。『爆発しちゃうんじゃないの?』って、気が気じゃなかったです。そう言えば、あれだけ機密事項とか言っていたのに、気軽に普通の理科室みたいなところでアルコールランプ使って実験していたのはいったい・・? 最後に、本編とは全然関係ないんですけど、『東洋人の顔は皆同じに見える』と言う西欧の方々の気持ちが、この作品観るとわかっちゃう自分が悲しい。 【たきたて】さん [DVD(吹替)] 7点(2015-05-01 05:33:56)(良:1票)
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