Menu
 > 作品
 > テ行
 > 天国と地獄
 > すかあふえいすさんのレビュー
天国と地獄 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 天国と地獄
製作国
上映時間143分
劇場公開日 1963-03-01
ジャンルドラマ,サスペンス,モノクロ映画,犯罪もの,ミステリー,刑事もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 とにかく密度が凄い!前半だけでも面白いし後半のジリジリした捜査も面白い。これぞサスペンス。完成度では「椿三十郎」に並ぶ傑作。
己の一世一代がかかった主人公に突然舞い込んだ「誘拐事件」。
命よりも大切な金を取るか、息子同然の子供の命を取るか。
主人公たちの心理描写も凄いが、電車での現金受け渡しのシーンも凄え。
後半は刑事たちの執念のドラマ。飽きさせないね。
普通、話がガラッと変わるとバランスがおかしくなるがこの映画はその辺を上手く抑えて描けてる。
息子を救出して一安心。警察もようやく本腰入れて捜査開始。それが自然に流れていく。
あらゆる言語が飛び交うバーの場面。
この混沌とした感じが無性に好きだ。
麻薬、金に苦しむ若者の苦悩・・・正に天国と地獄。それぞれにしか解らない苦労。水と油。
ラストシーンも強烈で印象的。

犯人にとっては権藤への復讐のつもりかも知れない。ただ権堂や警察にとって犯人のやり方は一方的な逆恨み。

権藤は一世一代のチャンスを失った。
仲代の怒号じゃないが「権藤さんを死刑にするような」もんだ。ただ権藤は金を失ったが家族を省みてその大切さを取り戻した。金よりも大事な何かを手に入れられた。

確かに犯人の心理描写は描き足りないのかも知れない。だがそこには「七人の侍」同様に感情移入を一切許さない苛烈さが貫かれているからだろうか。
すかあふえいすさん [DVD(邦画)] 9点(2013-12-17 11:53:13)
その他情報
作品のレビュー数 219件
作品の平均点 8.21点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
210.46%
310.46%
441.83%
583.65%
6188.22%
72310.50%
85826.48%
95625.57%
105022.83%
作品の標準偏差 1.57
このレビューの偏差値 53.21
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
天国と地獄のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS