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新幹線大爆破(2025) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 新幹線大爆破(2025)
製作国
上映時間134分
ジャンルアクション,ドラマ,サスペンス,犯罪もの,パニックもの,リメイク,配信もの
レビュー情報
《ネタバレ》 オリジナルは未見。
可能な限り、予告編以外の情報はシャットアウトした状態で見た。

50年前の事件が幾度か言及されている通り、本作は続編寄りのリブートということになる。
SNSやスマホ、人気YouTuberによるクラウドファンディング身代金の要素は令和ならではと同時に、
清潔感がありながら上辺だけの虚無的な空気が感じられる。
その象徴が爆弾を仕掛けた犯人で、自らの手柄を吹聴している元警察官の父から虐待されていた女子高生だった。
爆弾の製作を教えた男も前作の犯人の息子というあたり、面子を保つための美談に走る偽善に満ちた現代社会への復讐。
登場人物の悪意ある言動がちらほら見えるも、そのフワッとした犯行動機にリアリティが一気に消失してしまう。
劇場版名探偵コナンではないんだから……

後半の犯人バレから展開がダレていくのは残念だ。
不倫した女性政治家が、重大死亡事故を引き起こした観光会社の社長が、引率の女性教師が役割を終えてただの背景と化す。
殺さなければ爆弾が解除されないという、『ダークナイト』ばりの究極の選択を迫られるもそんなことをする勇気もなく、
「お客様の安全を第一に守る」という主人公のモットーと、鉄道仲間のプロフェッショナルな仕事ぶりに、
困難に立ち向かう乗員乗客が一致団結する美徳が全編に強調されるため、
JR東日本の特別協力と引き換えに思い切った展開にできず、"お行儀の良い映画"のまま終わってしまった。
本作の死亡者が別件の元警察官だけというのもね……大怪我した後輩が最後まで生きていたのが不思議なレベル。

ツッコミどころ満載はともかく、全員助かるご都合主義の塊が作品の緊張感を削いでしまった感がある。
だからこそ、当時の国鉄から協力を断られた故の制約で、ぶっ飛んだ話を作れたオリジナルに倣って欲しかった。
物語をその日の数時間に絞って、余計なドラマを最小限に抑えたことは評価したい。
前半7点、後半3点と言ったところで、間を取って5点です。
Cinecdockeさん [インターネット(字幕)] 5点(2025-04-23 23:16:37)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 15件
作品の平均点 6.80点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
416.67%
516.67%
6746.67%
716.67%
8213.33%
9213.33%
1016.67%
作品の標準偏差 1.60
このレビューの偏差値 42.97
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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