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《ネタバレ》 「Perfect Days」からの流れで拝聴。面白かったけれど、主人公の来歴を画面情報から推察しているうちにドップリ没入しているという展開は件の作品と同じ。ただ、そんな思いで見ている観客を百も承知でイメージ優先で情報的に繋がらない画面を持て来るのもこの監督。冒頭のシーン、水もなくああもう生きられないなと思ってみていたら、次のシーンではいきなりレストランに入店。ズッコケるしょ普通。まあ、ここは許す。
主人公も次第に心開き子供を連れて母親探しの旅に出るが、子供は自発的についてきてますから、ここを批判しないようお願いします。心の開き方が非常に自然で、考えていること、感じていることを素直に了解できます。そして、母親を探し出し、夫婦がうまくいかなかった過去が明らかにされます。ここで語られる恋愛心理の矛盾が結構説得力がある。意外にこの心理はよくある話なのに、未だ多く語られていないような印象です。 子供は母親に会いたい、母親は子供に会いたい。だが、自分は母親とは一緒に暮らせない。だから、去らねばならない。これは立派な悲劇であります。涙を流しても問題ないです。もしかしたら、母子は経済的に立ちいかなくて弟夫婦をまた頼るかもしれませんが、それはそれ、また別の話であります。 最後に大きな問題があります。ハンター君が生まれた時、母親は17歳ぐらい、父親は若く考えても40歳は超えているでしょう。この二人の恋愛は認められるでしょうか。自分の身近でも似たような歳の差婚があり女の子の父親は眠れません。あれほどの美人が経済的に恵まれない立場で4年間も後ろめたくない状態で暮らしていたならそこがこの作品の一番ロマンティックなところかもしれませんね。 【たこのす】さん [インターネット(吹替)] 8点(2025-06-25 20:22:13)
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