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バック・トゥ・ザ・フューチャー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 バック・トゥ・ザ・フューチャー
製作国
上映時間116分
劇場公開日 1985-12-07
ジャンルアクション,SF,コメディ,アドベンチャー,シリーズもの,青春もの
レビュー情報
《ネタバレ》 【Back to the Future】《未来へ戻る》ちょっと「??」で良いタイトルですね。普通に考えたら、マーティはモトの時代に戻るわけだから【Back to the Present(現在)】とかなんだけど、ご存じの通り、マーティのタイムトラベルによって過去が変わり、戻った先は、同じ時代だけど《未体験のいま》【Future】だったんですねぇ。
初視聴は中学の何かの授業の一環で、改築されたばかりの視聴覚室で、2週に分けてみんなで観ました。「あ、このお母さんビバリー(ハワード・ザ・ダック)だ!!」って、友達とひそひそ盛り上がってました。
本作は映画マニアにも一般の人にも人気の作品です。本サイトでも唯一の平均点9点台。今では不動の平均点トップ作品ですが、当サイトが書籍化された当時(2003年)は、BTTFは3位(256件9.21点)でした。
※ちなみに1位は『情婦(35件9.40)』、2位は『ショーシャンク(519件9.22)』でした。

マーティが過去に行ったのは偶然のアクシデントでした。1955年11月5日。その過去で偶然、同世代だった両親に出会ってしまい、2人の未来に影響を与えてしまう。想像以上にダメ男だったジョージと、話が違って破天荒だったロレインのギャップが楽しい。2人にとって、一週間後の11月12日(プロムの日)は、結婚を決める人生の転機の日だったけど、過去を知ってしまうと“マーティが影響を与えなかった、モトの時間軸の両親の本当の馴れ初め”も観てみたいですね。
そして何回も観ていると"モトの時間軸のマーティのその後って、どうなるの?"が気になってしまいました。

童顔イケメンで、バンド(しかもギター)やってて、スケボーが趣味で、相思相愛の可愛いガールフレンド(恋人未満?)がいて…今で言う"リア充"です。オープニングのフィットネス・ジムの前で女の子たちに手を振る姿なんて、計算高く自分がイケてる自覚があるか、世間知らずのお子ちゃまじゃないと出来ないですよね。今のマーティって後者で、まだ世間の荒波に揉まれていない、明るい未来を夢見る純粋な少年なんです。
だけどマーティの周りを俯瞰して観ると、既に暗雲が立ち込めています。上司(ビフ)に言われるがままの父。夜間バイトの兄。パッとしない姉。バンドのオーディションは理不尽な理由(音が大きい)で落選。ジェニファーとのデートは車を潰されて行けない。そして親友ドクは殺されてしまう…1955年11月12日が両親の人生の明るい転機だったのに対し、1985年10月25日~26日は、純粋なマーティが夢見る未来が、無残にも打ち砕かれる転機の日だったんです。

急展開の連続で、両親の未来を変えないと自分の存在が消えてしまう!という大問題を前に忘れてしまいがちですが、モトの時間軸のマーティのその後って、じわじわと暗くなってくるんです。
そこをマーティ(と臆病なジョージ)は、自分の力で未来を明るいものに切り開いたところが、多くの人に共感と希望を感じさせた、この映画の秘訣なんでしょう。単にバタバタと、面白おかしいだけのジェットコースター・ムービーとは一線を画してます。

マーティの未来は明るいんだけど、どんな未来か?は、新しい現在の、仲睦まじいジョージとロレインの姿から想像するだけで充分でしょう。今までの映画だと、今まで未遂で終わってたジェニファーとの長~いキスをしてエンディング。なところですが…
もう単体映画として完璧です。そして恐らく今までに無いエンディングの表現方法です。最後のドク登場は、この映画のオマケのようなものと思っていますが、こんな終わらせ方は過去に無かったでしょう。未来はまだまだ不確定要素に溢れている。そして未来に向けた冒険は続いていく。ゴミを燃料に、空を飛ぶデロリアン。いったいどんな未来になっているなのか?想像するだけでワクワクしますよね。上映中観客を楽しませ、鑑賞後も想像させて楽しませる。映画の楽しさがギッシリと詰まってます。素晴らしい。
K&Kさん [レーザーディスク(字幕)] 10点(2025-05-11 09:46:33)
その他情報
作品のレビュー数 854件
作品の平均点 9.02点
作品の点数分布
000.00%
120.23%
230.35%
330.35%
440.47%
5121.41%
6273.16%
7586.79%
811513.47%
918021.08%
1045052.69%
作品の標準偏差 1.42
このレビューの偏差値 54.89
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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