みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
31.“キャスティング”に込められた“巧み”な“悪意”。 このアカデミー賞受賞作品の成功の要因は、先ずそれに尽きると思う。 マイケル・キートンをはじめとする配役の妙が見事で、その配役に応えたキャスト陣がそれぞれ見事だったということだ。 かつてヒーロー映画の主演でドル箱スターとなり一世を風靡した俳優が、十数年の月日を経て、己の俳優としての存在性、そして父親としての存在性に疑問を持ち、満を持して挑んだ舞台作品の初演を前に苦悩する様を描いた物語。 プロットとしては、極めて“ありがち”である。 ただし、先に挙げた「配役」も含めて、「撮影」の手法、ストーリーの「展開」など、描き出し方がとてもユニークで、それ故にオリジナリティに溢れた作品に仕上がっているのだと思う。 まあ何と言っても、主人公の元スター俳優役にマイケル・キートンを選んだことは、この映画が成り立つための必須項目だったように思う。 二十数年前にティム・バートン版「バットマン」で“ブルース・ウェイン”を演じたこのベテラン俳優は、今作の主人公そのものだ。 彼がこの役を引き受け、ベストパフォーマンスをしてみせたからこそ、このコメディ映画は、モキュメンタリー(擬似ドキュメンタリー)の要素も併せ持つ特異な世界観を醸し出すことに成功しているのだと思う。 主人公のリーガン・トムソンは、俳優としての栄光を取り戻すために、畑違いの舞台に挑む。 それを演じるマイケル・キートン自身も、己の俳優人生をある意味自虐的に体現し、自身のキャリアと俳優としての意地をかけた「演技」をしてみせた。 その様には、一人のハリウッドスターの“生き様”がまざまざと表れていて、物語を越えて感動的であった。 主人公は妄想と現実の狭間で終始苦悩をし続ける。 それは即ち「過去」との折り合いをつけるための闘いとも言える。 どんなに「過去」が「現在」にとって邪魔な存在になろうとも、自分の人生である以上、それから完全に決別することなど出来ない。 「現在」と「過去」を等しく見つめ、それぞれに対してどう折り合いをつけるか。人生とはそういうものなのかもしれない。 【過去=バードマン】を病室のトイレに追いやって、主人公が掴んだ【現在=現実】は、果たして何だったのだろう。 如何様にもとらえられるこの映画の結末は、それを目の当たりにした観客それぞれに語りかけてくるようだった。 「飛ぶのか?」「飛ばないのか?」と。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-05-05 22:15:49)(良:2票) 30.マイケル・キートン及びエンタメ業界内輪ネタ作品。あるあるテーマでのありきたりを嫌ったのか知りませんが、有名俳優の名を出すだの妄想だのカメラワークだの、技巧っぷりが策士策におぼれる感があり全くもって退屈でした。劇中劇のつまらなさは悶絶モノ。ヘレン・ミレン演じたコラムニストのクソババアぶりに比べたら本作批評家の可愛い事。決着が舞台上でなかったのがガッカリのダメ押しとなりました。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 3点(2024-01-28 19:23:10) 29.結構,難解(映画とか,演劇の裏話的なものを知らないので)だけど面白かった. マイケル・キートンがかつて演じたバッドマン→バードマンなのね. 凝ったカメラワークと音楽が良かった. 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-04-28 00:21:06) 28.バットマンじゃなくてバードマンにしたのがオシャレ、ドラムをバックに長回しで舞台まで歩くのもオシャレ、役者の生き様を小難しい屁理屈や哲学風に挿げ替えて語るのもオシャレ・・ エドワード・ノートン(マイク)とエマ・ストーン(サム)の絡みもスマートだしその他出演陣も豪華ですが、これは明らかに映画通&業界人向け、そしてマイケル・キートン(主人公)のリアルな当時を知っている大人世代に向けた間口の狭い作品です。どう考えても確信犯的で「一見さんお断り」臭がプンプンしていますが、その反面、映画の内容(ストーリー)自体は割とシンプルで、誰もが陥る可能性がある家族との不和や、どん詰まりに陥った仕事(また、過去の栄光)など、割と当たり前のことが「愛について語る時に我々の語ること」の舞台劇とウマくリンクさせて語られています。 全体的にかなり細部まで考えられており、業界人が一般人に対して訴えたい作品への気持ちなどが、ギリ一般人の頭脳でも判るレベルで表現されています。惜しいのは導入部のマーベル系のヒット作を貶すネタは2022年では既に古くさくなっている点、そしてここで笑える若者には刺さらない映画の内容になっているという大きな矛盾があげられます。 ”大人として”映画を見た後には(無知がもたらす予期せぬ奇跡)が言い得て妙すぎて素晴らしいのですが、普通の一般人(や若者など)にはあまり刺さらず、さほど面白い映画だったとは言い難いのが非常に残念なところです。好きな作風なので甘めの点数ですが正直微妙な作品でした。(レイモンド・カーヴァーの小説は未読) 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-04-14 12:47:13) 27.かなり難しい、というかマニアックな映画かもしれない、あるいは芸術的な脚本なのかもしれない、でも、鑑賞する一人として、面白さを感じることが難しい。 【simple】さん [インターネット(字幕)] 4点(2022-01-26 20:17:16) 26.かつてバットマンに出ていたマイケル・キートンを使うか、すごいけども。実在の俳優たちの名前など虚実入り交えてドキュメンタリーのように見せているのがはすごいと思ったが、いまいち理解しきれませんでした。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 5点(2020-09-27 17:26:36) 25.アカデミー作品賞かどうかはさて置き、 エマストーンやナオミワッツ、エドワードノートンら豪華共演によるブラックコメディを彩った。 カメラワークが臨場感を与え、役者の夢、プライドが交差する。フィーリングの部分は独特な世界観に踏み入る抵抗感はあるが、面白い。 演劇かじったことがある人は特に響くかも。 【mighty guard】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-31 17:12:06) 24.引き込まれる所もあるんだけど、やっぱり全体的に退屈かな。 【miso】さん [地上波(吹替)] 4点(2019-12-27 01:48:03) 23.評価の高い本作、どんなもんかと 予備知識ゼロで 鑑賞..妄想か 現実か、区別がつかない曖昧な創りで、困惑してしまう..が、登場人物の心情を的確にとらえられた演出は 秀逸..映画としては かなり変化球..いろいろと 編集が凝っているので、(映画初心者は)観ていて疲れるかも... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 6点(2019-11-09 10:46:50) 22.アカデミーを取ったので鑑賞。全然面白くない。カメラの長回しも、技巧的にはすごいと思うが、映画的には、それが何という思い。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 5点(2018-12-29 18:38:59) 21.娘の目でか。ちょこっと笑えるとこがあっただけで、印象には残らない映画。 【すたーちゃいるど】さん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2017-07-03 22:57:07) 20.カメラ1台で長廻しが多用されてます。被写体が移動すると カメラマンも付いていきます。目が疲れそうな予感に反し、 意外と自然に見ていられました。ドキュメンタリの風合い。 映画音楽は、パットメセニーの旧友アントニオ氏のドラムの音だけ。 打楽器の即興が妙な緊張感を演出。主役の不安な心情には合致かな。 マイケルキートンは、かつてバットマンを主演で人気俳優になったが その後は苦労したのかな? ならば、この映画の主役と同じやねん。 これは自虐の映画なの?定期的に空想のイメージがリアルと地続きで 描写されるので、最初はSFのつもりなのかと勘違いしました。 映画界にも演劇界にも居場所が見つからず落ち込むマイケルの姿が 見るに耐えないというわけで皆さん評価が上がらないようですね。 で、問題の最後のシーン。もはや空想なのか現実なのか、どうでも 良くなったのは、監督なのか、マイケルなのか、観客なのか・・? 込められたメッセージが何なのかも不明。単に落ちぶれた俳優の 愚痴を延々訊かされたようでもあり、斬新な映画手法を体験した ようでもあり・・コメントに困りました。なにか答えが欲しいけど すこし間を空けて、再度試聴します。次は何か見えるかもと期待。 【グルコサミンS】さん [DVD(字幕)] 5点(2017-01-30 00:27:10) 19.正直、大して面白くなかったので、映画ファンとして失格なのかなと思ったけど、ここを読んで、仲間の多さに安心しました。 まあ、時々、クスッとしたくらいで、特に何の感慨もないです。 この映画を見るくらいなら、アクション大作見た方が、やっぱり有意義だったかな。 マイケル・キートンに、特に思い入れなかったしね。 【プラネット】さん [DVD(字幕)] 4点(2017-01-07 22:24:54) 18.昨年のアカデミー賞主要4部門受賞作ということで期待した私が間違っていました。 実に中身の無い作品です。 狭い狭いブロードウェイと批評家の世界の話、何の共感も感情移入も恐怖も感動も受けず、現代社会へのメッセージも何も「無い」空っぽのマスターベーション映画です。 アカデミー賞作品にろくなものが無いということをうっかり忘れていました。 こんな映画しか作れないハリウッドにはやはり未来は無いのでしょう。 同じ日に(映画館で)見たドイツ映画の「帰ってきたヒットラー」のほうが遥かに深く怖く面白く、強烈でした。 【杜の都の映画好き】さん [DVD(字幕)] 5点(2016-08-16 21:58:39) 17.素直に面白くなかった・・・。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2016-06-17 18:35:28) 16.この映画について考えるのはしんどい。1度見ただけじゃ絶対に理解できん。批評家受けするタイプだろうな。ノーカットに見せるための時間操作が実に密室劇的かつ演劇的で、題材とシンクロしているのが素晴らしいと思う。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-03-14 02:33:08) 15.擬似ワンカットとかドラム主体のBGMとかCGとか、色々すごいし、ストーリーも、セリフもすごくかっこいいんだけど、面白くない。というかすごく疲れる。何でこんなのがアカデミー賞なのだろう。SFやアクションやスーパーヒーローものが好きな私が見てはいけない映画だったようだ。 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-03-11 18:45:35) 14.イニャリトゥ監督作としては、『BIUTIFUL ビューティフル』で感銘を受けた。 そしてアカデミー賞を受けた、この作品を観ることに・・・ 今までの映像重視な傾向はそのままだったが、本作はコメディ映画ということもあり、かなり趣向が異なっていた。 今までのシリアスな作風と、印象的な音楽の使い方が大好きだったが、本作においては予想通り、その期待とは異なった方向へ変化していた。 イニャリトゥ監督が、別の引き出しを出してみせた作品だったと思う。 賞を獲っているだけあって、完成度は高い。 個人的な好みだけで言えば満足はできなかったが、観る前からコメディ映画と判ってはいたので、ある意味、予想通りではあった。 ただ、ジャンルとして分ければコメディというだけで、随所に人間の生きざまが、この監督の色合いで絶妙に描かれていたとは思う。 次は賞は獲れなくても良いので、シリアス路線の作品を撮ってほしい。 特に静謐な音楽の流れる、イニャリトゥ監督ならではの美しい作品を! 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-02-15 00:09:06) 13.とにかくアカデミー賞受賞作らしい作品。 劇中では批評のための批評。批評のための作品への怒りがぶちまけられている割には、 批評家うけしそうな作品。 監督は今世紀の初頭から出てきた天才の一人。イニャリトゥさん。 エッジの聞いた現代的センスで軽くならないしっかりした作品が作れる、稀有な才人ですが、 どうした事か、映像センス、音楽、演技どれをとっても素晴らしいのに、 それだけで面白くはならない。むしろ、ノートンの演技だけが切り取られて素晴らしい。 このまとまっているのにちぐはぐな印象が、千千に乱れる主人公の心根を表しているのだけれども、 孤独なスターの心根はついぞ寄り添うには遠すぎる。 つまりは主役の独り相撲を傍観する映画でしかなく、 全てが主役の目から見た真実であるとしても、私達の心の置き場をどこにすればよいのか、迷うばかりの映画。 キュビズム的に人を表現すると映画ではこうなるのかもしれないが、 いかんせんそんな遊びが面白いとは思わない。 【病気の犬】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-12-15 18:09:04) 12.「アモーレス・ペロス」を超える映画にとうとう出会えるのではないかと期待したけど、だめだった。 唯一の救いは、真実の行方、アメリカンヒストリーX、ファイトクラブ以降、まったくなりを潜めていたエドワード・ノートンのキレッキレの演技が観れたこと。 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-11-03 22:24:59)
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