みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
51.上映が終わり手洗いに行った。鏡にうつる自分の顔をまじまじと見て、「老けたな」と思った。 そりゃそうだ。三十路を越え、結婚をし子供までいるんだから、ついさっきまでスクリーンいっぱいに映し出されていた高校生たちの“若さ”が、今の自分にあるわけはない。 あるわけないのだけれど、入り乱れる彼らの思いは、もはやうすぼんやりとし始めている記憶の甦りと共に、自分の感情の中に入り込み身につまされた。 きっと誰しもが、この映画に映り込む高校生たちの“誰か”と同じ“立ち位置”で、生活をしていたはずだ。 それが誰であったかなんて事は重要ではない。重要なことは、誰しもが「高校」という奇妙な「階級社会」においていつの間にか与えられた立ち位置で、もがきながら生きたということであろう。 高校生は大変だ。時に過酷なまでに。 それに対して一部の大人は、「実社会の荒波の厳しさ」を安直に強調するのかもしれない。 しかし、そんなものは比較の対象にはならない。 限られた経験値、限られた世界の中で、盲目的に自己を顕示し、また抑え込む。それをひたすらに繰り返し、葛藤を繰り返す。 それは先が見えない暗がりを、時に孤独に、時に手を取り合い歩んでいくようでもある。 でも、だからこそそこには、何にも代え難い輝きが存在する。 葛藤の果てに、「こいつら全部食い殺せ!」と高らかに言い放った映画オタクの主人公は、結果として何かを得たわけではない。 しかし、何も選び取れずフラフラと自分の成すべきことを定めきれずにいた幽霊野球部員は、逆光を背にした映画オタクが眩しくて直視できなかった。 それは、高校特有の歪なヒエラルキーが生み出した「光」だったのか「影」だったのか。 人それぞれ、誰に感情を移入するかで、この青春映画の「感触」は大いに異なるのだろうと思う。 面白いと思えるかどうかも、実際人それぞれだろうし、それでいいと思う。 ただ、きっと多くの人が、この映画を観て、自らのあの“限られた世界”で過ごした日々のことを思うだろう。 それだけで、この作品は青春映画として明らかな傑作と言える。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 10点(2012-08-26 00:37:16)(良:5票) 50.アマゾンにレビューを書いたけど掲載されなかった。レビューは高評価ばかりが目立つが、☆を低くすると掲載されない、毎度のシステムのようだ。 私は敢えて言いたい。「王様は裸だ!この映画はクソだ!」と。 内容の全くない陳腐な代物。 【クロエ】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-11-06 02:05:05)(良:3票) 49.心の奥底に、染み入ってくる映画でした。すべての登場人物に感情移入できてしまう、リアリティがすばらしい。立ち位置も性格もバラバラな、彼ら一人一人の中に、ことごとく「あのころの自分」の姿が映し出されるという奇跡。そう。「あのころの自分」は、彼でもあり、彼でもあり、彼女でもあり、彼女でもあった。「スクールカースト」を描いた映画だとも言われているようですが、むしろ、「カーストなんて、マスコミが作り上げた幻想」だと、この映画は言っているように感じます。もし、これが現代の高校生の姿なのだとしたら、僕が高校生だった遥か昔から、世界は何ひとつ、変わっていないのだから。 【コウモリ】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-12-01 14:15:54)(良:2票) 48.これは素晴らしい日本映画! 本作は、バレー部に所属している「桐島」がいなくなり、それによる変化が起こる様を描いています。 桐島をよく知る人物には直接的に、ほとんど接触がない人物には間接的にそれは訪れます。 その変化は初めは「ほんのちょっと」だったけど、やがて大きな波となり、登場人物に襲いかかります。 その過程に、ゾクゾクしっぱなしでした。 高校生の「格差社会」がしっかり描かれていることも面白いです。 特に作中の「映画部」はヒエラルキーの底辺にいるような存在で、他人に蔑まれていいるような描き方にはニヤニヤしてしまいました(こう言うと意地悪ですが)。 構成も特殊ですが、それも成功しています。 本作は同じ時間軸をたびたび繰り返し、複数の視点から登場人物の行動を描くという「羅生門」スタイルです。 このおかげで桐島がなくなった日のそれぞれの登場人物の「反応」が多角的にわかるのです。決して奇をてらっただけの演出になっていません。 高校生以下だとこの映画の面白さはわからないかもしれないけど、大人になると「自分の高校生活を思い出すと似たようなことがあったなあ」と回想できる面白さがあると思います。 ある意味大人よりもやっかいで、うっとおしいような人間関係。 それは大人になった今になると、なんとも愛おしく感じる「痛面白さ」なのです。 ラストも素晴らしいと思います。観たあとは最後の「あの人物」の行動を思い返してみることをおすすめします。 あとアベンジャーズに対抗して「ハリウッドよ、これが日本映画だ」と銘打ったキャッチコピーもGJ。 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 9点(2012-08-15 18:56:46)(良:2票) 47.高校生の台詞は生々しくリアルであるが人物としてはほぼ全員高校生に見えない。 山本美月はとくに気持ち悪く浮いてた。お前どこのOL?髪型が高校生としては似合ってないし拒食症かってほど足細いし。吹奏楽部の女の子にしてもなんだか感情移入しにくい人たちてんこ盛りでした。でもリアルなのはたしか。嫌な部分を見せつけられるからこその感情移入ができないという感じ。ただ視点切り替えで進めるならその視点ならではのストーリー運びしてほしかったなぁ。 ラスト???って疑問点がでてくる映画はいかんよ。 【とま】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-03-22 16:17:17)(良:1票) 46.「山本美月ちゃんがかわいかった」あと原作者はコピーライターのほうが向いてそう あとスタンスとしてはリア充なんだろうな これ作った人 理解あるように見せて 客観的な自分に酔ってる そういうのが伝わってきて不快 いまこっちを向くとやけどするぞ 【日下部みさおは俺の嫁】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-11-18 04:00:43)(良:1票) 45.好きではないけどとても興味深い映画で、最初から最後まで飽きずに楽しめた。もともと自分は高校まで学校というものが大嫌いだったけれど、この映画を見ながら、高校以前の時代には何があっても絶対に戻りたくないと改めて思った。鉄筋コンクリートに閉じ込められ、好きで同じクラスになったわけでもない人々と強制的に毎日顔を突き合わせ、勉強やら部活やらやり続けなければならなかった地獄の日々。そのとき自分を覆っていたどうしようもない閉塞感をとても久しぶりに思い出し、あの時代を切り抜けて今が幸せなのは嬉しいことだと感謝した。それぐらいリアリティがあった。だから映画としては成功してるんだろうと思う。 【クリロ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-09-18 00:38:03)(良:1票) 44.少なくともリアル感はある。意欲的であり、かつその目的を達成している。 【枕流】さん [映画館(邦画)] 7点(2012-08-23 23:47:42)(良:1票) 43.よかった。リアルだけどリアル過ぎない、ドラマ性はあるんだけどあざとくなりすぎない、その絶妙な位置で高校生活を俯瞰したかのような描き方が素晴らしい。俳優陣も概ねよかったが、神木隆之介、前野朋哉、清水くるみ、松岡茉優あたりは“等身大の高校生”以外の何者でもなく、鳥肌物です(特にもう日本を代表する俳優になりつつある神木、まだこんな演技ができるとは...)。小説でしつこく綴られていた体育部、文化部、帰宅部の微妙なヒエラルキー、力関係。自然発生的に生まれ出るドラマの数々。それを的確に、自然に表現できていたのは俳優の演技なしにありえない。クライマックスのカタルシスも相当なものがあったのだが、これは私自身が学生時代、自主映画に悪戦苦闘した経験があるためか。神木隆之介の「食い殺せ!」には泣けた。とにかく、一見大きな筋が無いようにみせかけて“桐島”“将来”というキーワードがしっかりとクライマックスにつながってくる構成は圧巻。傑作だと思います。 【j-hitch】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-08-12 16:15:30)(良:1票) 42.テイストが80年代風で、それこそ映画顧問の先生の言ってる高校生生活の中でお前たちが感じていることを表現しろだった。登場人物のほとんどに感情投入口や共感ポイント反感ポイントがあるというのがすごいところ。自分の高校生活をしみじみさせるのもまた巧い。今となっては多くの出世した俳優女優が出演。皆良くも悪くも上手くも下手も個性を発揮してるが、売れそうな雰囲気をだしていた清水くるみ大後寿々花が今のところ出遅れているは残念。松岡橋本はあまちゃんに感謝。山本は今も昔も事務所に守られている。前野太賀、君らは5年後売れているよ心配せずに伸び伸び演技伸ばしてねと2019年の僕が12年の彼らに伝えてあげたい。 【タッチッチ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2019-09-13 10:16:15) 41.え?これで終わり?って感じ 期待していたのに残念 【へまち】さん [DVD(字幕)] 4点(2017-12-08 10:44:10) 40.人を選ぶ作風だと思います。私にとっては他人事ではありませんでした。傑作です。 【Donatello】さん [インターネット(邦画)] 10点(2017-07-17 00:45:59) 39.まぁよくできた映画だこと。これほどまでに日本のリアルな高校時代の雰囲気が出ている作品を他に知らないんだが。 精神的に未熟なゆえにすぐに反応して混乱して巻き込まれてしまい、それでいて若いから勢いで突っ走って階段を駆け上がったりできる。ああ若いころこうだったなぁと感慨深く想える稀有な傑作。 とりわけ印象につよく残ったのは、性格の悪いというか裏表のありすぎる女子で、あとさき考えずに毒舌セリフを吐くシーンというのはありそうでなかなかないかもしれない。みんな映画では女の子を美化したがるから当然といえば当然。橋本愛の存在もこの映画の魅力をひきたてている。 傑作だからといって高い点数ではないところが興味深い。みんな夢を見たいのかもしれない。 【mhiro】さん [地上波(邦画)] 6点(2017-05-03 20:06:33) 38.噂通りに面白かったです。でも何が面白いのかよくわかんないとゆーか、観てる間は、正直、学生のしょーもない出来事を観てるだけで、このストーリー自体は面白いとは感じませんでした。ただ、僕はたまに映画を観ていて時間をチェックすることがあるんですが、この映画は、始まってすぐから終わりまで、全く時間が気にならなかったばかりか、もっと続けてほしいとさえ思ったので、それはつまりこの映画を面白いと感じていた、と後になって分析したんです。特に学園青春映画がそんなに好きな方じゃない僕が、なんでそれほど集中できたかとゆーと、この映画の圧倒的なリアルさからくる臨場感に、もうとっくの昔に卒業した学生気分が蘇ったとゆーか、なんか学生に戻って教室にいる感覚になってきたからです。で、その自分がいる学校で起こった出来事を観てる感じ。それと同時に、自分の学生の頃を色々思い出してくるんです。それは恥ずかしい事だったりあんま思い出したくない事だったりするんですけど、逆にそれを思い出す作業がなんか心地いい。苦じゃない。学生時代、楽しいこともあったけど、嫌なこともいっぱいあって、その嫌な思い出が浄化されていってるのかな。よくわかんないけど。でも映画を観てて、こんな不思議な気分になるのも珍しく、映画が何を表現してるのか、何が言いたいのか、終わった瞬間に、全然わかんないんだけど、でもこの学生感覚はなんか痛いほどよくわかる、そんな映画でした。 【なにわ君】さん [DVD(邦画)] 10点(2016-11-27 11:15:56) 37.高校時代を思うと懐かしいような、そうでもないような複雑な感じですね。バトミントン部の二人は好印象です。 群像劇が好きでなはいので、評価は低いです。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 6点(2016-11-16 10:57:09) 36.邦画特有のわざとらしさが少なくなっていて、好感がもてましたが少しわかりづらいかな。。 【HRM36】さん [DVD(邦画)] 6点(2016-04-04 11:21:30) 35.観た人それぞれに解釈を楽しむ映画だと思う。自分なりに考えると・・・。 桐島、桐島と何回も聞いていると、「カリスマ」の暗示かと感じる。同様に、吹奏楽部長のサックスもサックス、サックス・・・ん?「部活オンリーの童貞とセックスしまくりの帰宅部、どっちがいい」のセリフ。サックス奏者・亜矢が宏樹たちを見ている前で交わされる、男子たちのこの会話も意味深かな? 成績優秀でバレー部のキャプテン、彼女もいる学園の“カリスマ”桐島が、突然退部するという噂が流れる。序盤は多視点反復で登場人物の相関が描かれる。 運動部・文化部・帰宅部別にモテ系・非モテ系の属性を階層区分し、外見は類型的だが内面は個性豊かな等身大の高校生像、その複雑な心情をきめ細かく描く青春群像劇。暴力系(?)やガリ勉が登場しないのは母集団を絞り込むためか。この舞台設定には納得。 ひどく悪意のある人物はいないが、善人同士でも些細なことで傷つけあうことがあり、ちょっとした波紋で動揺する思春期の人間関係のナイーブさが滲み出ている。 桐島不在のため風助に特訓を強いるバレー部孝介は前近代的な精神主義を象徴。対照的に、野球部キャプテンは宏樹に対し部活復帰を無理強いせず自然体で接し好感。また、下位同士と思しき剣道部員の部室出入りシーンはなぜか微苦笑を誘う。さらに、女子3人で話している最中、梨紗が実果に「いま笑った?」の詰問や、かすみが竜汰に交際を秘密にするよう話す「大変なんです女子は」のセリフはリアルな怖さ。げに女同士の葛藤は恐ろしい。 桐島不在で右往左往する人達に対し、映画部員はひたすら我が道を行く。ゾンビ映画を作りたい部長と青春映画こだわりの映画部顧問の関係は、世代間のギャップや価値観の相違をさりげなく描く。 終盤、屋上で展開する映画部員による上位カーストへの逆襲劇(妄想劇)は、耐えに耐えた弱者が強者に一矢報いる勧善懲悪劇を彷彿させる。 屋上での騒動後、8mmカメラを向けられた宏樹が「いいよ俺は…」と涙を流したのは、前田のように打ち込めるものがない空疎感のせいか?エンドロールのクレジット「菊池 宏樹( )」に、彼の所在なさが表れている。2人は好対照だが、逆の視点で見れば、前田と会話して自分を直視しカメラのレンズを通して外の世界へ視野が開けた宏樹に対し、前田は最後までタコツボくんだったな。ラストの展開は、暗闇の中を彷徨っていた宏樹にも微かな光が差してくるような余韻があった。 桐島という偶像は不在の存在というべきか。周囲の人たち(映画部員等を除いて)の意識が偶像として祭り上げたものであり、実体以上に神格化された虚像でしかないのだろう。その意味で、偶像崇拝の怖さも内包した映画といえる。 【風小僧】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-27 11:17:38) 34.予備知識なしの鑑賞。(最初の金曜日)タイトル通り学園ドラマね、(金②)ん?繰り返し?(金③)なるほど、そういうこと、(金④)映画部の二人がダサ過ぎて可哀相、(土)いないと負けちゃうわけね、桐島ってどんな奴?(日)シャイな監督、立ってないで一緒に座りなさいよ、(月)早く桐島出せ!(火)挫折して優しく強くなれるやつはいい奴だ、(火②)やっぱり出てこないよな。・・・確かに青臭くて多感な時期が懐かしくなりました。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-04 00:08:37) 33.淡々としており青春ドラマとしてはそこそこの面白さ 【ガブ:ポッシブル】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-10-05 18:44:56) 32.作り方がそれぞれの主人公目線で面白い。内容も学生の「青春」をちょっと思い起こさせる。 そして、それが全てと言えば全て。短編のつなぎあわせで、ある意味無駄のない作りなのかもしれない。だから映画としての評価も難しい気がする。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-02-17 20:57:51)
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