みんなのシネマレビュー

その男、凶暴につき

Violent Cop
1989年【日】 上映時間:103分
アクションドラマ犯罪もの刑事ものバイオレンス
[ソノオトコキョウボウニツキ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-02-26)【イニシャルK】さん
公開開始日(1989-08-12)


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監督北野武
黒井和男(監修)
助監督月野木隆
キャストビートたけし(男優)我妻諒介
白竜(男優)清弘
岸部一徳(男優)仁藤
佐野史郎(男優)吉成新署長
趙方豪(男優)精神科医
寺島進(男優)織田・清弘の手下
遠藤憲一(男優)柄本
石田太郎(男優)友里刑事
平泉成(男優)岩城刑事
上田耕一(男優)石橋刑事
芦川誠(男優)菊地刑事
音無美紀子(女優)岩城の妻
浜田晃(男優)荒木刑事課長
川上麻衣子(女優)
藤浪晴康(男優)ディスコの店員
勝部演之(男優)樋口新所長
原作奥山和由(原案)
脚本野沢尚
音楽久米大作
佐々木麻美子(音楽プロデューサー)
撮影佐々木原保志
製作奥山和由
松竹富士
プロデューサー鍋島壽夫
市山尚三
吉田多喜男
制作森昌行(制作協力)
配給松竹富士
特殊メイク原口智生
特撮納富貴久男(特殊効果)
美術赤松陽構造(タイトルデザイン)
録音堀内戦治
照明高屋齋
中村裕樹(照明助手)
その他吉川威史(キャスティング担当)
オフィス北野(宣伝)
東京現像所(協力)
BIG SHOT(協力)
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【クチコミ・感想】

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88.初めてこの映画を観た時は衝撃的でした。ストーリーは特筆するほどでもない刑事ドラマ。でも、伝わって来る違和感がハンパじゃない。一種キューブリックを彷彿させるような乾いたの映像だけど、膨大な予算と時間が注がれるアチラに対して、たいして予算も使っていない映像から強烈に発散される個性に驚いた。
今回、その個性の根源を見極めたいと思って気付いたことがふたつ。役者に表情が無い。そして、人物の背景を描写しない。本作の「説明的」な部分は、主人公の妹に知的障害があることくらいだろう。フツーの映画にはある情報が極端に少ないのです。だから、登場人物が何を考えているのか分からない。微笑を浮かべていても、その意図が不明で身構えてしまいます。それでいて、アクションと云うか、暴力はかなり思い切っている。感情を排して展開される暴力描写にはリミッターが外されているような怖さがあります。結果として、ものすごく不安定な心境を抱えて映画を観ることになります。次の瞬間、何が起こるか分からない緊張感がある訳です。
本作は、それまでの常識的な映画のコード、と云うより「邦画のコード」の破壊だったと思います。主人公の個性を描き、周辺環境を描き、置かれた状況を描く。そこから発生する摩擦でストーリーが展開し、主人公のブレイクスルーで物語が完結し、感動が訪れる。それがオーソドックスな「邦画のコード」です。好きな人もいるけど、比較的サラッと流れる洋画と比較して敬遠する人も多い。じゃあ俺が、そんな「邦画的」な湿気を削ぎ落とした映画を作ってやるよ、と言ったかどうかは知りませんが、いかにもこの監督の天邪鬼的性向が発揮された作品だったとおもいます。
実はその後の北野作品を観るにつけ、その傾向が最も際立っていたのがこのデビュー作だったと思っています。 アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-11-22 02:33:47)(良:3票)

87.北野映画で一番「好きな」作品(ちなみに一番「凄い」のはソナチネ!)です。初監督とは思えないセンスの良いカメラワークと、ストーリーが他作品と比べて独特です。脚本が別の人なので、ビートたけしのあまのじゃく精神がいい方向に覚醒したのではないでしょうか。学生の時は、映像演出の授業でどの講師も必ずこの作品を教材に出してきて、一人ニマニマしてましたw。自分にとっての最大の映画の教科書です。
ゆうろうさん [DVD(邦画)] 10点(2004-02-18 12:51:51)(良:2票)

86.殺伐とした暴力が陳列されているだけの映画。暴力を振るったり、振るわれたりする人々の心が描かれているわけでもなし、かっこいいわけでもなし、暴力自体に込められた何かがあるわけでもなし。監督の力量が足りないというよりは、監督の内面世界が元々こんなものなのかもしれないと思う。 駆けてゆく雲さん 2点(2004-01-24 10:27:48)(良:2票)

85.これが初監督作品か?これが初監督作品とは!

問答無用のバイオレンス。男の悲哀とエロス。全てこの作品の中に萌芽がある。大傑作「HANA-BI」や「ソナチネ」には劣るが、凄い作品。

もう一回言うとこれが初監督作品だなんて本当に信じられない。 枕流さん [DVD(邦画)] 7点(2010-05-16 22:02:21)(良:1票)

84.これは面白い。まず武と白竜の演技。二人とも大したことは喋ってないんだけど、表情と動作と声色で凶暴で勘の鋭い人物像がよく伝わってくる。特に武のせかせかした歩き方だけでなんとなくその人間性が伝わってくるあたりは本当に見事だと思った。それから二人のボス(佐野史郎と岸部一徳)が両方冷たそうなインテリっていうのも面白い組み合わせだと思う。初監督作品ってことでどれだけ下手かと思ってみたらとんでもなく面白い。北野武って監督でも演技でもお笑いでもできるって、いったいどんだけの才能なんだと思った。 54dayoさん [DVD(字幕)] 9点(2009-11-18 01:23:38)(良:1票)

83.かなりソリッドな暴力映画でありながら、何度も観れてしまう一種の中毒性がある作品。
ただその後の北野作品に比べ、まだ「切なさ」においてはもの足りないかもしれない。虚無感は充分にあるが。

北野映画の「殺し」は、前置きなんて無く、あまりに無慈悲にさらりと描かれるので、
それがかえってリアルで恐ろしい。「殺し」のセンスは本作から既に確立されている。

そして特筆すべきはやはりこの作品中のたけしの恐さ、カッコ良さ。
滅茶苦茶に尖りまくっている。たけしが画面上に出てくるだけでヒリヒリした雰囲気が伝わってくる存在感は圧巻。
観る側の内に秘めた凶暴性さえ引き出すような、快感に近い危なさがこの映画にはある。

色々思うところはあったが・・・・・・一番はこのタイトル!
この映画にこれ以上のタイトルは無いでしょう。

おーるさん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-27 14:08:51)(良:1票)

82.歩くシーンが多い。たけしがただ歩道橋を歩いているだけで、インパクトがある。これまで観てきたどの映画とも違う感覚。たけしは監督デビュー作で、既に異質な才能を発揮していた。公開当時、お笑い芸人が撮った暴力映画として酷評されていたが、故・淀川長治氏は絶賛されていたと聞いたことがある。海外で評価されるようになり、これまで無視していた批評家たちが、掌を返したようにたけしの映画を誉めるようになった。そんな連中に、たけしは心底うんざりしているのだろう。 フライボーイさん [DVD(邦画)] 8点(2008-05-15 22:42:55)(良:1票)

81.主人公の行動原理は単純です。殴りたいから殴る。躾されていない子供のようです。自分は彼に賛同できません。暴力=悪だと躾られてきたから。でもその一方、無茶をする彼に爽快感も覚えるのです。しかし行き過ぎると、また眉をひそめてしまいます。この矛盾。戸惑い。それは社会が抱える矛盾でもある気がします。問題解決の手法としての暴力を人は認めています(もっとも、暴力という言い方はしません)。その代表が公権力=警察です。主人公が警官である意味が此処にあると考えます。人は生まれながらにして、問題解決手法としての暴力を獲得しています。教えなくても子供は叩くことを知っています。生まれ持ったものなのに、押し殺すように教育されのです。そもそも其処に無理があるのかもしれません。暴力を容認された警察でさえそう。力を振るえず、挙句チンピラに殺される姿は滑稽ですらありました。主人公の“正しくない”行動は、現代社会が抱える矛盾を明確に表していました。本作は北野武の初監督作品。処女作で、これほどスタイルが完成されているのは驚きの一言。監督の“人となり”が伝わってくるのも素晴らしいです。やはりベースは芸人「ビートたけし」の顔でしょうか。シニカルなコント風味の演出が、陰鬱な作品に上手く同調していたと思います。自分が特に気に入ったのは、たけしの蹴り。「バカヤロ、コノヤロ」と聴こえてきそう。芸人、監督、役者の顔が全て垣間見られる、見事な蹴りだったと思います。「長渕キック」と併せて『日本3大キック』と名づけたいくらい。残る一つは…後で考えます。暴力に対する問題提起はOK。これに対する監督の答えは何なのか。それが伝わってくれば、完璧でした。 目隠シストさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-06-15 18:07:28)(良:1票)

80.たけしの映画の中では一番好き。最初に観たってのもあるけど。初めて観たときの暴力的な衝撃度は今だに頭を離れへん。暴力的な臨場感、そして妹の存在は主人公の物悲しさを表現していて、観ててかなり物悲しくなる。白竜の存在の恐怖感も味わえる。バイオレンス映画で味わいたい気分をちゃんと味あわせてくれる。すごいエグイ事してるわけでもないんやけど、やっぱかなりバイオレンスやな~って思ってまう。雰囲気やと思う。題名から雰囲気に飲み込まれてしまってる感もある。 なにわ君さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-17 10:17:22)(良:1票)

79.あの今にも狂いだしそうなビートのマッドアクトが素晴らしい。白竜と対等するその様
は、もはや道の人同士にしかみえない。この絵の説得力はもちろん、淡々とした雰囲気がたまらん。フリードキンの『LA大捜査線』を参考にしたというが、あの渇いた感じはとても似ている。

カイル・枕クランさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-08 00:08:46)(良:1票)

78.見ていて本当に怖かった。これはリアル(現実的)な映画なのだろうか?
そう思いたくない自分がいるが、世の中は想像以上に怖いのだろう。

buyobuさん 5点(2005-03-17 22:57:24)(良:1票)

77.北野映画に対しては感性が刺激される。喜怒哀楽の怒と哀を痛切に漂わせる作品。 エイビーさん 8点(2004-11-27 01:56:59)(良:1票)

76.美しい映画です。同僚の刑事と逃亡者がつかみ合うシーンのスローモーションと音楽は特筆ものでしょう。以後の北野作品における海を見ているような感覚でした。最後の方の銃撃戦も殊更美しい。この人は本当はずっと白黒映画を撮ってきてたんじゃないかと勘ぐりたくなるくらいに、陰影の素晴らしい映像でした。ラストは蛇足です。そういえば、我妻が辞職した後美術館を訪れるあたりは、スコセッシの『タクシードライバー』のような感じでした。影響受けたんでしょうか? 藤村さん 8点(2004-03-01 18:11:32)(良:1票)

75.北野作品では文句なく一番の出来。そして、日本映画界を揺るがす事件性をも持った傑作。では、以後の作品とは何が違うのか? それは野沢尚の骨子がしっかりとした脚本の有無だろう。ラストでは、北野は野沢脚本に手を加え改竄しているのだが、それも撮影前にビジョンを作れたからこそ成しえたこと。すべてにおいて無駄のないシャープな映像を作り得た本作の撮影時のことを、北野監督には思い出してもらいたい。 恭人さん 9点(2003-12-02 21:03:39)(良:1票)

74.> ヒヨコさん何かの雑誌で読んだんですが、あのシーン、本当はビンタ数発の予定だったらしいです。ところが、いくら張っても役者さんから次の台詞が出ない。撮影後、監督がその役者さんに「どうしたの?」と聞くと、その役者さん曰く「長く映れると思って・・・」。すごいエピソードですね・・・! maakunさん 8点(2003-06-10 00:32:07)(良:1票)

73.飾らないで、撮っているのがいい。喧嘩の仕方を学びました。笑 山本さん 8点(2003-05-09 05:48:55)(笑:1票)

72.これギャグでしょ?あの刑事ビートたけしそのままじゃないっすか!全然凶暴じゃねーし。 83さん 0点(2003-05-03 23:55:57)(笑:1票)

71.この作品が僕の北野映画フェイバリットです。深作監督の降板により急遽監督と主演に。それまでになかった予想を越えるアクションは本当に斬新でした(いきなり殺すところなんて特に!)。小学校の頃「おれたちひょうきん族」でこれのパロディーがあったんだけど松尾板内さんがこれの主人公とは逆にめちゃくちゃにされていたのは笑いました。 THE HAUNTED MADE ME DO ITさん 10点(2003-01-02 17:33:03)(笑:1票)

70.20年ぶりくらいに観たが、たけしは迫力あるね。ただ、この作品は改めて観ると筋が通ってないですね。なんか最期は皆殺しだし。 SUPISUTAさん [DVD(邦画)] 6点(2019-01-26 22:33:59)

69.おもしろい!
バッドで殴打、ビンタ、ナイフ、街での銃声 、、、息を呑みながら観てました。
ラストは悩むところ。。
この世界の恐ろしさはわかっただろうに、すこし安直すぎる気がする

8点に近い7点。 へまちさん [DVD(邦画)] 7点(2018-04-10 20:21:31)

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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 125人
平均点数 7.13点
010.80% line
110.80% line
210.80% line
321.60% line
475.60% line
5108.00% line
61310.40% line
72419.20% line
84334.40% line
91612.80% line
1075.60% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review8人
2 ストーリー評価 7.57点 Review7人
3 鑑賞後の後味 6.57点 Review7人
4 音楽評価 7.00点 Review7人
5 感泣評価 6.00点 Review3人

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