みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
25.《ネタバレ》 ~Scarecrow~カカシ。カラス(crow)を怖がらせる(scare)からスケアクロウ。あと、みすぼらしい人って意味も。 姉が学校からLDを借りて来て観たのが最初。淡々としたロードムービーだけど、気持ちの描写が深い。 フランシスの過去に何があったのか判らない。陽気で人を楽しませる才のあるフランシス。 彼はマックスと友だちになり、ライオンと呼ばれるようになる。 フランシスは生まれ変わって、人生をやり直そうとしていたのかもしれない。 ライオンが大事に抱える赤いリボンの白い箱。性別もわからない子供へのプレゼントのランプ。 デトロイトまで行って、散髪して正装して、アニーに電話。 アニーが会わないのは解るが、なぜ子供は死んだと言ったのか?それも生まれる前に流産。天国にも行けないなんて。 意味も解らず泣く母を見上げる子供。ライオンそっくり。 マックスにバンザイして「男の子だった!」と喜ぶライオン。車の上に置きっぱなしのプレゼント。 何も言わないけど、ライオンが倒れたとき「アニーに何を言われた?」と気がついてるマックス。 枕の下に隠すくらい大事なマックスの靴。カカトにはちょっとした隠し財産。 10ドルだろうか?何かワケがって、使ってはいけないお金だったんだと思う。 それを使ってまでピッツバーグの往復チケットを買う。片道なら靴のお金がなくても行けた。 ピッツバーグの銀行には大金があるはずだから、向こうでもう片道を買っても良い。 そうしなかったのは、友達のために大事な財産を使って、いつか帰ってくるという決意。 最後のマッチ一本を惜しげもなくくれた友達。 このデトロイトまでの片道チケットが、これからのマックスの大事なお守りになるんだろう。 【K&K】さん [レーザーディスク(字幕)] 8点(2021-05-20 14:19:13) 24.《ネタバレ》 ダメとダメを掛け合わせると、ただもう破滅的に不毛かというとそうではなくて、時に訳分かんないけど心に迫るような化学反応を起こすことがある。そんなロードムービー。 ケンカっ早いのがとにかくダメなG・ハックマン×責任取らない人生に無邪気なA・パチーノ。やることなすこと行き当たりばったりで、大丈夫かこいつらと当然こちらは思う。 尋常じゃないほどの重ね着ハックマンの非効率ぶりや、持ち歩くのに明らかに不便な四角いギフトボックスを常に抱えるパチーノ、とああもう観る側を不安にするばかりだ。案の定、パチーノの元カノはキレてしまい全くハッピーエンドにはならない。ピッツバーグに金があるとも思えないし、洗車場を経営できる気もしない。 だけど私はこの二人が嫌いではない。ダメな子ほど可愛いという母心かどうかは分からないけど、ダメであっても芯の部分はとてもまっとうな奴らだからだ。もう少し別なエンディングがあっても良いのになあ、いや是非そうしてほしいな、としみじみ思う。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-09-24 23:31:31) 23.《ネタバレ》 「なんかすげえ良い」が一番しっくりくる表現。言葉で言い表すのが難しい。「案山子とはカラスを笑わせるもの」「案山子とはカラスを恐れさせるもの」というのがまさに主役の二人。その二人がそれぞれ怒ることを知り、ユーモアを知る・・・あのお店のシーンはすんごい好きです。この場合は成長というより変化のほうが合ってる気がする。もう良い歳した大人二人。それまでの人生があるから性格は凝り固まっちゃって容易には変わらない。しかし、ふとした出会いからわずかな変化は訪れる。良い映画です。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-02-16 23:58:42)(良:1票) 22.《ネタバレ》 暴力とsexと死で溢れかえるアメリカンニューシネマの中でも、この「スケアクロウ」は一味違う。 確かに殴るわベッドインするわ死にかけるわの映画だが、暴力的というわけでもなく、雑な感じがあまりしない。 むしろさっぱりとした空気が流れている。 純粋なロードムービーなんだよね。 罪を犯して服役していたマックスは、心に傷を持つ複雑な男だ。 愛に飢えてる。 一方、ライオンはやや多重人格?なのか、何処かとぼけた人間。 そんなライオンも暗い影を持つが、常に前向きに生きている。 ライオンはマックスのような人間にとっての「かかし」だ。 「かかし」は動かない。 一種の「道化」でもあるし、カラスにつつかれながら畑を見守るのが役目でもある。 ライオンは道化師のようにマックスに語りかけ、彼を心の闇から救って守ってやりたいと何かとつっかかる。 そんな彼をマックスは煙たがるが、数々の笑いや困難を乗り越え、二人は硬い絆で結ばれていく。 そして今度はライオンが心の闇に苛まれていく。 マックスは義理堅い奴で、今度は自分が助けてやるんだとライオンを励まし続ける。 ただ、そんな二人に唐突に悲劇が舞い込む。 それでもマックスはけしてあきらめない。 ライオンがそれを教えてくれたから。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-16 21:44:11) 21.面白いか面白くないかは微妙ですが、好きか嫌いかで言えば大好きな映画です。ストーリーが練られているわけではありませんが、印象に残るシーンが幾つもあります。オープニング ラスト 案山子のくだり 電話ボックス 噴水 人に勧めはしませんが何度も観てしまうんです。アルパチーノが途中で「真夜中のカウボーイ」のダスティホフマンに被って見えました(笑) 【東京ロッキー】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2013-10-20 12:58:38) 20.《ネタバレ》 アルパチーノ、ハックマンいい演技してる。 最初の荒野で両者の強烈な演技は良い。アメリカの中西部よかった。乾いた大地、埃っぽい街やカフェ、ヤニ臭そうなモーテル、静かで涼しげな朝、粗っぽい人や温厚な人など。 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2013-08-04 07:42:59) 19.《ネタバレ》 ユーモアと知恵でもって争いごとを切り抜けていくライオネルと、己の腕力とタフさのみを頼りに生きているマックス。二人の生き方はいわば柔と剛、対照的であるがゆえにうまが合い、友情を深めていく。 ライオネルがマックスに良い影響を与えていたのは目に見えて明らかで、物語が展開するに連れてマックスはどんどん変わっていった。しかしラストに至り、実はライオネルにはマックスのようなタフさが欠けていたことがわかる。所詮案山子は案山子、おどけて戦いを避けるのは得意でも、ほんとうの試練にぶつかったときにはあっけなくへし折れてしまう。 次はマックスがライオネルを助ける番なのだろう。この映画はそこまでは描いていないけれど、あのラストシーンを観ればそうなることは明らかで、だからこそ暗い物語が嫌な後味を残していない。柔と剛、対照的な二つのタイプの強さはどちらも人生に不可欠なもので、ライオネルとマックスが一緒にいる限り、恐れるものは何もないはず――少なくとも、そう信じたいと思った。ラストに込められた幸福への願いが、忘れ難い余韻を残す。 脚本についてはまったく中だるみしていないと言えば嘘になる。けれどもだだっ広い荒地を男が歩いてくる冒頭と、空港の受付カウンターに靴の踵を打ち続けるラストカットは完璧で、それが作品全体を引き締めているように感じた。 【no one】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-01-04 14:04:02)(良:2票) 18.アルパチーノがとにかくかわいい。キュート。それだけでも見る価値大アリ。ストーリーは少し物悲しいけど、でもそれもいい。 【あしたかこ】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-09-09 21:04:00) 17.《ネタバレ》 アルパチーノの初々しさにははじめ驚いたけど観慣れて来たらむしろこの頃のアルパチーノの方がいいかもって思った笑マックス(ジーンハックマン)がどうしようもないくらいにライオン(アルパチーノ)を可愛がってる感じが画面からにじみ出てた分やっぱり電話ボックスのシーンからは感傷的になってしまうけど、ラストのシーン(マックスが靴底のお金で往復切符を買うところ)には「絶対これからいい方向に向かっていくんだ」って希望を感じた。 【たいがー】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-08-23 15:18:10) 16.「力のある映画」。。。 【GUSUTAV03】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-03-05 04:56:22) 15.やはり印象に残ったのは、電話ボックスのシーンですね。つらい感情を抑えてマックスに歓喜で抱きつくなどという、むずかしい演技ができるのは、逆にキレた演技が得意なアル・パチーノ以外考えられません。他の方のレビューにもありましたけど、カカシは1本足です。2つのカカシが寄り添いあって、2本足となって、しっかり大地を踏みしめ、歩いてゆく。ライオンにとっては我が子が支えであり、刑務所を出て家庭料理に飢えたマックスにとっては洗車屋を目指すことが支え。ともに家族に近いものがありながら、友情を、ときには反目しつつも確かめ合うところに感動しました。人生をやり直すという夢を叶えるには、あまりにも哀しい現実の仕打ちが悲しかったです。 【どんぶり侍・剣道5級】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-09-21 17:47:54) 14.《ネタバレ》 まずはこの映画の冒頭、2人の男、ジーン・ハックマンとアル・パチーノが初めて出会うシーンからして、何か良いなあ!と思わずにはいらません。アル・パチーノは最近の映画よりも断然、この頃の方が良いし、好きです。そしてジーン・ハックマンにしてもこれまた良い味をかもし出していて見応え十分です。 【青観】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-08 22:46:12) 13.切ない感じで映像の雰囲気もよかった。すごく余韻が残る作品。 【PAD】さん 8点(2004-07-10 17:52:40) 12.オープニングのピーンと張った静寂がこの映画の力を物語っている。遠藤周作の文章に「心がしーんとする瞬間」という一節がある。散文的でだらしなく薄汚れた日常生活にも、「しーん」とした何かが入り込んでくることがある。その「しーん」とした人生の時は、多くの場合苦しみと共に訪れる。そういう苦しみを多少でも持っている人間には、他の「しーん」としたものと、幸せに酔っている時には気付かない交流が成立する、といった内容であった。私にとってこの映画はまさに、辛く苦い「人生の時」に交流し得た心震える存在であった。辛さから回復してみると会話は少しずつ消えていった。しかし傑作であることに変わりはない。図らずもこのような人生の時が訪れた者にとって、この作品は、その心をふたたび覚醒させるような底力を持った「しーん」とした秀作である。 【ちか】さん 8点(2004-06-23 21:30:43)(良:1票) 11.見終わった直後の後味はあまりよくないのに、しばらく経つとガラリと印象が良くなってくるという不思議な作品でした。「真夜中のカーボーイ」と比べられることが多いようですが、この作品のほうが分かりやすく、かつ明るい要素も含まれ、より万人向けな感じがします。 【K】さん 8点(2004-02-20 01:20:39) 10.同時期の「さらば冬のカモメ」とついつい比べたくなりますね。方やジャック・ニコルソン、方やジーン・ハックマンというあくの強い役者がいい味を出しているので、甲乙つけがたいのです。進行する病気と男の友情が切ないですね。 【オオカミ】さん 8点(2003-11-17 08:57:16) 9.ストーリーよりも、主演2人の演技を見せることに集中したかのような映画、という印象を受けた。台詞も多くはないし、展開も淡々としていて感動には結び付かない。それでも、彼らのちょっとした仕種や表情から役柄の人生が滲み出してきて、思わず見入ってしまう。決して傑作ではないだろうけれど、秀作と呼ぶに相応しい深みのある見事な作品。 【nagaru】さん 8点(2003-06-25 11:19:13) 8.ラスト近くでアメリカントップ40のジングルが流れるシーンが大好きで何度か見ました。この時期のアル・パチーノはホモセクシャルターゲットが多いなあ。当時の世相がかいま見られて良い感じです。 【omut】さん 8点(2003-06-03 17:58:54) 7.こういうノリの映画は感動させて終わりというパターンが多い中、余韻を残す、まだ話の途中みたいな終わり方が面白い。この二人がこの先どうなっていくのか、主人公に感情移入したまま、想像できる。 こういう大きな見せ場がなく、流れるように物語が進むロードムービーって良い。最近の映画は過剰に語り過ぎ。ただエンターテイメントとしては地味だなぁ。 【ともとも】さん 8点(2003-04-30 13:26:47) 6.「E.T.」を観ちゃって以来(というかあの辺あたりから)、その完璧すぎるスコアのおかげでよい映画にはやっぱりよい音楽が必要不可欠だって思ってたところがある。でも本当は淡々とした描写の中でこそ演技って光るものなんだよなあ、って思わせてくれる映画。パチーノはほんと若い頃のほうがいいなあ。今がだめってわけじゃないんだけどさ。 【デブピエロ】さん 8点(2002-12-17 23:35:49)
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