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【クチコミ・感想】
6.ほとんどが悪党ばかりの中で、あの少女だけが純粋な「被害者」なわけ。ヒロインが徹底的に彼女にこだわる。偽の証拠まで体はってこさえて、捕まえさせるんだけど、ここらへんの異常さが「ブニュエルだなあ」と納得してしまう。でも「ブニュエル」って心構えを外してみると、よく説明できない心理。あのあと隣家の人と結婚するのは堕落ととるのか。そうじゃないわな。彼女だってどちらかというと悪党の側の人間なんだから。その彼女が一瞬、少女の無惨な死に対して(かたつむり)共鳴した、ってところに希望を感じていいんでしょうか。分からない。脚本は以後も続くカリエールと組んだ最初のもの。「ブニュエル的」って言うとなんか分かった気になれるが、ホントはちっとも分かってない。なのに「ブニュエル的」と言うしかない現象が確実にあるんだよな、この世には。変態の変態ぶりだけはよ~く分かった。変にニタニタしてないのがホンモノっぽい。靴のシーンよりも、自分のハンカチで少女に洟をかませるほうが、変態度を強く感じた。日本でも、何かの検査だと言って小学校帰りの少女の唾液をせっせと集めてたのがいて、変態度の高さに「ブニュエル的だ」と感心させられたものだ。日本文化を嫌ってたブニュエルにも、ちゃんとこういう変態が活躍してる風土だと知らせておきたかった。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-07-19 10:19:02)
5.ジャンヌ・モローのくたびれ加減、よくいえばアンニュイさが、時代背景あるいは中産階級の怠惰な反復を、よく表現している。楽しい映画、ではない。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-09-19 18:56:00)
4.解釈に迷います、セレスティーヌの人間性。シタタカ女の世渡り上手系、なのか、出たとこ勝負のおつむ弱い系、なのか。多分、前者だと思うんだけど、後者だと捉えてもおかしくないような。ジャンヌ・モローがピチピチじゃないところがミソですね。適度に世間ズレしたちょっと年増な感じが良いです。だからこそ、とらえどころのない、それでいてミステリアスな存在になっているのだと思います。ホントに必要なもの以外全て削ぎ落とされた作品なので、結構見る方もシンドイです。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-11-18 15:49:02)
3.《ネタバレ》 最近、どうも刺激が足りない。そんな人の為にあるようなものきり撮ってる監督のこれもまた何ともいやらしい。足フェチぶり、足に対する拘り、執念、小間使として働くセレスティーヌ(ジャンヌ・モロー)に寄ってくる男達がどいつもこいつも変な奴きり!屋敷のご主人が収集した靴を履かせようとする場面のいやらしさ、なめるようにして撮られている足への映し方、そんなご主人と性欲の固まりのような若旦那に偏屈男な番人、この三人の男を変なものでも見るようにして付き合う小間使のセレスティーナのジャンヌ・モローの表情が怖い。怖いといえば屋敷で働く少女が森で殺される場面、少女の足にまとわりついているあのカタツムリ、いやはや、相変わらずこの監督は変態ぶりを見せ付けてくれる。ただそこまでの変態ぶりの凄さに比べると後半のあの少女が殺された後の展開が前半に比べると物足りなさが残る。その辺りが減点ではあるが、刺激的なカメラワーク、足の写し方など足フェチな方にはぞくぞくさせられること間違いなし!少なくともごく当たり前のような最近の映画にはない何かが観ることが出来るので刺激的なものを求める人には観て損のない映画であることだけは変わらないと思います。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-11-03 20:01:18)
2.ブーツフェチ老人や片っ端から下女を孕ませる主人、そして少女を強姦する男など、変態男たちが幾人か登場する。
彼らはいずれも地位も金もある男達で、社会的に立派な立場にいるのだが、その裏には、性的倒錯や性癖を隠し持っている。
それらの欲求を、立場を悪用して強要する男達に対し、ジャンヌ・モロー演じる小間使は、至極冷静に受け流す。
その態度は、それらの男達を嘲笑するかのような態度であり、魅力ある女性の前には、社会的力はあっても、男はいかに無力であるかを表現しているようだ。
しかし、全体的に間接的な描写や、遠まわしな表現が多いので、決して解りやすい作品には仕上がっていない。
それが災いしてか、どうもストレートに楽しむことができなかった。
フランス映画的ではあるが、もう少し表現するべきところははっきりと表現し、メリハリの利いた、スキャンダラスな問題作に仕上げてくれると、もっと楽しめたように思う。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-06-18 23:13:52)
1.後の傑作「哀しみのトリスターナ」につながって行く前哨戦とも言うべき作品だが、こちらは一見してわかりにくいジャンヌ・モローの個性が際立つ。モノクロの映像の中で淡々と繰り広げられるヨーロッパならではのテンポに、決して若くはないお手伝いさんの色香にメロメロになって行く老いた雇い主。ありがちな展開ではあるが、貴族としてのプライドを保ちながらも愛に翻弄されて行く男の弱さ、金も力も若さもないが厳然たるプライドで男の前に立ちはだかる女、この二人の力関係の中にブニュエルの率直な女性至上主義が見える女性の視点からは楽しい作品と言えるだろう。彼の作品の中で女性の足が象徴するものは、すなわち美であり、男性を踏みつけるたくましい力であり、男性がひれ伏すための存在である。かくも力強くたくましい存在である女性に対して、涙ながらに愛を乞い、ひれ伏して行く富も名誉も権力もある男性という図式に、ひたすら女性を抑えつけて来た前時代的な価値観こそ、実はギリギリのところでバランスを保つために人類が生み出した種族保存の一つの方法であったのではないかとさえ思わされる。それほどに、ブニュエルの女性に対する賞賛は素晴らしい。 【anemone】さん 9点(2004-01-24 12:10:56)
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【点数情報】
Review人数 |
6人 |
平均点数 |
6.83点 |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 3 | 50.00% |
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7 | 2 | 33.33% |
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8 | 0 | 0.00% |
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9 | 1 | 16.67% |
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10 | 0 | 0.00% |
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