みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
30.《ネタバレ》 犯行の動機が少々幼稚に思えたが、こういう金持ちに対する妬みみたいなものは、どんな時代の人も持ち合わせてるものじゃないかなぁ等と考えてしまった。 【weber】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-04-13 18:15:56) 29.《ネタバレ》 さすが黒沢!こんなにリアルで緊迫した映画をつくるなんて!ところで、僕はこの映画には非常に深刻なメッセージが含まれていると感じました。警部が犯人を死刑にしようとする設定はごく自然に挿入されています。この展開に疑問を感じる人は少ないと思います(疑問を感じた人ごめんなさい)。そして我々は、自然に、優秀な警部と気の毒な権藤に感情移入することによって、犯人を死刑にしてやると思ってしまうのです。ジャンキーの女性が実験台になって殺されるあたりからある種の疑問を感じ始め、警部が犯人を追い詰めて「これでお前は死刑だ!」というあたりで疑問は確信に変わるのです。「この警部、やばくない?」と。さらに、山崎努の最後の迫真の演技により、「そういえば俺もこいつを死刑にしようとしていたよな?」と我々の持つ自身の残酷さにこの時はじめて気づくのです。 この映画は我々の残酷な面を映す鏡なのではないでしょうか? 【ジャザガダ~ン】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-10-28 03:29:37) 28.《ネタバレ》 もう何度観たか分らないぐらい観てるけど、全く飽きない。これは黒澤明監督のダイナミズム溢れる力強い映像とそのスケールの大きな物語とが見事なまでに描かれている本格派の大傑作サスペンス映画です。とにかく演出から脚本、役者の演技まで何もかも完璧です。前半の密室での緊迫感のあるストーリー展開といい東海道新幹線こだまを使っての現金受け渡しの場面のスリルといいサスペンスの盛り上げ方の上手さときたら完璧です。サスペンス映画のお手本のような見事なまでの大傑作であり、また主演で被害者役の三船敏郎と犯人役の山崎努の2人の人格の描き方も素晴らしい!犯人逮捕までの悪を追い詰めるまでのせめぎあいもお見事!文学や音楽などでも表現の出来ない。正に映画でしか表現出来ない映画だけの醍醐味があります。こんな素晴らしい映画を次々と撮って見せてくれた黒澤明監督は日本人の誇りであると言えよう! 【青観】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-08-08 22:45:58)(良:1票) 27.サスペンスフルとはまさしくこの映画の事ではないでしょうか。誘拐という卑劣な犯罪、こだまの疾走感、がんばる神奈川県警、三船をはじめとする役者の演技すべてが混ざり合わさって出来た日本を代表するサスペンス映画です。 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-03-30 01:27:42) 26.高校に入学した時、10日間の合宿があって、最後の日の前の日に視聴覚教室で鑑賞した。アイドルも出てない白黒の映画に最初は、みんな白けていたが、あっという間にみんながグングン惹きこまれていき、時々「すげえ!」という声があちこちから聞こえた。むろん僕も。 こういう事件が起きると、何故か被害者を非難するという我々日本人の歪んだメンタリティが、さり気なくだが、ハッキリ描かれてる。他人への理不尽で純粋な悪意。黒澤監督が怒りを向けたのはまさにそれだと思う。特急こだまを実際に使い、東宝のカメラマンを総動員、8台のカメラを同時に廻して撮った身代金受け渡しの場面の緊迫感は何度見ても凄い。洗面所の窓が7センチ開くというのも、ちゃんと当時の国鉄に何度も電話をかけ調べつくしている。こだまの内部構造を、あまりに詳細に聞いてくるので国鉄に「あなたたち、どういう関係の方達ですか?」と怪しがられたというが、この徹底したリサーチも、人間の悪意を糾弾するための執念が成せる業だろう。にもかかわらず、後にこの映画を、そっくり真似た誘拐事件が起き、誘拐された子供が殺されるとは、何と言う皮肉。責任を感じた黒澤監督がこの次に「赤ひげ」を作ったのも当然だと思う。 【ひろみつ】さん 10点(2004-06-13 11:30:44) 25.《ネタバレ》 映画ってやはり残るのは映像、演出なのだと思いました。 長い間記憶に残っていたのは、パートカラーの煙の画面。 それを見たさに見出し、あれっ忘れてるこの人たちは誰?と 映画が進んでゆくのですが、面白い。 自分で思い出しながら推理していきます。 見たのに忘れてる、忘れてるけど見覚えはある・・ なかなか楽しく前半が過ぎた後、気がつきました。 グリコ・森永誘拐事件に似てないか? 他にもこんなのあったような・・? 昔の日本のモノクロ技術ですから、海外のモノクロとは 全く画像の質は違い、黒い部分はつぶれ非常に見にくい。 しかもすごい人数が出てて誰がしゃべってるかわからない。 カメラワークも3場面をひとつに撮るから、 よけいわかりにくい。前半の、大広間の主人公、廊下の刑事、 二階から降りる家族を奥行きを持たせ、 1カットで撮ってるんです。字幕を利用しました。 これでセリフに名前も書かれ、理解しやすくカメラも楽しめる。 病院での窓を枠にし、窓の手前には刑事。 向こうに階段を上る犯人と手のアップ。うまいよね~! もちろん特急列車のトリックもスピード感たっぷりで、 外の風景の誘拐犯がリアルで感動しました。 煙突の煙の色はずっと暖めてきた記憶のせいか、 えっ?こんな色だった・・?とちょっとガクリ。 後半のモノクロはかなりごちゃつき黒がつぶれてた。 肝心のお話についてですが、見終わった後いやな気分になり、 こんな後味の悪い映画だったかなあ・・と。 でもその気持ちを問い詰めすっきりしたいために考えました。 犯人は権藤をなぜ呼んだのか?罵倒してほしかった。 そうすれば救われるのでは?救われなかった犯人は、 ラストのシャッターにより境をつけられる。 天国から地獄に高台の金持ちを落としてやった。 自分は地獄のままの位置にいる。ののしり罵倒しろと。 だが権藤は地獄から天国に這い上がろうとする 自身の希望を説く。貧困の問題でなく、心の位置なのだ。 前半から中盤までの高台の屋敷の中で、 被害者でありながら主人公の位置が変わるのが面白い。 十二人の怒れる男を思い出しましたよ。 私がすごいなと思ったのは、この作品に恐ろしいくらいの 庶民性を感じることです。 時代は違えど、日本のどこでもあるかもしれない風景に。 高台の金持ち、電車(江の電がいいね)、新興住宅地の 影に隠れたアパート・・ 【アルメイダ】さん 10点(2004-04-29 07:44:02)(良:1票) 24.展開に無駄なところがないです。 三船の演技も去ることながら、当時新人の緒方拳が名演です。 途中、煙突から出てくる煙がピンクで、白黒で表現して欲しかった と思うところですが、それを差っぴいても10点です。 【T-zen】さん 10点(2004-02-03 14:32:35) 23.一番最初に観た黒澤作品だけに、思い入れがある。 練りに練った脚本に、最高水準の映画技法、強力な俳優陣、 効果的な音楽など、すべての要素に文句のつけようがない 第一級のサスペンス。題名も、いい。 【サラウンダー】さん 10点(2004-01-09 18:30:31) 22.満点以外は考えられない作品。スピード感溢れる展開、ぐいぐい惹き込まれる構成……素晴らしいの一語に尽きる。人情味ある刑事やマスコミらもいい味を出していた。みんな漢だね~。 【K】さん 10点(2003-12-30 17:19:05)(良:1票) 21.最初から最後まで無駄な台詞やシーンが全く無く、見る者の心をわしづかみにしたまま物語りを進める監督の力量に感銘をおぼえる。 また、登場する全ての俳優からは現在の映画では感じることのできない 「役者魂」を感じる。単なる娯楽作品というよりも、一級の芸術作品。 この映画を超える邦画にまだ出会ったことはありません。 【北の空から】さん 10点(2003-12-24 20:31:32) 20.《ネタバレ》 黒澤作品の現代劇のなかではこれが一番面白い。後半は原作と全く別物になってたのが逆に良かった。あと、山崎努を泳がしている最中に三船と会うシーンで「あれ?三船はグルなの?」と一瞬思ったけど、あれはそう思わせるために入れたのかな・・・? 【ボーリック】さん 10点(2003-12-24 00:05:58) 19.モノクロ映像にあざやかなピンクの煙。いまじゃダイオキシンにみえちゃうよ。踊る大捜査線でオダがつぶやく「天国と地獄か~」。パクんなよってむかつくけど、捕まってたのがチョーさんだから許す。 【ケジーナ】さん 10点(2003-12-16 21:25:14) 18.黒沢明をクロサワたらしめる作品のひとつ。サスペンスの傑作。真冬に観ても暑いと感じるんちゃうかと思わせるほど画面に引き込まれる。まさに完成品! 【pony-boy】さん 10点(2003-10-26 16:45:25) 17.黒澤監督、三船敏郎がなぜ世界で有名なのがが分かりました。何と表現して良いのだろう、作品に魂があると言うか凄い迫力のある傑作作品でした。面白すぎ、古さも長さも全く気にならないくらい見入れる映画はそうそう無いでしょう。。人間の心理をこれほで鋭く追い込んでいくとは、監督は偉大です。 【ステラ】さん 10点(2003-10-16 06:00:47) 16.《ネタバレ》 「87分署」モノで有名なエド・マクベインの原作「キングの身代金」を大胆に脚色したのが第一の勝因。原作では複数犯だったが、本作では若き山崎努演じるインテリ青年・竹内の(実質的)単独犯行にしたことで、衝撃のラストシーンがより活きてくる結果となった。何より疾走する特急「こだま」を利用した身代金受け渡しの尋常ならざるサスペンスは原作には無かった(ま、当然だが)。黒澤のダイナミックな演出は或る意味で「七人の侍」をも超えていると言えよう。原作のキャレラに当たる刑事も、仲代達矢扮する戸倉の方が遙かに凄味がある。三船演ずる権藤も原作のキング氏なんかより余程人間味があり、好感が持てるし。但し、原作がミステリの傑作たる所以はトリックやサスペンスよりも、むしろ誘拐された少年と犯人の一人との切なく淡い交流にあるので、本作とは別物だと切り離して読むべき。 【へちょちょ】さん 10点(2003-10-13 11:06:46)(良:1票) 15.時代劇そのものにあまり関心が高くないせいか、黒沢と言えばこれに落ち着いてしまう。黒沢に限らず当時の東宝映画は「庶民」の描き方がすごく上手かった。これってやっぱ大部屋社員俳優さん達のおかげでしょう。端役脇役通行人までもがプライドを持って映画に参加していた。「こりゃあ江ノ電でさァ」 【柿木坂 護】さん 10点(2003-09-29 20:01:00)(良:1票) 14.サスペンスなのに感情移入させてしまう心情描写の丁寧さ。正統派で、小手先のどんでん返しがなくて安心した。いやいや本当に素晴らしい。DVD買ってよかった(香港版だけど)。列車の窓から放り投げるやり方というのは警官さん気付いてもよかったと思うが、そんなネタ勝負でなく、演出の素晴らしさだけで十分満点。 【電灯】さん 10点(2003-06-21 20:35:29) 13.天才が創る映画とはこういうものだ!と実感させられた近代日本映画史上における、金字塔的作品である.スピーディーな展開、各、俳優陣の顔の表情、しぐさ、特に予期せぬ列車の窓から金の入ったケースを投げ出すシーンなどは鳥肌モノだ!!いちいち挙げていけばキリがないが、犯罪学心理をみごとによみ、なおかつ自分の解釈で表現して見せた黒澤明氏は見事ととしか言いようがない!! この作品後、犯罪をテーマとした作品が数多く創られていくようになるが、この作品はそれらの先駆けの記念碑的作品でもある. 【K.Y】さん 10点(2003-06-15 13:47:29) 12.黒澤作品では一番好きです。室内から電車のシーンへと移る場面は圧巻でした。動と静と言うか、あんまり映画をそういう見方で見るのは好きじゃないのですが、上手いなあと感じました。それにしても身代金って国が用意してあげる訳にはいかないものですかね。 【リンゴ】さん 10点(2003-05-13 11:28:47) 11.アメリカ留学中に東洋映画研究会なる催しでただで観て、邦画に目覚めるきっかけになった作品。英語字幕が要らなかったのがよかった?ただアヘン窟(?)の不気味さは日本人として、時代設定は考慮しても、ちょっと閉口しました。 【Otolaryngologist】さん 10点(2003-04-27 21:54:56)
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