みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(6点検索)】
2.《ネタバレ》 監督が深作欣二で脚本が新藤兼人というおよそ東宝作品とは思えない布陣です。かねがね新藤兼人はその能力・思想信条において和製ドルトン・トランボと呼ぶに相応しい存在だと思っていましたが、この映画はトランボの『ジョニーは戦場へ行った』に匹敵する強烈な反軍思想の脚本だと思います。 かつての戦友たちを訪ね歩いて丹波哲郎の死の真相を知ろうとする左幸子の執念は、『ゆきゆきて、神軍』の奥崎謙三を彷彿させてくれます。丹波哲郎の最期についての記憶が訪ねた四人でそれぞれ違うのは(もっとも一人はウソをついていましたが)、推理小説の様な秀逸な語り口です。そのうちの一人である内藤武敏が勤務している高校で、彼が戦時中の記憶を語っているシーンでジェット旅客機が轟音をたてて着陸するカットが挿入されますが、いかにも時代の世相というか深作欣二の思想が感じられました(当時は成田空反対闘争の真っ只中で、過激派は“軍事空港ハンタイ”なんて言っていました)。そういう思想的な臭みも帳消しにするのが、左幸子の熱演です。やはりこの人は天才女優です。丹波哲郎も彼としては非常に抑えた演技で、「天皇…」と言いかけて銃殺される最期は涙を誘います。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-04-26 22:41:55) 1.ニューギニア戦線について描かれたドキュメンタリータッチの作品。 ニューギニア戦線で人食いがあったことは知っている事実だし、ワンパターンの日本戦争映画の域も出てはいないのだが、徹底的にニューギニア戦線について掘り下げた内容構成はなかなか見応えがあった。 左幸子は相変わらず演技が巧い。 やっぱり、日本女優史上最も演技が巧い女優だと思う。 それにしてもニューギニア戦線での人食いって、物凄くセンセーショナルに語られることが多いけど、死ぬか生きるかの戦場でそれくらいのことは普通に起きうる気がしてならない。 だって、何も食い物がなくて、餓死寸前だったら、生きるために何でもするでしょうに。 まして、戦場なんて、人間の感覚を失わせる人と人との殺し合いの場なわけだから、人が人を食したところで、さして衝撃は覚えないのだが。 そして、中村翫右衛門! あの爺さんが中村翫右衛門だったとは、後から気付いた! むぅ、見直してみると確かに中村翫右衛門なのだが、若かりし頃の面影とかっこよさがほとんどない。 この事実の方が、ニューギニア戦線の人食いより、よっぽど私には衝撃的だった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2010-05-23 22:21:29)
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