みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
196.《ネタバレ》 内外問わず名作との誉れ高い本作、NHK BSでの放送を機に満を持して鑑賞しました。 皆様申し訳ありません、私には本作が何故ここまで高評価なのか理解出来ませんでした。 終始淡々とした語り口、お母さんが亡くなってしまうと言う展開以外は特に抑揚の無い粗筋、 これら全ては小津監督の狙いなのかも知れず、この「狙っている所」がファンの皆様に取っては堪らないのかも知れませんが、 悲しいかな私には理解する事が出来ませんでした。 日を改めて「美の壺」と言う解説的な番組を観て、その『様式美』が高い評価の所以で有る事は判りましたが、 前衛的な抽象芸術をさも判ったかの様に評論するのは作者や作品に取って失礼な事だと普段考えている事も有り、 判ったフリをするのは止めます。私には合わない作品の様です。 2点は原節子さんと笠智衆さんの存在感に献上します。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2024-01-08 17:58:09) 195.原節子は魔性の女だな。20代に観たときは甲斐甲斐しい健気な後家という印象があったけど 今観たら他人だから親切にできるんちゃうかと。まだ杉村先生のほうが根が単純いうか真っ直ぐに思える。 【michell】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2023-12-19 18:45:19) 194.《ネタバレ》 所詮映画は作りモノですが、これはどこにでもありそうな世界のようでいてかなり異質な世界なのでは?と思う。この映画をみて「ある、ある、ある」って思うのか?「ない、ない、ない」って思うのか?私は後者だ。そもそも「忙しい、忙しい」っていってるのはダイタイ暇なヤツが多いし、単に面倒なだけでしょ?上京した親の相手が面倒な気持ちもわからないでもないし、上京時の扱いはまだ許容範囲としても、母が危篤→死の過程での子供達の反応・言動はちょっとひどい。「ない、ない、ない」って思う。よって青いと言われようが、香川京子を断固支持する。原節子の心情の吐露は誠実さの表れで、映画的には悪くは無いのだが、妻を亡くし落胆する義父にワザワザ言う必要はないのでは?と感じる。普通は言わないだろう。散々凹まされたラストの笠智衆の姿は「人間最後は一人なんだ」という事を切実と感じさせる。いろいろ考えさせられる作品ではあるが、かなり後味の悪い作品だ。家族は各々独立して然るべきで、ベタベタする気は無いけれども、これをみて「家族なんてこんなもの」と訳知顔にはなりたくない。 <追記>20年ぶりに再見。印象はさほど変わらないが、年を取ったせいかやや「ある、ある、ある」感が増したような。オチを知った上での再見の収穫としては、単なるよき父という印象であった笠智衆が「場末の医者」に甘んじている長男を期待ハズレと感じていたこと。あとは義母が泊まりにきた時の「ズルイ女」原節子の電気を消すシーンの表情が何とも言えず意味深であったことかな。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2023-12-18 01:40:11) 193.紀子は、夫の死を経験し、今なおそれが身近に感じているから、他人である夫婦に優しくできたのかもしれない。 と鑑賞して、しばらくして思った。(赤の他人に、心の内を話すことがあるという現象と似たようなものがあるかもしれない) 子供たちは、今の日常が突如失われるかもしれない、そして必ず訪れる。。と、気づいていない。 気づき、考えたかもしれないが、受け入れたくないのでそれを忘れる(忘れようとする)。。。 気づいたときはもういない。(親も、子供も、妻も、夫も、兄妹も・・・順番なんかわかんない) ということに気づかせてくれる作品なのかも。 自分の親が同じぐらいの年齢なので、考えさせられた。 年齢とともに、見方が変わっていく作品だろうと思う。 【へまち】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2023-12-17 16:13:29)(良:1票) 192.《ネタバレ》 すっきりした語り口に分かり易い演出で、観やすい映画だと思います。役者も芸達者が揃い、特に笠智衆が素晴らしいと思います。ラスト、紀子が形見の時計をもらうシーンは感動しました。親は大事にしないといけないなと改めて思いました。ただ、この映画は老夫婦がかわいそうで、観てるこっちがストレスがたまるし楽しくない。やっぱり、こういう映画はあまり好きではありません。映画館で観たいとは思わない。よって点数は6点です。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-12-16 11:39:30) 191.家族なんて幻想、というよりは家族なんてこんなものでしょ?というお話です。意外と原節子の出番は少ないなあという印象を受けます。それよりほとんど杉村春子の映画かもしれませんね。終始親に対して毒づいているんですが親の死を目の前に突然泣き崩れるシーン、あれはすごい演出だと思います。個人的には原節子と杉村春子の役は逆にした方が面白いと思います、今のままですといかにもな美人の聖女と憎まれ役のように受け取られてしまいますから。孝行したい時分に親はなしなんて映画を見ていれば普通にわかるものを台詞で言っちゃうのもなんだかなあという感じです。間違いなくいい映画ですけどもうちょっとつまんないと文句を言う人間が多いぐらいでバランスが取れるんじゃないかと思いますね。小津安二郎の真似なんて誰もできないのにこれが神格化されたせいで日本映画がつまんなくなった部分もあるんじゃないでしょうか。まあそれでも大多数から支持を受けているのはきっと似たような経験をした家族が日本にはたくさんいるからなんでしょうね。世界にも似たような人たちがたくさんいるんだったらいいのですが、批評家や作家しか見てない上にオリエンタリズムでも評価されてそうなのが嫌な感じではあります、ってこれは当の日本人にも言えるんでしょうけどね。 【Сакурай Тосио】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-04-24 23:07:54)(良:2票) 190.《ネタバレ》 小津安二郎の作品を見るのは、5年前にみた「彼岸花」に続き2作目ですが、5分もたたずに、その世界に引き込まれて、安心して映像に身を委ねられてしまうから不思議です。映像の語り口の妙なのでしょうね。「子の親離れ」というシンプルなテーマですが、同時に奥が深い。大きなテーマを据えつつも、相変わらず、日常の何気ないおかし味をディテールとして織り込んでいく丁寧な仕事です。(メモ)ばあさん役の東山千栄子が60過ぎなのに対して、じいさん役の笠智衆は当時まだ50歳に達してないのですよね。驚きです。長女役の杉村春子と2歳しか違わないのですね。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-04-12 17:54:59) 189.なんでこんなに高評価なのか 良さがわかりませんでした 正直退屈でした 【afoijw】さん [DVD(字幕)] 5点(2023-03-16 02:58:38) 188.20年前にレンタルビデオで見た時にはとくに感動しなかったが、今日映画館で見て感動した。襖の影から人が現れて襖の影へ消えるの繰り返し、膝の高さのローアングル構図、小津映画のお約束をこれでもかと見せつけられる。しかし心に残るのは深い感動であってテクニックそれ自体ではない。ベタな平凡なストーリーを展開させて、人生の普遍的な喪失感が胸に迫ってくる。何故そんなことが可能なのか小津の魔法使いとしか言いようがない。 【ブッキングパパ】さん [映画館(邦画)] 10点(2020-12-12 16:46:57)(良:1票) 187.《ネタバレ》 「晩春」、「麦秋」に続く小津安二郎監督と原節子の紀子三部作の最後の作品。尾道から子供たちに会うために東京に出てきた両親と子供たちのすれ違いが描かれた映画だが、ここに現代でも通じる普遍性を感じることができるし、やはりこの普遍性こそが本作を不朽の名作たらしめるゆえんではないかと思う。実際に今見ても現実味を感じられるし、真に迫るものがあり、なにか身につまされるものもあった。子供たちの両親への対応がとても冷たいのだが、それは彼らには彼らの生活があるからであってたとえ親子であってももう別の人生を生きているということがリアルに伝わってくる。だから終盤の京子(香川京子)と紀子(原節子)の会話の部分も、兄姉を非難する京子を諭す紀子の言葉にすごく納得できる。(この部分、初めて見た時は京子のほうに共感してたと思ったんだけど、見方が変わったみたいだ。)周吉(笠智衆)が再会した友人(東野英治郎)と酒を飲みながら交わす会話も二人のさびしさをよく表していて印象的だったし、とみ(東山千栄子)が紀子の部屋へ泊るシーンのやりとりもすごく良い。笠智衆はもちろんだが、このとみを演じる東山千栄子がなんといっても素晴らしかった。この老夫婦が「それでもやっぱり、孫より子供のほうがかわいい。」と話し合うシーンは親のわが子への愛情が永遠であるということをあらためて感じることができ、素直に感動してしまった。(今、これを言えるような親が少ない気がする。)でも、当の子供たちは自分たちの人生を生きるのに精いっぱいで両親にかまっていられないという現実の悲しさ・・・、そういうものが見事に描かれていて、見終わった後には「家族」や「親子」というものについていろいろ考えさせられた。二十歳くらいの頃に初めて見た時は正直、そこまでの良さは分からなかったのだが、久しぶりに見て世界的な名作と言われる理由も分かるし、そしてもちろん、小津監督の最大の代表作、間違いなく日本映画の美しい名作の一本であると確信することができたし、再見して本当に良かった。何度でも繰り返し見たくなる映画というのはあるが、この「東京物語」は自分が年を経るごとに繰り返し見たくなるような映画だと思う。もう10点以外ありえない。(2020年1月6日更新) 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 10点(2020-01-06 01:28:35)(良:1票) 186.《ネタバレ》 こういう話に弱い。 年齢的に自分に重ねてしまうんだろうな。 あと役者が良い。 父親役の笠 智衆はすごい好き。 亡くなった自分の祖父と被る。 でもこの人49歳くらいなんだなー。 もう一人サバサバした娘役の杉村春子。 こういうキャラ好きだわー。 悪気の無い嫌なキャラというか人間味ある性格。 昔だったらよく思わなかった作品だろうけど今はむしろ大好物だな。 気になったのは会話の受け答えでカメラアングルが細かく切り替わって没入感が一瞬途切れる。 【Dry-man】さん [DVD(邦画)] 8点(2019-11-25 00:42:38) 185.これはまあ、何と言ったらいいか、言語に絶する、あるいは言語道断(?)とでも言ったらいいのか こんな完璧な映画作っちゃいけませんよ。 レオ・マッケリーの「明日は来らず」にインスパイアーされて作ったということで、 あちらも、見捨てられた老夫婦が自分たちで生る道を模索するさまが悲哀とともにが描かれて素晴らしい作品だが、 これはさらにその域を越えて、諦念とそれを許容する寛容が、世界的なスケールで描かれ、ほとんど普遍の域に達している。 不朽の名作とはこういう映画のことを言うんでしょう。映画史上、永遠に残る傑作です。 【kinks】さん [映画館(邦画)] 10点(2019-09-25 00:25:12)(良:1票) 184.日常を描いている風でいて、何もかも胡散臭くて気味が悪い。表面的で本質的ではない。 特に演技が酷い。こんなものを有難がっている者が多数派だと思うと寒気がする。 【浅田荷葉】さん [DVD(字幕)] 0点(2019-04-01 13:50:55) 183.《ネタバレ》 映像の力が弱い。音楽の力が弱い。でもずっと見てられる。何でだろうと思ったらやっぱり自分が日本で生きてきた人達の共通認識を持ち合わせてるからだと。そして「もうこの人に会うのはこれが最後かも」という勘は当たりますよね。 最初のシーンと最後のシーンにコンテクストを持たせてたり、当時としては見事だったんだろうけど、今見るとどうしてもありきたりに感じてしまう。最後ももう少し何か欲しかった。 役者さんはみんな良かったな。原節子さんも香川京子さんも綺麗でした。 例えばアメリカだともっと年老いた親を大事にしたりするので、日本固有の文化で生まれた作品かと。両親大事にしようと思います。 【なす】さん [インターネット(邦画)] 7点(2019-02-11 09:51:33) 182.小津の日本映画の傑作。見た時よりも、見た後、そして年を取るごとに、感慨が深くなる作品。実生活で親が亡くなった時、ふと思い出す作品。個人的には、晩春の方が好きだったが、今は逆転しているかも。若い時見て、詰まらないと思う作品でもある。他人の批評など 気にせず、見ておきたい作品。本当だから。 【にけ】さん [映画館(邦画)] 10点(2019-01-07 13:15:30) 181.《ネタバレ》 お母さんが亡くなった後に、紀子が京子をなだめたり、冷たい兄弟をフォローしたりとグッときました。こんな優しい義姉さんが居たら本当に帰って欲しくなくなるでしょうね。更にお父さんが紀子に感謝の気持ちを伝えるのは、もらいますね。このシーンは心が本当に動かされる名場面です。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 9点(2018-05-20 01:57:13) 180.おじいさんとおばあさんの「ありがとう」の言葉がいつまでも胸に残っています。優しさを刺激してくれる素晴らしい映画です。 今の時代にも通ずるものがあって色あせない情感があります。 【さわき】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2017-08-15 09:19:21)(良:1票) 179.バカ息子!とバカ長女!あきれて物が言えない! 映画とはいえ、親を親とも思わない言動に..見ていて本気で腹が立つ!.. 核家族化や、希薄な親子関係への警鐘なのだろうが.. それに引き替え、原節子 演じる次男の嫁の献身さには、涙がでそうでした.. 邦画の古き良き時代を代表する 名作!.. 【コナンが一番】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2017-07-10 16:07:07) 178.《ネタバレ》 再見。 個人的に「大人の見る繪本 生まれてはみたけれど」や「淑女は何を忘れたか」「その夜の妻」と傑作の多い小津だが、戦後の小津は「浮草」以外あまり好きになれないでいる。 とはいっても、見返してみると以前とは違う発見があるものだ。 船の汽笛や列車の走行音が響く港町。意気揚々と何かの荷造りをする老夫婦、それに笑顔で応え嬉しそうに出かけていく娘。彼女は通学路を行く子供たちに混ざるように道の向うへ。いくつになっても誰かの「子供」ということに変わりはない…と本作の展開を予告する。 晴れ渡った空に煙突から吹き上がる煙が吸い込まれるように消えていき、その空の下に洗濯物が風でたなびき、子供たちは野球道具を持って遊びに行き、駅では女同士が語り合う。穏やかな音楽とともに。 これは…きっと楽しい映画なんだろうな~と最初見た時は期待に胸を膨らませたものだ。 ところが、物語は想像以上に重くのしかかる。オマケに笠智衆のゆったりとした喋りで恐ろしい睡魔に襲われたものだ。 落ち着き払う静かな老夫婦、それを迎え入れる「子供」たちは忙しそうに家中を駆ける。成長し続ける子供たちの世話をしなければならない余裕の無さ、がんじがらめの日常。解放されすべてを終えつつある老人とは違って。 聖母のようにいつもニコニコ顔で振る舞う原節子も、俺には何処が影があり不気味な幽霊のように見えた。たまにボケをかましてクスッとさせてくれたけど(電話のやり取りとか)。 同じ小津でも「晩春」の嫉妬の表情、「麦秋」のユーモアと色気、「成瀬巳喜男の「驟雨」といった彼女の方が人間味があって可愛いし好きだ。 本音を押し殺して家族を迎え入れる親たち、挨拶を強制される子供たちは嫌がっているのかすぐに別の場所へ走り去ってしまう。 ずっと一緒で馴染みの関係ならともかく、遠く離れて暮らす存在だしなあ。子供たちにとっては、自分たちの場所を奪う得体の知れない他人にしか思えないのだろう。 自分の机を勝手に廊下に移されるんだから。子供は正直だ。だって本当に英語の勉強してたし。 子供たちの本音がさらけ出されるとともに始まる「たらい回し」。「戸田家の兄妹」のそれよりも遥かに悪化している。 追い出される形で家を出て旅を続け、酒を飲み交わし愚痴を聞いてもらい、旅先の旅館でさえ音が五月蠅くて満足に寝られない。 歩き続けた先でたどり着く海原。そこに夫婦水入らずで団扇をあおぎながら、久々に静かな刻を過ごす。 立ち上がった瞬間の「よろめき」が予告するもの、優しさに満足して「旅立つ」死、幼い子供に向けられていた愛情が、溢れ出る涙によってようやく親にも向けられる。後悔しても、行ってしまった者は戻って来ない。 親を愛するが故に不満を言う香川京子。子供に勉強を教え面倒を見る教師だからこそ、余計に思いやる気持ちが強いのだろう。 それに対し、すべてを許しなだめる原節子。未亡人として夫の死を乗り越え耐えて来た強さ。黒のスカート、灰色(紺色?)のスカートの対比。 老人は、そんな尽くしてくれる者に「幸せになれ」と言って送り出そうとする。死を乗り越えた者どうしだからこそ、自分を大事にして欲しいという想い。揺れ動き溢れ出そうになる本音、それを見て立ち上がり、餞別として渡す「形見」。それは新しい人生を刻んで欲しいという願いも込められているのかも知れない。 冒頭と違い、轟音をあげながら突っ走る列車の疾走。それに乗り込み、時計を見つめるその瞳。「再出発するぞ」と決意をかためた意志の強さを感じる。 そこには、さっきまで「本音」を隠すように顔を覆って嗚咽していた者の姿はない。「父ありき」の列車の場面といい、こういう小津の演出はほんとに憎いくらい素晴らしい。 老人は、団扇をあおぎながら静かに窓の外を見つめ続ける。汽笛を吹かす船の行く末さえ、暖かく見守るように。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-05-26 23:52:04)(良:2票) 177.わかる、わかるけど、離れて暮らす者と一緒に暮らす者では見えるものが違うんだね。親孝行ができる子って、いるんだろうか。 【Skycrawler】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-02-12 02:45:13)
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