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Ran
1985年【日・仏】 上映時間:163分
アクションドラマ時代劇戯曲(舞台劇)の映画化
[ラン]
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タイトル情報更新(2022-07-20)【イニシャルK】さん


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監督黒澤明
助監督小泉堯史
米田興弘
演出本多猪四郎(演出補佐)
久世竜(殺陣)
キャスト仲代達矢(男優)一文字秀虎
寺尾聰(男優)一文字太郎孝虎
根津甚八(男優)一文字次郎正虎
隆大介(男優)一文字三郎直虎
ピーター(男優)狂阿彌
野村萬斎(男優)鶴丸(クレジット「野村武司」)
原田美枝子(女優)楓の方
井川比佐志(男優)鉄修理
宮崎美子(女優)末の方
加藤武(男優)畠山小彌太
田崎潤(男優)綾部政治
植木等(男優)藤巻信弘
油井昌由樹(男優)平山丹後
南條玲子(女優)秀虎の側室
東郷晴子(女優)楓の老女
頭師佳孝(男優)
頭師孝雄(男優)
音羽久米子(女優)秀虎の側室の老女
児玉謙次(男優)白根左門
渡辺哲(男優)
加藤和夫【俳優】(男優)生駒勘解由
伊藤敏八(男優)長山主水
天田益男(男優)
山田明郷(男優)
藤原稔三(男優)
加藤精三畠山小彌太(ノンクレジット)
原作ウィリアム・シェイクスピア「リア王」(ノンクレジット)
脚本黒澤明
井手雅人
小国英雄
音楽武満徹
撮影斎藤孝雄
上田正治
中井朝一(撮影協力)
関口芳則(撮影助手)
製作アスミック・エース
プロデューサー原正人
配給東宝
日本ヘラルド
作画黒澤明(絵コンテ【ノンクレジット】)
美術村木与四郎
村木忍
衣装ワダエミ(衣装デザイナー)
編集黒澤明
南とめ(ネガ編集)
録音矢野口文雄
吉田庄太郎
照明佐野武治
その他黒澤久雄(プロダクション・コーディネーター)
野上照代(プロダクション・マネージャー)
原田大三郎(スチール)
IMAGICA
東宝録音センター
あらすじ
戦国の世を生き抜いて年老いた武将、一文字秀虎は三人の息子に領土を分割するに当たって「一本の矢はたやすく折れるが三本束ねた矢を折るのは難しい。」と息子達に互いの協力を促すが三男の三郎は束ねた矢をへし折って父の陳腐な訓戒を批判する。怒った秀虎は領土を長男と次男にだけに分け与え三郎を追放する。だが、秀虎をひそかに憎む妻に懇願されるままに長男は秀虎を冷遇し、そして次男も・・・。シェークスピアの「リア王」に黒澤独自のエピソードを加え、日本の戦国時代を舞台に大規模な合戦シーンを交えて展開する悲劇。

かわまり】さん(2004-03-09)
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【クチコミ・感想】

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77.公開当時映画館で鑑賞。当時私も若かったせいもあり、あまり面白く感じなかった。それから約30年。長い時を経て二度目の鑑賞。おお!凄い凄い!圧巻!圧巻!所々の記憶はあるものの、やはり酸いも甘いも幾多の人生経験をしてきたオッサンともなると、この作品から発せられる強烈なメッセージは、沁みる沁みる。こんなにも痛烈な作品だったとは・・・。やっぱり映画って時間が経ってからでも、観直してみるのって良いもんですね。 映画っていうよりも舞台劇。あれだけ荒野を彷徨い野宿を繰り返しても、着ている衣類が新品さながらなのは監督の意図なのか。町や町民農民といった生活感のあるものを一切排除し、まるで無機質な空間はさながら、舞台装置や小道具類を使用しない斬新な舞台劇のようだ。またアップショットもほとんどなく、引き絵を多用しているのも舞台的効果を狙ってるようだ。表現方法の豊富な映像という芸術ジャンルを嘲笑うかのようなその演出は、逆に映像芸術の可能性を追求しているようにも見えるし、小説のような行間を読むという受け取り側の自由な感受性を刺激しているようでもある。だからこそ愚かで滑稽な人間像が赤裸々に、かつ強烈に浮かび上がってくる。全くもってとんでもないエンターテイメントですよ。 狂った今の世で気が狂うなら、気は確かだ! 見えてる者たちは崖から転げ落ち、見えない者は落ずに済んだ。 Dream kerokeroさん [インターネット(邦画)] 9点(2019-05-21 08:37:54)

76.黒澤監督の最期の時代劇映画となった本作。 身内で泥沼の権力争いを描き非常に滑稽な物語ながら大金をかけたであろうスケールの大きさと映像美は圧巻。 一方で城下町の人間や時代背景の様子が映らず家族大喧嘩にフォーカスし過ぎてリアルさに欠けてしまったように思う。 それでも七人の侍とは違った立ち位置で娯楽の存在感はあります。これが黒澤が描いたシャイクスピアなんだ。 mighty guardさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-07-28 23:29:45)

75.良い評価も悪い評価も与えられる作品であり、鑑賞の度に評価が変動しそうで点数をつけづらいのですが、今のところはどっちつかずの6点とさせていただきます。 古典を原作としていることの弱みがドバっと出た作品であり、現在の目で見ると突飛な展開、薄っぺらな人物描写が気になりました。特に次郎の動きは理解や共感が困難であり、兄嫁に簡単に篭絡させられ、その操り人形となって今の妻を殺そうとする展開などはもう少し説明が欲しいと感じました。そもそも『リア王』を知っていて物語を脳内保管することが可能であり、「うまく換骨奪胎したものだ」という目で見ることができる客層からしか支持されない内容であり、シェイクスピアに馴染みのある欧米で高評価を受け、逆に日本では不評だったという現象にも納得がいきます。 なお、映像の迫力や美しさには素晴らしいものがあり、芸術作品としてはハイレベルです。色分けされた軍勢が織りなすマスゲームの美しさ、本物志向で建てられたオープンセットの説得力、そしてそのオープンセットを豪快に燃やしてしまうという気前の良さなど、画面で起こることすべてに見ごたえがありました。ハリウッドならば中規模作品に分類される予算でここまでの映画を撮りあげた黒澤明の手腕には圧倒的なものがあり、うまくお金を使うことも映画監督の才能のひとつなのだということがよく分かります。 ザ・チャンバラさん [インターネット(字幕)] 6点(2016-11-09 13:11:20)

74.リア王を下敷きにした戦国絵巻だが、全体の印象として仲代達矢主演の舞台劇を観ているようだ。息子たちに裏切られ苦悩する秀虎の姿に黒澤の自画像をみる思いで、三船ら身近な人間に去られた監督の内面と二重写しにみえる。 戦国の“乱”、心の乱れの“乱”、栄華が朽ちていく“乱”・・・。雲や光の映像美とともに、衣装は豪華で色彩豊か。さらに、合戦シーン(特に弓矢)、楓の方の惨殺シーン及び炎上する城が印象深い。これらの迫力はいかにも黒澤らしい。 終盤、映画の主題を説明するかのごときセリフに対して違和感が残った。狂阿弥の狂言回しはあまり効果的でなかったと思うし、ラストにモニュメント・バレーを想起させる場面が現れるのはさもありなん。 風小僧さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-07-31 11:41:21)

73.表現したいことは伝わってくるのですが、さりげなさとリアル感がなく心に響かない映画でした。 ProPaceさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-09-16 19:37:04)

72.仲代達矢氏の起用は、他に適切な俳優が見当たらなかったという消極的起用だったのではなかろうか。かのような大俳優にむかってきわめて無礼な言い方ですが、そう感じました。思い切ってジャック・ニコルソン氏とか(無理か)。スケールの大きさはさすがとしか言いようがありません。大型劇場で鑑賞したらすごい迫力なんだろうな、とリアルタイムで鑑賞しなかったことを後悔しました。某角川映画にもスケール感をだそうと大金投入した作品がありましたが、「画」が違います。あと、ピーターの役がらは異形の様子がよく出ていましたが、いかんせん描写が長くててちょっとタルみました。 la_spagnaさん [DVD(字幕)] 7点(2014-08-31 09:44:55)

71.個人的な話で恐縮なんですが、私は子供の頃からずっと疑問に感じていたことがありまして、それは「この世に神様がいるなら、どうして人間社会の争いごとがなくならないんだろう。どうして哀れな境遇にいる我々を救ってくれないんだろう」というものでした。そしてその疑問に対して、思いがけない解答を与えてくれたのが、チャップリンと黒澤明さんだったんです。「悲劇を遠くから見ると喜劇になる」これを教えてくれたのはチャップリンです。そして「人間社会のいかなる事象も神には美しく見えている」これを教えてくれたのが黒澤明さんだったんです。いや、もちろんはっきりとそう仰った訳ではありません(チャップリンは言いましたけど)。でもこの作品を初めて観た時、もう頭にズッガ~ンという衝撃が走ったんです。大勢の人間が殺しあう合戦シーン。燃える城。絶望に駆られて自決する女達。傍で見れば目も当てられぬほどに残酷なはずの首無し少女の死体…。不謹慎を承知で言わせて頂きますが、私は正直、これらを観た時「ハハ~、なっるほどな~! こりゃ神様も我々のことをほったらかしにするわけだわ!」と思ってしまったんです…。もちろん、だからといって黒澤さんが「ね、わかるでしょ? 神様は人間のことを善か悪かで判断してるんじゃないの。美しいか否かで判断してるんだよ」というメッセージを込めたという証拠などはありません。単なる私の個人的な感じ方です。でも私には、一般に言われている「黒澤さんが言いたかったのは、人間社会の愚かさ、因果応報、憎しみの連鎖、その他もろもろがなんたらかんたら…」という類の意見は割とどうでもよくって(←何様)、要するに「神の視点で見れば、こんな醜い争いもこんなに美しく見えてしまうんだよ」という、ある意味では「因果応報うんぬん」どころでは済まないスーパー絶望レベルのとんでも残酷メッセージが込められてるんじゃないかなーと思うんでありますが、どうでしょうか。 あ、それから最後に一言。私、だいぶ前に何がしかのレビューで「この映画におけるスローモーションシーンは大変に美しい」とかなんとか書いた記憶があるんですが、今回久しぶりにテレビでやってたのを観たところ、スローモーションなんぞ一ミリも出てこないことが判明しましたw あっれ~、おかしいな~^^(←バッキャロ~!) バーグマンの瞳さん [地上波(邦画)] 9点(2014-05-01 23:18:52)

70.最高 pillowsさん [DVD(邦画)] 10点(2014-03-29 14:43:42)

69.兄嫁の楓の方に籠絡されるのが早すぎますね。兄を殺す、父を追放する、女房を殺そうとする、そういった部分の葛藤は描かれずに、狂った父とピエロのシーンが長すぎるように感じました。黒沢映画の中では珍しく低い評価になりました。 東京ロッキーさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-10-29 20:18:04)

68.凄い!文句なしに10点です!黒澤監督のカラー作品では最高傑作ですね。前作の影武者で戦闘シーンが少なすぎると批判を受けたらしく、今作では戦闘描写てんこ盛りとなっております。個人的には影武者も大好きですが乱の圧倒的なスケールと美しさにはやられました。後皆さん仰る程ピーターの演技は酷いと思いませんでした、素人っぽさがまたリアルで素晴らしかったです。 キリンさん [DVD(字幕)] 10点(2013-04-25 01:45:17)

67.絵を見るような映画でした。 夢のような映像と音楽と、役者の演技。演劇を見ているような気も時々しました。1シーンごとの絵が素晴らしく、見終わったとも忘れられない絵として残りました。時々見返したい映画の一つになりました。 しゃっくりさん [地上波(邦画)] 9点(2011-01-01 21:04:57)

66.ボク人生ベストの作品です。 初見は黒澤明が亡くなり、衛星第二で追悼放送された時です。 すべてのシーンが美しい一枚の絵画のごとく感じます。 大きな自然を美しく表現するには、ただ悠然な山花を撮るのではなく、 私たち『ヒト』が、ある程度共通に目で見て、耳で音を聞き、広げた見識、 過去の思い出やこれからの希望等を踏まえ、提示する...。 当たり前の話かもしれませんが、(エラそうに語ってすいません) 黒澤明は本作で究極の時限にまで引き上げ、作り上げました。 人と人が殺し合うのも、鳥が虫を殺し食べるのも、 木が育ち林が生まれるのも同じ自然で違いがない。 『空』や『無執着』に繋がる世界観、美しいッス!最高ス!乾杯! reitengoさん [地上波(邦画)] 10点(2010-12-11 20:58:24)

65.シェイクスピアの「リア王」をベースとしたストーリーはさることながら、映像美に心を打たれる。一文字秀虎役の仲代達矢の演技も鬼気迫るものがある。多くの人に好まれていない狂阿彌役のピーターの演技が、実に良いスパイスとなった。異物を放り込まれたことにより、色々な思惑を想像できて楽しくなった。影武者より引き継がれた合戦シーンにおいても白黒作品時に勝るとも劣らない迫力は感じ取ることが出来る。 円軌道の幅さん [DVD(邦画)] 8点(2010-04-21 20:42:50)

64.前期の黒澤映画ファンにはあまり好まれないのも分かる。 が、「リア王」ベースという情報から観た僕にとっては、もの凄い映画だった。 どのシーンを切り取っても、徹底して重厚で美しい映像。 大殿の存在感、炎城シーン、合戦シーン、絡み合う人間ドラマ、ほんとうに凄まじい。 初めは大殿だけが狂っていたのが物語が進むにつれて全てが狂っていく。 特に秀逸なのはラストシーン。破滅的な世を悲しく描き切り、ここしかないというところで物語は終わる。 かなり長尺な映画であるが、観終わった後思わず一人で唸ってしまった。 おーるさん [DVD(邦画)] 10点(2009-02-24 07:29:59)

63.時代劇ですが、現代に通じるものがあった。 Yoshiさん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-28 11:19:49)

62. そうか、リア王だったのか。深いテーマですね。人間の救いようのない愚かさがよく描かれていました。ところで、ピーターの演技は誰か止める人はいないものなのでしょうか。当然、黒沢監督が良しとしたのだと思いますが、現場にいるスタッフの誰も違和感を感じないとは……、不思議です。もし違和感を感じたとしても監督にそういう発言ができないのだとしたら……。一文字秀虎に通じるものがあるような気もします。 海牛大夫さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-02-09 22:22:57)

61.もっと三兄弟の確執なり策謀なりを見たかった気もするが、この三兄弟は、期待された割にみんな凡人だったというところがいいのかも。全体の流れにほとんど救いがなく、ほぼ一直線に破滅に向かって進んでいるのが強烈です。大型時代劇のくせに、胸晴れるすかっとする場面が全然ありません。そして、その変なドロドロした世界を決定づけているピーターのキャスティングが絶妙です。 Oliasさん [DVD(邦画)] 7点(2007-10-05 01:07:01)

60.冒頭の猪狩りの主役はどこまでも青く続く広大な山々。唯一家族がそろったシーンを唯一陽光まぶしい晴天としたこだわりの中で、丘の頂点に立つ人物を別の丘から撮るという贅沢。カメラから何百メートルではきかないかもしれない距離をおいて演技をする俳優たち。人間の小ささと共に舞台の背景である「世界」を最大限に見せてくれる。後半でも野村萬斎が城跡に佇む超ロングショットが無常観を醸している。一方、合戦シーンは全体を捉えずにまるでカメラが合戦のど真ん中にあるかのようにその躍動だけを見せてくる。台詞回しは不自然な舞台劇風。もちろんその時代の自然な会話というものを知らないのであくまで私見ですが、仕切りの無い、あるいは無いように見せた世界で演劇をする。つまりは映画は嘘の世界であり作られた世界であるということを前提に、でも視点は無限にあるのだという監督の映画観の表れのような気がしました。とにかくこの妥協無き画は天晴れである。 R&Aさん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-03-26 14:16:42)(良:1票)

59.黒澤明のカラー作品の中で最高の作品でしょう。 NAONAOさん [DVD(邦画)] 10点(2006-12-29 20:03:55)

58.久々に「お腹一杯になる映画を観たな~!」と思える映画です。 色の鮮やかさは言うに及ばず、国が乱れる様を描いたシナリオが逸品。 あの傾国の美女は原田美枝子ですか…あなた怖すぎですw 悲惨すぎる話ですが、非常に楽しめました。 ふくちゃんさん [映画館(字幕)] 8点(2006-01-13 12:02:41)

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【点数情報】

Review人数 102人
平均点数 6.68点
021.96% line
110.98% line
210.98% line
310.98% line
487.84% line
51312.75% line
61514.71% line
72423.53% line
81918.63% line
91211.76% line
1065.88% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.60点 Review10人
2 ストーリー評価 7.45点 Review11人
3 鑑賞後の後味 7.27点 Review11人
4 音楽評価 8.00点 Review9人
5 感泣評価 6.10点 Review10人

【アカデミー賞 情報】

1985年 58回
監督賞黒澤明候補(ノミネート) 
撮影賞中井朝一候補(ノミネート) 
撮影賞上田正治候補(ノミネート) 
撮影賞斎藤孝雄候補(ノミネート) 
美術賞村木与四郎候補(ノミネート) 
美術賞村木忍候補(ノミネート) 
衣装デザイン賞ワダエミ受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1985年 43回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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