みんなのシネマレビュー

万引き家族

Shoplifters
2018年【日】 上映時間:120分
ドラマ犯罪もの
[マンビキカゾク]
新規登録(2018-04-07)【にゃお♪】さん
タイトル情報更新(2022-06-04)【イニシャルK】さん
公開開始日(2018-06-08)
公開終了日(2019-04-03)


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ブログに映画情報を貼り付け
監督是枝裕和
キャストリリー・フランキー(男優)柴田治
安藤サクラ(女優)柴田信代
松岡茉優(女優)柴田亜紀
城桧吏(男優)柴田祥太
樹木希林(女優)柴田初枝
池松壮亮(男優)4番さん
緒形直人(男優)柴田譲
森口瑤子(女優)柴田葉子
蒔田彩珠(女優)柴田さやか
山田裕貴(男優)北条保
片山萌美(女優)北条希
柄本明(男優)川戸頼次
高良健吾(男優)前園巧
池脇千鶴(女優)宮部希衣
黒田大輔(男優)JK見学店店長
松岡依都美(女優)根岸三都江
笠井信輔(男優)ニュースキャスター
毎熊克哉(男優)日雇い派遣の管理者
脚本是枝裕和
音楽細野晴臣
撮影近藤龍人
製作石原隆〔製作〕
ギャガ
フジテレビ
配給ギャガ
美術三ツ松けいこ
衣装黒澤和子
編集是枝裕和
あらすじ
東京の片隅の今にも崩れ落ちそうな古家に住む家族。家主である老女と息子夫婦。夫婦の長男に嫁の妹。一家は老女の年金に息子夫婦の少ない収入で細々と暮らしていた。そして足りないものは専ら父子が万引きをして来るというアウトローな暮らしぶりだった。ある冬の日、万引き帰りの父子が近所の団地の廊下にしゃがみこんでいる幼女に気付き、ほうっておけずに連れ帰ってしまう。その女の子は親の虐待を受けていたことが判り、そのまま長女として育てることに。貧しいながらも一家は家族の絆を深めながら平穏に暮らすのだが、あるきっかけでその生活は一気に崩れ去ってしまう。そして一家の陰の部分が明るみに出されていく。是枝裕和監督によるヒューマンドラマ。カンヌ国際映画祭のパルムドールを始め数々の映画賞を受賞。

タコ太(ぺいぺい)】さん(2019-06-12)
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【クチコミ・感想(10点検索)】

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1.《ネタバレ》  私が間違っていました。どうもすいませんでした。すばらしい映画です。
 【強烈ネタバレあり】 (中略)
 本来の日本の社会とは、この映画に出てくる柄本明の駄菓子屋さんのように、わかって
いても事情を汲んで見逃す人たちの社会である。逆に飴を与えるなどし、時間をかけて
本人の気付きを待つことらへんに、落とし所を見出していたはずである。
 そう、この映画はじつは祥太という少年の「気づきの映画」でもあるのだ。

 「妹にはさせるなよ。これ」秘密のサインであったはずの、指をくるくる回す行為まで
見抜かれていた。
 そのショックにより、少女の誘拐が世間で騒がれてすらまだ動き出さなかった、映画に
おける「仮家族の物語」が、ようやく静かに動き出すのである。なんといきなり土砂降り
の雨が降り出すのだ。このことは、この映画がじつは、タイトルに反して家族でなく
「少年を主観とする映画」であることの、最初の証左となる(映画とは量子だ!)。
 ほぼ同時に安藤サクラは職場をクビにになり、フランキーとの交合に慰めを求めること
になる。さらにその夜、花火大会の「音」だけを聞いて家族たちは「もう、(この物語
も)終わりだね」とつぶやくことになるのである。
 (中略)

 「最後の思い出」、と思ったかどうかはわからないが、家族は唐突に海へと向かう。
 この場面において、海辺で遊ぶ家族を目で追いながらなにか言いたそうに口を動かす
樹木希林の「最期」のショットは強烈だ。
 彼女は何を言いたかったのだろうか。いや、言おうとしなかったのだろうか。

 希林の死後、少年は両親が犯罪を犯し、その年金やへそくりを搾取する様子をも目の
当たりにする。
 気づきを経た少年は、もうそれらの行為を容認できない。そのことはフランキーから
車上荒らしに誘われても、参加しないことによって示される。少年は迷い始めた、という
より、両親に対する明確な疑問を持った。

 次の展開点のきっかけをもたらしたのは、またしても柄本明である。「忌中」という
字を読めなかったにしろ、駄菓子屋が休みであることを知った二人は、しかたなく二人
だけでスーパーへと向かうのである。
 入店前、「ここで待ってて」と言ったにもかかわらずスーパーに入ってきた妹が、
見よう見まねで指を回し、万引きする素振りを見せる。それを見た少年は、ついに
「仮家族の物語」を自ら破壊することを決断するのである。

 結果的に一家は拘束され、安藤サクラの「おたふく風邪泣き」という名シーンを経て、
仮家族は解散させられる。

 サクラは面会に来た少年に対し、はじめて駐車場で出会った時の状況を伝え、フラン
キーに対し「この子は私達とじゃだめなの」とつぶやく。彼女は少年の変化を見抜いて
いたのだ。
 少年は翌日、ラス前のバスのシーンで、フランキーに「わざとつかまった」と告白する。

 バスの座席に座った少年は、フランキーの呼びかけにすぐには振り返らなかった。その
後しばらくたってから振り返るのである。ということは、少年にはフランキーの声が
じつは聞こえていて、あえて無視したのだ。

 なんというリアル。ごく僅かな動きと表情のみで、もう二度と会わないという決意の
固さを示した!



 このように、この映画はけっして(一部で批判されているように)万引き行為を擁護
するような映画ではない。むしろ逆に、悪事に対する模範的な回答をしている映画だと
言うこともできる映画である。

 少年がスイミーの物語に関して「でもそれじゃあ大きな魚が可愛そうだよね」と言った
ように、現実は物語的明快さでは捉えきれない面が多々ある。映画はその多義性によって、
世の中のそうした面を逐一描写できる。

 「複数の事象」を並行して示すことにより、世の中の複雑さ、価値観の多様性を同時に
示すことが可能な芸術が映画なのだ。観客である自分と、スクリーンの自分(たち)の
複数の視点や価値観や時空間が「同時に存在」していることが「実感」できること。その
ことこそがまさに映画の快楽なのだ。

 忙しいスケジュールの中、こんなにいろんな意味で最高級の映画を作り上げてしまった
実力には感嘆するしかない。
 この監督は我が国の誇りであり、宝である。
 おめでとう、そしてありがとう。
 私も自分のいる意味について多少勇気をもらえました。

 最後に、蛇足。先述したようにある立場からすればやむを得ないことかもしれないが、
ヒステリックな荒らし行為によってこのすばらしい映画の価値を少しでも損なうことは、
どうかなるたけ避けていただきたいと思う次第である。 アンギラスさん [映画館(邦画)] 10点(2018-06-20 18:59:55)(良:2票)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 93人
平均点数 6.38点
033.23% line
100.00% line
222.15% line
344.30% line
466.45% line
51010.75% line
61313.98% line
72627.96% line
81920.43% line
999.68% line
1011.08% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review2人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 Review0人

【アカデミー賞 情報】

2018年 91回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2018年 76回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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