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【クチコミ・感想(4点検索)】
2.なるほど、秀作だと思う。数多ある冤罪の中で、あえて「痴漢冤罪」を選んだ意図も理解できる。そして、日本の刑事裁判の問題点を浮き彫りにした点も良いと思う。が、しかし、この全体を通してのあまりにもワンサイドな恣意的な作りはいただけない。「冤罪」の不条理性を訴えたいのであれば、なおのこと、監督は細心の注意を払って中立の視点で描かねばならないはず。主人公が本当に「やってない」のかどうか、それは見ている者には分からない。「やってない」と猛烈に主張する主人公の視点で全てが描かれているので、見ている者は「やってないに違いない」と思い込まされているだけである。警察の怒鳴り散らしながらの取り調べの見せ方、被害女子中学生の法廷への登場のさせ方、裁判官の交代による後任裁判官の登場のさせ方、これら全て、見る者に先入観を与える描写であり、ならば、同じバランスで「もしかして主人公はやっているかも」と思わせる描写も必要ではないのか。決定的に欠落しているのは「裁く側の視点」。主人公がどの程度「疑わしく」あるいは「潔白」に見え、有罪あるいは無罪に値する点が主人公の言動のどこに見られるのかをもっと明確に描くべきである、と思う。ものごとを「やっていない」ことの証明は、アリバイが存在しない限り「やった」ことの証明よりはるかに難しいだけでなく、そもそも裁判とは人が人を裁くものである以上、そこにはほぼ間違いなく主観が入る余地があり、完璧なる公正さはありえない。である以上、「冤罪」は未来永劫なくならないだろう。せめて「痴漢冤罪」をなくすためなら、たった1~2両の「女性専用車両」でなく、ラッシュ時は全ての車両を「男性用」と「女性用」に完全分離すればよいことだと思う。映画公開前に、「痴漢冤罪をなくすにはどうすればよいと考えるか」という問いに、この監督は「通勤ラッシュをなくすしかない」という、あまりにも非現実的かつ陳腐な答えをしており、それだけでも、私は十分失望した。最後に、痴漢は「微罪」とされるが、強姦などの性犯罪と比較して、被害者の受ける精神的ダメージは軽いと客観的に断言できるものではない以上、もっと「痴漢被害」を深刻に受け止めるべきであり、その意味で、この映画中で、被害女子中学生をあたかも「加害者」のような描き方をしたことには、強く抗議したい。「痴漢被害」に遭った人々に対し、その点は、この監督は猛省すべきと考える。 【すねこすり】さん [地上波(邦画)] 4点(2008-03-05 14:31:33)(良:2票)
1.《ネタバレ》 10年待たせた割には、真面目に作り過ぎですよ~周防監督! テレビでは、社会問題を告発するドキュメンタリー特集などが深夜によく放送されていますよね。結構、共感したり涙ぐんだり、憤ったりするのですが、この映画もその延長線上です。ドキュメンタリーとしては秀逸ですが、シネマの大画面で観る意味はないような気がします。 登場人物すべての感情表現が薄く(あえてそういう演技指導なのでしょうが)、感情移入できず、色彩・音楽とも心に残るものがありません。ここまで淡々と作られては・・・映画の面白みが・・・ 瀬戸朝香を主人公にして、痴漢憎悪の彼女の生い立ち・感情変化・被告との心の触れ合いを通じて司法の壁を描き、最後に「じつはボクはやっていた」というのはいかが? 【つむじ風】さん [映画館(邦画)] 4点(2007-02-01 02:04:04)(良:1票)
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【点数情報】
Review人数 |
227人 |
平均点数 |
7.61点 |
0 | 2 | 0.88% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 2 | 0.88% |
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3 | 4 | 1.76% |
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4 | 6 | 2.64% |
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5 | 6 | 2.64% |
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6 | 22 | 9.69% |
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7 | 43 | 18.94% |
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8 | 77 | 33.92% |
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9 | 42 | 18.50% |
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10 | 23 | 10.13% |
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【その他点数情報】
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