みんなのシネマレビュー

獣道

2017年【日・英】 上映時間:94分
ドラマコメディ
[ケモノミチ]
新規登録(2017-05-17)【目隠シスト】さん
タイトル情報更新(2022-04-01)【Yuki2Invy】さん
公開開始日(2017-07-15)


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監督内田英治
キャスト伊藤沙莉(女優)愛衣
須賀健太(男優)亮太
吉村界人(男優)
韓英恵(女優)
松本花奈(女優)
矢部太郎(男優)
でんでん(男優)
広田レオナ(女優)
近藤芳正(男優)
毎熊克哉(男優)
冨手麻妙(女優)
根矢涼香(女優)
脚本内田英治
照明尾下栄治
あらすじ
地方都市のシガラミの中でもがく、愛に飢えた子供たち。新興宗教、美人局。万引き、クスリに不正受給。ネタバレ禁止につき書けませんが、要するに犯罪のオンパレード。こんなキッツイ現実の中、少年少女たちは自分の居場所を見つけられるのでしょうか。魅惑のハスキーボイス・伊藤沙莉(いとうさいり)の体当たり演技に度肝を抜かれるブラック・コメディ・ヤンキー映画。お笑いコンビ・マテンローのアントニーや“リアルもやしっ子”カラテカ・矢部太郎といった異色のキャストが華を添えます。R15指定。

目隠シスト】さん(2017-07-18)
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1.《ネタバレ》 ナレーション役の須賀くんが再三口にするように、本作のテーマは人間にとっての“居場所”の重要性。ヒトが初めて手にするそれは、親の腕の中にあります。沢山の愛情を受け、絶対的な自己肯定を獲得する場所。温かな家庭は、巣立ち後に待っている新たな居場所を手にいれるための“孤独な戦い”の備えをする場所です。言い換えるなら、孤独に耐えるための技能と体力を養うところ。しかしながら、本作の子供達は、最初の居場所で満足な支度が出来なかった様子。人生のレールどころか、進むべき道さえ示されません。そう、彼女らの人生は獣道。銃の扱い方も知らぬまま、戦場に放り出されるが如し。孤独に耐えられないから群れるしかありません。あるいは、孤独を孤高と言い換えて、自分自身を騙します。居場所の作り方を知らないから、他人の居場所を盗むような真似をしますし、せっかく手にした居場所の守り方も知りません。彼女らのストーリーを知る観客は、同情することが出来ます。しかし、現実には個人の事情を他者が知る術はありませんし、一部の暇人や好事家を除いては、そもそも他人の境遇に興味がないのです。一定の年齢を過ぎれば例外なく自己責任を求めるシステムを、私たちの社会は採用しています。そう、沙莉ちゃん、もといアマンダちゃん、もとい愛衣も、自己責任で居場所を確保するしかありません。子供時代と寸分違わぬ現在地は、成長していない証。たぶん愛衣が一番その現実に慄いているんじゃないでしょうか。だからラスト、彼女は須賀くんを呼び止めたのだと思うのです。さて、須賀くんの居場所に彼女は必要なのでしょうか。もし必要ならば、それを愛と呼ぶのでしょう。ももクロの茶色担当こと伊藤沙莉ちゃん目当てで、生涯初めて公開初日の舞台挨拶付き上映会を体験してきました(出張のついで)。なんとまあ、沙莉ちゃんのカワイイこと。あのハスキーボイスは大変な武器。そしてコメディエンヌとしての才能を再確認しました。ちなみにアントニーが想像以上に存在感を示していたことにも驚きました(そもそもデカイですしね)。バラエティーに富んだキャスティングは満点級。各人の演技も上々。ただ脚本は、ちょっとマニアックだった気がします。初見で『すげー面白かった!』とは言い辛いお話でしたが、繰り返し観ると良さが分かってくるタイプの映画だと思いました。実際自分の中で反芻するうち、どんどん味わいが増しています。体を張った沙莉ちゃんに5点、韓姉さんに2点、須賀くん、吉村さん、アントニーと矢部太郎に各1点だと10点を越えてしまうので、やっぱり矢部はマイナス2点としておきます。その方が芸人的にはオイシイでしょうから。それにしても、マイベスト映画『幕が上がる』の下級生役の皆さんの活躍ぶりは凄まじいばかり。この先『幕が上がる』が、どれほどのお宝映画に化けるのか、とても楽しみです。 目隠シストさん [映画館(邦画)] 8点(2017-07-20 05:58:00)

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【点数情報】

Review人数 5人
平均点数 5.60点
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