みんなのシネマレビュー

ファニーとアレクサンデル

Fanny and Alexander
(Fanny och Alexander)
1982年【スウェーデン・仏・西独】 上映時間:311分
ドラマファンタジーミステリー
[ファニートアレクサンデル]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-12-17)【イニシャルK】さん
公開開始日(1985-07-06)


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監督イングマール・ベルイマン
キャストヤール・キューレ(男優)グスタヴ・アドルフ
アラン・エドワール(男優)オスカル・エクダール
レナ・オリン(女優)
ペルニラ・アウグスト(女優)
ハリエット・アンデルセン(女優)
ヤン・マルムシェー(男優)
グンナール・ビョルンストランド(男優)
ラース・オウェ・カールズベルイ(男優)
エルランド・ヨセフソン(男優)イサク
ピーター・ストーメア(男優)(ノンクレジット)
浪川大輔(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
鈴木弘子(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
前田昌明(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
寺田農(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
宮内幸平(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
石田太郎(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
永井一郎(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
吉田理保子(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
大塚芳忠(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
片岡富枝(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
上田敏也(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
脚本イングマール・ベルイマン
撮影スヴェン・ニクヴィスト
配給東宝東和
美術アンナ・アスプ(美術監督)
衣装マリク・ボス-ルンド
字幕翻訳清水馨(字幕翻訳)
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【クチコミ・感想】

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18.まずは先日亡くなられたイングマール・ベルイマン監督のご冥福をお祈り申し上げます。 最初は4時間だと勘違いして5時間バージョンを観始めたので、余計に長く感じました。 しかしながら、中盤以降の急展開に強烈に引き込まれもしました。 前半部分を観ている時点では、ヴィスコンティの『ルードウィヒ』的な作品で、お上品で冗長なだけの大作かと思っていました。 ところが『ルードウィヒ』より遥かに優れた作品でした。 個人的には少なくともそう思っております。 にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 6点(2023-01-08 08:48:14)

17.《ネタバレ》 DVD2枚組319分。オスカルが倒れてから以降は画面に釘付けに。白眉はオスカルの弟二人と主教の直接対決で、カールが普段とは別人の様な頼もしさを見せるのにエクダール一族の絆の強さを思い知らされる。敵役の主教は若きクリストファー・プラマーを思い起こさせるヤン・マルムシェーの好演もあって、上辺の上品さと裏腹の神に絶対服従を強いる腐った性根が浮き彫りに。生きる喜びに溢れた大団円がひたすら心地良い。5時間費やした甲斐のある絢爛豪華且つ重厚な群像劇。傑作です。 The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 9点(2019-02-24 20:55:12)

16.《ネタバレ》 この映画は、愛のドラマでもあるし「狼の時刻」のようなホラーでもある。 水の激しい流れで各章は始まる。 まるで人生が流れるように、2年かけて一つの家族のドラマを群像劇風に描いていく。 プロローグのアレクサンデルの幻視体験と一人舞台に始まり、聖夜(性夜)の祭り、家族の死、家族の再婚、新しい生活とアレクの受難、主教の苦悩とアレクの悪夢、そしてエピローグの新しい命の誕生。 冒頭のアレクが見る幻。動くはずのないものが動く恐怖、死神が予告する死の恐怖。 愛情をまんべんなく注く父親や母親。 子供達に文字通り“臭い”ジョークを飛ばして愉しませる。オナラでろうそくを消すシーンは爆笑。 愛情が注がれた子供達は、メイドと枕を炸裂させて聖夜を楽しんでいる。 うら若き母親と中年気味の父親もベッドを粉砕するほど性夜を(ry そんな楽しき夜も、父親はもっと身近に家族達といたいと嘆く。まさか不幸な形で彼の望みが現実になるとは。 父親の代わりとして現れる、悪魔の様な主教がアレクを苦しめていく事になる。 母親は子供達を養うために止む無く再婚を選ぶ。 主教も厳しく子供達にあたるが、それも新しい父親として子供達を立派に育てようとする想いが空回りしているのかも知れない。 舞台の装いを止めさせたのも、父の死という辛い記憶から残された人々を解放しようとしての事だったのかも。 だが、アレクは憎悪を抱いてしまう。 冒頭の動くだけの人形は、人の化身となってアレクの話し相手となる。 亡き父親もその一人として彼を見守る。アレクは未だに前の父親が忘れられない。 それはアレクの寂しさ故だ。妹のファニーがいるだけじゃ寂しさは収まらない。ただ家族の愛に飢えている。 しかし、見守るだけで彼を直接助けようとはしない。 「いるだけならさっさと成仏しちまえよっ!」とばかりにブチ切れるアレク。 主教の家を焼いた業火は亡霊が放ったのか。それとも単なる偶然なのか。それは解らない。 アレクは自分のした事を悔やむ。本当に祈った事は、こんな事じゃなかった。ただ暖かい愛が欲しいだけだったのに・・・。 クライマックスは、新しい命の誕生、主教とアレクが“再会”するシーンで締めくくられる。 すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2015-04-26 06:41:19)

15.《ネタバレ》 最初のクリスマスパーティーだけで90分、父の死と葬儀だけで40分。しかし、これをくぐり抜けてこそ、後半のドラマの壮絶さが意味あるものとなるのである。 Oliasさん [DVD(字幕)] 7点(2015-02-27 03:01:26)

14.《ネタバレ》 ベルイマンの映画を大して観たわけではないけど、これは自分にとっては初めての“色つき”ベルイマンです。クリスマスパーティに始まり赤ん坊のお披露目パーティで終わる、これはもう素晴らしい人間賛歌ではないでしょうか。夫が孕ませたメイドを平気な顔で家族の一員として迎えるグスタフの妻をはじめ、この愛らしいエクダール家の面々がもう最高です。死んでからも亡霊となって現れるオスカル、このヤール・キューレという俳優の演技には心を揺すぶられました。ラスト、アレクサンデルの背後から現れたのはオスカルだと思っていたら、なんと司教の亡霊だったというのはサプライズだったしゾッとさせられました。 ふつう巨匠と呼ばれる映画監督でもたいがい晩年は力量が衰えるものですけど、ほとんど遺作といってよいほどの本作がこれほどの傑作とは、ベルイマンは恐るべき人です。 S&Sさん [DVD(字幕)] 9点(2012-12-26 22:18:25)

13.TVの深夜放送をビデオに撮り観ました。 深夜放送にもかかわらず、日本公開版5時間11分を3週にわたって放映。 当時、中3か高1位だったかな... 全く期待していませんでしたが、未だに、そして今後も自身の生涯最高の作品となることでしょう。 後にVHS版を手に入れましたが、最近ブルーレイ版も出たみたいですね。 自己感想は書きません。当時の新聞に映画寸評欄があり、その切り抜きを保管してましたので、転載しておきます。 ※以降転載... 『スウェーデン映画を代表するイングマール・ベルイマン監督が、今世紀はじめのスウェーデンの地方都市の大ブルジュア一族の生活史に自らの生い立ちを投影させて描いた自伝的作品。 そこに描出される“豊かさ”には、“これが文化だ”とため息のこぼれる思いがする傑作である 評価:満点』 『ベルイマンというと暗く難解な作品を連想するかもしれないが、これは大衆性も十分に備えている。ことに細部描写が見事だ 評価:満点』 ゆめやさん [地上波(吹替)] 10点(2011-02-24 20:49:18)(良:2票)

12.《ネタバレ》 「サラバンド」を後年撮っているとは言え、この作品でベルイマン自身の「大河ドラマ」はここに完結した、と言ってもいいでしょう。教会関係者の子供として生まれた彼は幼い頃からキリスト教の厳格な定義に向き合った生活を余儀なくされた事で「絶対的な神」の存在に対して疑問を常に抱き続け、その存在意義を模索し続けた映画人生でありました。ある意味亡霊の見える少年アレクサンデルは下の方が述べておられるようにベルイマン自身の投影に他なりません。ラストシーンでアレクサンデルは自分を苦しめてきた養父の亡霊に生涯付きまとわれる事を感じます。これは彼自身が妥協という意味ではなく、キリスト教徒として生まれた人生に対する悟りのようなものを体感したからではないかと私は思ったわけです、ハイ。5時間版DVDがでたこともあるし、ぜひ皆様にも堪能していただきたい。小難しい話ではなく下手なサスペンス映画よりも断然面白い。特にオープニングの映像表現と養父との生活が始まる三部からの流れは圧巻!文句なし。 Nbu2さん [ビデオ(字幕)] 10点(2010-12-04 20:14:40)(良:1票)

11.この人は、だいたい90分くらいのカッチリした世界を構成してくれるところが好きだったんで、この長さにはいささか戸惑った。そしてカッチリしてない。なんかその長さの中にひたる喜びを味わえたが、もひとつ作品のツボを私が捉え切れなかったんじゃないか、という気分も残った。でもなかなか再見する気力が湧かないまま現在に至っている、長いから。画面は洗練されているけど、話はなんかゴツゴツしており、いえ、それがいいんです。これがベルイマンとして提示できる人生肯定の形なんだろう。カールの悩みも主教の孤独も、ツルツルになるまで溶かしてはいない、こういったそれぞれの苦しみをそれぞれが受け持ちながら、でもそういう溶けきれないものがゴツゴツ浮かんだり沈んだりしているからこそ人の世界を肯定できる、って感じ。そういうゴツゴツしたものを必要以上にオーバーに拡大させない、けれど無視してしまうのもいけない、ということ。今までの作品でこれに一番近いのは案外『魔笛』かもしれない。自分のシナリオでないあのオペラにあった「ゆとりのようなもの」は、ベルイマンを考える上で大事なものらしい。この映画観たときの想い出では、3部と4部の間の休憩でトイレに走ったところ、便器が二つしかなくて長~い行列ができていたこと。 なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2010-11-01 09:55:37)

10.《ネタバレ》 ベルイマン監督作品を幾つか観させていただいて、やっと評判の本作を観ることが出来ました。 私が観たのは3時間バージョンの方ですが、構図の美しさにほおとため息が出ました。 ひとつひとつのシーンの完成度の高さに感心しました。 皆さんのお話から、ぜひ5時間のほうも観てみたいです。 たんぽぽさん [CS・衛星(字幕)] 10点(2010-08-29 15:56:10)

9.《ネタバレ》 もうこれは見る前から点数が決まっている。もう何度目かの鑑賞だから、評価が揺るぐこともない。若きアレクサンデルの、死との対話。その何とも美しく、俗っぽく、且つまた示唆に富んだものであることか。それ自体がベルイマン版『ハムレット』、父の死によって全ての転落が始まるという設定が全く同じなんだね。父親が最後に言い残す、『これで亡霊が演じられる』というせりふの含みの大きさよ。この換骨奪胎振りに、ひたすら感服。 でも今回は3時間バージョンでの鑑賞。ずいぶん重要なエピソードが落ちているなあ、という印象。何より最初のひたすら無駄に長い(これほめ言葉)饗宴場面が切り捨てられるのは痛い。養父の娘たちの亡霊たちの登場がないと、いろいろ説明がつかないんじゃないかな。『ハムレット』が父親の死によって上演中断されたあと、落ち目になった劇団が『十二夜』を上演している場面もカット。『ハムレット』と『十二夜』って、シェイクスピアのキャリアの中でも執筆時期が隣接していると推測されている。その結びつきはベルイマンの中では結構重要だったはず。 とか何とか文句は言ったが、3時間版でも十分魅力は楽しめる。でも、やっぱりこれは、5時間でないと。(といいつつ、今回みたいに忙しいと、きっと3時間の方をまた選んでみてしまったりするんだろうな。) いのうえさん [CS・衛星(邦画)] 10点(2007-09-29 00:17:09)(良:3票)

8.初めはひどくお上品で優等生的な作風にいまいち馴染めなかったけど、後半の子供たちがヘルハウスに連れて行かれてからは文字通りファニーとアレクサンデルの物語になり一気に引き込まれました。このグロテスクさが良い、前半と後半の対比はお見事!ただ今回観たのは残念ながら三時間バージョンの短い方で、いつの日か五時間完全版(長いなぁ…)も観たいです。何はともあれベルイマンさん、どうもお疲れ様でした! かんたーたさん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-10-21 22:39:23)

7.ベルイマンはこの作品を最後に映画を作らないことを宣言。よってこの作品はベルイマン映画の集大成とも言われます。私が見たのは3時間バージョン。見応えのある一大絵巻でしたが、もともとテレビ放映用に作られたオリジナル版の5時間バージョンはさらに完成度が高いと評されているようです。 高貴漂う装飾品の数々、数え切れないほどのロウソク、足の太い馬車馬、、、細部まで本物に拘った重厚かつ美しく息づく背景をバックに、大家族群像劇を奥行きある映像で見せた前半がとても好きです。中盤からの展開で人それぞれの生活や宗教を対比しながら最後には家族が助け合って生きてゆくことがいかに素晴らしいことかを説いていきます。ベルイマンの分身であるアレクサンデル少年の特別な力は、芸術の世界に生きる人に不可欠な超越した想像力を象徴的に描いたのだと思います。それにしても、家族愛を通して人間賛歌を描くに終わらせず、最後に”アレ”を出すところがベルイマンらしく、他とは一味も二味も違う。(5時間バージョンを見る事があればまた追記したいです。)    //追記// 5時間バージョンを見ました。まず2時間も削った3時間バージョンが、5時間バージョンにひけをとらない出来に仕上がっているところにあらためて感服。3時間バージョンでもじゅうぶんに理解できますが、さらにわかりやすくなっています(例えば幽霊話しの真偽)。理解できるなら、より短いほうが優れていると考えますが、ベルイマンの最後の映画を少しでも長く見ていたいという欲求に答えてくれるという意味において、5時間バージョンはやっぱり素晴らしい。そしてなにより5時間が全く長く感じなかった。1点追加します。 R&Aさん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-16 18:35:28)(良:2票)

6. SUMさん 9点(2003-12-22 17:27:49)

5. GTRさん 10点(2003-09-21 01:12:20)

4.すみません.ストーリーが動き出すまでのところが長すぎて,居眠りをしてしまいました.よその家の日常生活(?)を延々と見せられているような... ストーリーが動き出したころには,完全に意識散漫になっていました. LB catfishさん 4点(2003-08-24 23:19:22)

3.5時間という長尺ながら、エクダール家の人間模様をファニーとアレクサンデルといった子供の視点で描いた壮大絵巻。休憩さえ不要に思えるほど、見入ってしまう魔力を秘めた傑作だ。始まりのエピローグからして素晴らしい。アレクサンデルの臆病なところ、幻影を見るところなど台詞ではなく、行動、しぐさで内面性をそれとなく表現している。短いが、最初にアレクサンデルの人間性を描いたおかげで、すんなり映画に入っていける。たしかに、第一部「エクダール家のクリスマス」は大所帯エクダール一族の紹介がメインでさらにスローな展開も相まって、若干だれるところもあるが第三部以降はテンポも良くなり、愛憎も絡み一気に見られる。見終わった後の余韻がこれほど心地よい映画も珍しい。まさに後世に残すべき映画だ。 ゆたKINGさん 10点(2003-03-11 20:55:30)

2.文句なし。それぞれの演技力がずば抜けている。ひとつひとつのカットが美しい絵画のようなのだが、どこかリアルだ。古典文学のような、崇高ささえ感じる。無駄を省いた台詞。見せる。見せられる。5時間があっという間に過ぎた。もう一度観るだろう。 さざなみさん 10点(2002-12-18 19:35:13)

1.孤島に持っていくべき、ただひとつの映画(笑)。絵がカンペキ。構成がカンペキ。長く楽しめる(苦しめる?)。ファニーが可愛くないのを除けば、文句のつけようがない。 エスねこさん 10点(2002-09-01 23:57:29)(良:1票) (笑:1票)

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【点数情報】

Review人数 18人
平均点数 8.61点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
415.56% line
500.00% line
615.56% line
7316.67% line
815.56% line
9422.22% line
10844.44% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 9.50点 Review2人
4 音楽評価 8.50点 Review2人
5 感泣評価 10.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1983年 56回
監督賞イングマール・ベルイマン候補(ノミネート) 
脚本賞イングマール・ベルイマン候補(ノミネート) 
撮影賞スヴェン・ニクヴィスト受賞 
美術賞アンナ・アスプ受賞 
衣装デザイン賞マリク・ボス-ルンド受賞 
外国語映画賞 受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1983年 41回
外国語映画賞 受賞 
監督賞イングマール・ベルイマン候補(ノミネート) 

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