みんなのシネマレビュー

木を植えた男

L'HOMME QUI PLANTAIT DES ARBRES
1987年【カナダ】 上映時間:30分
ドラマファンタジーアニメ小説の映画化ショート(短編映画)
[キヲウエタオトコ]
新規登録(2003-11-22)【_】さん
タイトル情報更新(2021-05-10)【イニシャルK】さん


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監督フレデリック・バック
フィリップ・ノワレナレーション
三國連太郎ナレーション(日本語吹き替え版)
原作ジャン・ジオノ
脚本フレデリック・バック
音楽ノーマン・ロジェ
撮影クロード・ラピエール
ジャン・ロビヤール
製作電通(日本語版製作)
東北新社(日本語版製作)
配給スタジオジブリ(リバイバル)
三鷹の森ジブリ美術館(リバイバル)
作画フレデリック・バック
字幕翻訳高畑勲(日本語字幕監修)(リバイバル)
その他スタジオジブリ(提供)(リバイバル)
日本テレビ(提供)(リバイバル)
ウォルト・ディズニー・ジャパン(提供)(リバイバル)
三鷹の森ジブリ美術館(提供)(リバイバル)
あらすじ
フランス・プロヴァンス地方の荒れた山岳地帯を歩く旅人が途中で出会った羊飼いの老人、エルゼアール・ブッフェ。この老人が行う荒れた土地の植林と、木々が育ち森になるまでの過程を、旅人の語りを通して描く。

きのすけ】さん(2004-05-27)
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【クチコミ・感想】

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13.《ネタバレ》 良いですね、とても良い。静かな構成ながら深いテーマがさりげなく語られていて引き込まれますね。淡~い感じの絵も優しさがあふれているようです。
ちなみに、今回観たDVDにはほかの短編も収録されていてそれらもなかなか良かったデスハイ Kanameさん [DVD(字幕)] 7点(2015-04-21 19:58:11)

12.《ネタバレ》 損して得取れ、というか、環境というやがては自分の子孫のために守るべきものを、短期的な経済的利益よりも、長期的な経済合理性を優先し、寡黙に堅実に遂行していくという、生きている間に褒められることは捨てた男の話。
自分なら耐えられない。
時間が30分と短いので、教養的に見る分にも、比較的見やすい。
なお、エヴァの解説本でこの作品がとりあげられていた (それで知って、見るに至った) ので、
エヴァ、ひいてはジブリが好きな人は見ておいて損はないでしょう。 よこやまゆうきさん [DVD(吹替)] 7点(2014-11-23 18:35:37)

11.実話かと思ったが、そうではないようだ。
原作者のジャン・ジオノは、実在の人物という注文に対して、架空の話を作り上げて原稿を渡した。
真っ赤な嘘をついたこと自体は是非の問われるところだろうが、法螺話を作り上げることのできるのが作家たる所以だろう。
本当にそんな男がそこにいたように印象づけられる。
詩情豊かな映像と染み入るような落ち着いた語り口。
児童文学にふさわしい雰囲気もあり、文科省推薦されても不思議でないようなアニメーション映画。 飛鳥さん [インターネット(字幕)] 6点(2014-10-23 20:27:33)

10.一つの事をずっと信じ続けてひたすら木を植え続けた老人の姿が感動的に描かれてる。まるで本当に目の前で木が生えててくるように迫り来る美しさと力強さが感じられるのが凄い。アニメーションならではの表現力が見事なまでに描かれてる。一つ一つとにかく丁寧に描かれてるからこそ伝わってくる自然を大切にしようではないかという力強いメッセージを感じる事ができます。面白いとかいうよりも素晴らしい映像と力強いメッセージを受けて感動する内容の作品です。 青観さん [DVD(吹替)] 9点(2014-06-24 19:31:42)

9.《ネタバレ》 砂漠のような荒野にひたすら木を植え続けた男の話。木は根を張り、木陰を作り、森に育ち、動物達を呼び、遂には多くの人の住む楽園を形成した。そこに住む人達は男のことを知らない。男は養老院でひっそりと息を引き取った。
男が行ったのは単純なこと。どんぐりを選別し、毎日100個ずつ植え続けること。その行為を営々と何十年も続けたことで奇跡が生まれた。男は何の名誉も報酬も求めなかった。ただ人として正しいと信じたことを生涯かけてやり通したのだ。一人の人間の行為がいかに尊いか、いかに偉大か、心を開かせてくれる。男の忍耐力、信じる力、誠実さ、情熱を思いやれば、人間の持つ無限の可能性が信じられてくる。
男はどういう人物だったのか。「彼と一緒にいるだけで心の安らぎを覚えた」という。人々のことを深く思いやる優れた人格者は人の心を安心させる力がある。家族を亡くして、天涯孤独の身となった男は、長年厳しい自然の中で過ごしてきた事を鑑み、木を植えるという仕事に余生を捧げる決心をした。その間、二つの大きな戦争があったが、男は戦争と関わりあいを持たなかった。自らの野望のために戦争を始めたヒトラー、片や木を植え続けた男。悪魔の行いと神の行い。人間は悪魔にも神にもなれる。
男の成功への道筋は平坦なものではなかった。植えた木の半分枯れたり、苗が全滅したりすることを経験している。それでも男はくじけなかった。自然から学んだ知恵、創意工夫を身に着けていて、逆境に打ち勝つ強い精神力が備わっていた。その原動力となったのは、あまねく人々のことを思いやる気持ちでしょう。こんこんと泉のように湧き出てくる人々への思いやり、優しさ。それが彼を偉大な成功者、偉大な人間たらしめたのでしょう。野太い生命感のある絵柄、哲学者のごとき面がまえ、適格な語り、全てが素晴らしい。 よしのぶさん [DVD(字幕)] 8点(2012-07-15 22:40:10)

8.画も素晴らしいが物語にも心揺さぶられる。 akilaさん [DVD(字幕)] 9点(2011-08-27 16:05:24)

7.《ネタバレ》 一生忘れないだろう、そういう作品にはごく希、希どころか何かの手違いのような偶然で出会うことがあるのだろうけど、この作品は誰でもいつか出会うだろう。どんなに入手困難になろうと、多くの人の記憶から一時、薄れてしまおうと消えることはない。じっと正しく生きていれば、いつか出会うはずだ。

作中、二人の男は偶然であう。旅する男が水を求め歩き続けると、木を植え続ける男は彼と出会う。この出会いはほんの偶然でそれ以上でも以下でもない。それがきっかけで何かが動き始め芽吹くわけでもない。出会った旅人は、後に森となったその土地に何かを与えたり奪うわけでもない。

しかし、傍観者であり木を植える男の友人である彼はこのお話を思いを込めて語った。ジャン・ジオノという作家が作った架空の人物は、バックが描いた実像を伴って映画になった。

プロヴァンス地方に彼らが遠い過去、現実の世界にもしかしたら存在していたかもしれない。この映画に出会う誰だって、そう信じることができると思う。 黒猫クックさん [地上波(吹替)] 10点(2010-01-06 21:52:55)

6.「スノーマン」のアニメーション映像を見たとき、その作業量を想像しながら、叙情的な絵の動きに感動して涙したけれど、その頃はそれを凌ぐ感動にめぐり合えるとは思っていませんでした。映画祭でこの作品を観て、感動のあまり、しばらくボーッとしてました。なぜだか実話だと思っていて、後日そうじゃないことを知りましたが、この映像作品の元となった話しが世に出た当初は実話として広まったそうです。記憶に間違いがなければ、映像を手がけたフレデリック・バックも制作段階では実話だと思っていたとか。この物語の老人の静かで力強い行動は、映像作家フレデリック・バックを駆り立て、目を患うほどの執念の作業に専念させる力を持っていたということでしょう。物語は実話ではなかったけれど「たった1人の男が行ったこと」という点を除けば、名もなき多くの「木を植えた男」たちがいて森が育ち維持されてきた歴史はウソではなさそうです。少なくとも、かんたーたさんも書かれていらっしゃる通り、フレデリック・バック自身が羊飼いの男と同一視できる偉業を果たしているわけで、この作品がまた世界中の人々の心に小さな種を植えていくことで、ウソがホントへと変わっていく力になってると嬉しいなと思うんです。 だみおさん [試写会(字幕)] 10点(2010-01-06 03:10:46)(良:1票)

5.地球上の生命の中で人間だけが本能以上のエゴをむき出しにし、自分の首を絞めるような愚かな行為を行っている。とは逆に理性と情熱、信念を持ち行動する事で他の生物には成しえない素晴しい創造を生み出せる事ができるのもまた人間。フレデリック・バックの描き出す世界は実現不可能な理想郷かもしれませんが、冒頭の灰色の世界が色彩溢れる画面に変わってゆくたびに心にはぬくもりが残ります。色鉛筆によって描き出された、印象派絵画のアニメーション化。光の暖かさと柔らかさに感動。(映画館のスクリーンでぜひ見たかった) Nbu2さん [DVD(吹替)] 9点(2006-05-21 20:51:31)


4.パステルの画が涼やかに流れていきます。しばしおとぎの国の遊園地でメリーゴーラウンドに乗っているかのような気分に浸らせていただきました。そのメッセージ性はストレートでありながら優しく心に斬りこんできます。前半のブラウンとグレーを基調とした荒漠な大地、そして後半のグリーンとブルーを基調としたメルヘンな空間・・・人間の可能性を丁寧としかいいようのないアニメーションで描いたバックさんの静かなる情熱には、ただ極東の片隅で感謝を叫ぶのみです。 彦馬さん 9点(2004-11-14 23:15:28)(良:1票)

3.揺らめゆく自然の情景に、今まで自分が忘れかけていた何か大切なものを思い起こさせてくれるような気がする。戦争にも惑わされず、ただ黙々と木を植え続ける男の姿には胸を打たれる。羊飼いエルゼアール・ブッフィエの影に、5年半の歳月をかけて二万枚の原画をほぼ一人で描いて完成させたというフレデリック・バック監督自身の姿を照らし合わせずにはいられない。心洗われる一本。 かんたーたさん 9点(2004-10-31 19:25:44)(良:2票)

2.夏の暑い日の真夜中、無性にこの映画を観たくなる時がある。87歳までの30年間、ひとりで黙々とドングリの実を植え続けた男の物語を・・・。この作品を初めて観たのは、地元の自主映画上映団体主催による野外上映会でのこと。すっかり暗くなった夜の公園での上映。地面にゴザをひき、皆もの凄い集中力で映画に見入っている。また、虫に刺されたりするのも野外上映ならではの醍醐味といえるだろう。あの時、南フランス・プロヴァンス地方に想いを馳せながら、シーンと静まり返った公園で観たこの作品は、私に新鮮な驚きと感動を与えてくれた。誰の力も借りずひたすら自分一人で木を植え続け、やがてひとつの森を作ろうなんて、ちょっとやそっとでできる事ではない。相当な決心と根性が必要だろう。だが、この男は30年間もかけてやり遂げたのである。誰に頼まれた訳でもないのに。自分の意志で。観終わって、なんとも言いようのない深い感動が心に染み透ってくるようだった。忘れられない夏の思い出である。 きのすけさん 10点(2004-05-22 14:38:49)(良:4票)

1.短編映画ですが、パステルの描画が次から次へと流れる様な表現が実に素晴らしい。淡々と木を植え行く一人の男を主体として描き、また様々な風刺や環境問題も扱っており、レトリック表現を使っての問題描写が多い作品の中、そんな本作は直接的で強いメッセージ性を感じるので、敢えて子供たちに観て欲しい良質なアニメーション作品。 _さん 7点(2003-11-29 21:59:47)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 13人
平均点数 8.46点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
400.00% line
500.00% line
617.69% line
7323.08% line
817.69% line
9538.46% line
10323.08% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.50点 Review2人
4 音楽評価 9.00点 Review1人
5 感泣評価 7.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1987年 60回
短編アニメーション賞 受賞 

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