みんなのシネマレビュー

蝿の王

Lord of the Flies
1990年【英】 上映時間:90分
ドラマホラーサスペンスアドベンチャー小説の映画化
[ハエノオウ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2014-09-25)【+】さん
公開開始日(1991-06-15)


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キャストジェームズ・バッジ・デール(男優)サイモン(バジェット・デイル 名義にて)
原作ウィリアム・ゴールディング「蝿の王」
脚本ジェイ・プレッソン・アレン(サラ・シフ 名義にて)
音楽フィリップ・サルド
撮影マーティン・フューラー
配給シネセゾン
その他東北新社(提供)
あらすじ
飛行機事故で無人島に漂着したアメリカ陸軍幼年学校の生徒24人。はじめは島の生活を楽しんでいた彼らだが、やがて救助を待つリーダーのラルフを中心とした一派と、自然に同化しながら狩猟に駆り立てられていくジャックらの一派に分かれ、対立していく…。 楳図かずおの「漂流教室」のような作品。

のび太】さん(2006-08-06)
全てのをあらすじ参照する

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【クチコミ・感想】

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12


38.《ネタバレ》 人類が築き上げてきた文明というものが、いかに虚しいものか。

人として文明と理性を保ち続けるべきだというラルフの言葉は、欲や暴力といった本能の前には無力。
ジャックが体現した本能に、次々とラルフのもとを離れる子供たち。
文明こそが人間にとって必要なのだ、と訴えるピギーを殺したところで、この島の文明は消滅した。
無用となった理性を、ジャックたちは「自分たちの意思で完全に消し去る」ことを選ぶ。

 
ラストに現れた大人の「お前たちは何をしてるんだ?」と、間抜けな顔で問いかける姿は、
人間としての文明と理性がは迂回することを想像さえしていない、のんきで平和な一般的な人間。
 
 
小さな島で起きた子供たちの変化は、大きくとらえれば地球上のすべてのイデオロギーを表しているように思えてならない。
自らと異なる思想を持つものを狩ることをためらわない。それこそが戦争や紛争の本質なのだから。 こっちゃんさん [DVD(字幕)] 7点(2019-04-11 11:26:07)

37.《ネタバレ》 原作は「権力とは何ぞや」に迫る小説だが、これはただ「二年間の休暇(十五少年漂流記)」を引っくり返しただけにも思える。20世紀は文明が文明そのもので野蛮になった時代で、文明が非文明に退化して野蛮になったわけじゃない。人間の集団の根源を見せてくれる原作。19世紀の「二年間の休暇」の時代は、権力機構がちゃんと機能すれば秩序正しい2年が送れるという人間の組織性に対する素朴な信頼があったが、20世紀は人間の集団こそが人類の敵だとはっきり分かってきた時代。まるでレジャーを楽しむような青空、青い海。象徴性を持たされた子どもたち。それでも彼らは儀式を必要としだす。「春の祭典」に近い音楽で盛り上げていく。サイモン殺しも怖いけど、ピギー殺しの戯れのような雰囲気が怖い。ラストで兵士が「いったい君たちは何をしてるんだ」と言う。その理性的な言葉を兵士(20世紀の野蛮の代表)が言う皮肉。演出での面白味はあまり感じられなかったが、「手堅い」ってことかもしれない。 なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2013-08-11 09:33:33)

36.《ネタバレ》  原作未読。映画だけでの感想です。
 一言で言うと、「es」にそっっっくり。
 「環境」と「役割」によって、人格は形成されるということを如実に物語っています。
 あの少年たちが、もし無人島で生活することがなければ、いつ助けが来るか分からない状況でなければ、もしくはリーダー的な大人が複数存在すれば、きっとこうはならなかったのでしょう。
 それは現実社会にも言えることでありまして、何もこの映画の中に限ったことではありません。人の理性や人格というものは、こうも容易く環境に支配・左右されやすいということを疑似体験できるということを考えれば、この映画の存在意義は非常に大きいと思われます。
 あれだけ仲が良く、信頼しお互いを認め合っていたラルフとジャックが、気づけば、生死をかけて「狩る者」と「狩られる者」に分かれている。
 もちろんジャックがラルフと袂を分かった瞬間に、それぞれの役割がこれから少しずつ変わっていくのであろうことは暗示されていました。そしてジャックとラルフを除く他のメンバーたちが、どちらの側につくかで役割が決まっていきます。
 印象的なのは、もともとラルフ側にいたけれど、それからジャック側へと移っていったメンバーたちの心境の変化。(まあ本当は子供ながらにもっと葛藤などはあってしかるべきだとは思いますが。その辺双子はよくその心理描写が表現できていたと思います。)
 まさに、「環境」と「役割」の変化によって「人格」が形成された瞬間です。
 この映画では、「殺人」への意識の鈍化もかなり上手に、深刻に表現されています。サイモンが殺された時と、ピギーが殺された時では、過失具合も違っていれば、そこでの罪の意識の大きさも違います。更に三人目のラルフ(ラルフは未遂で終わりますが)にいたっては、ついに少年たちは自らの意志で狩りを始めます。
 この感覚は、犯罪や戦争に通じるものがあるのではないでしょうか。
 ラストのオチは非常に良かったです。これがあったことで、この映画の完成度は非常に高くなりました。新たな、より大きな力をもつ新コミュニティーの出現により、ラルフ、ジャック、及びジャックの指揮下にいた者たちの環境と役割は再び大きな変化をこれから見せていくのでしょう。そして恐らくは、ラルフの存在(生き証人)によって、ジャックたちは社会から粛清されていく運命を辿っていくのだと思います。
たきたてさん [DVD(字幕)] 8点(2012-05-11 10:56:34)

35.《ネタバレ》 原作はまだ読んだ事ありませんが、尺が90分しかなく、ちょっと駆け足すぎるのではないかな、という雰囲気が見て取れます。最初にヘリがやってくるシーンも、爆発して突然ブツ切れで一体なんなのっていう風に思ったし、サイモンが殺されるシーンも、野生派たちの恐怖心が原因とはいえさすがにあれを怪物と間違えるってどうなのよ、ていう気もするし。尺を倍の長さにして、もっと丹念にきっちり描けば、さらにぐんと良くなったのではないかと思います。映像的にはかなり頑張っているわけですし。豚の頭を切り取るシーンも、本物の豚さんを使っているし、ピギーやサイモンが殺される画もけっこう生々しい。そういう本気度が伝わってきて、他に類を見ない、かなり特異な作品だなと感じたので多少点数は甘めです。文明から外れ、世間帯も常識も法律もなくなると、眠っていた本能が目を覚ましてしまう。その恐ろしさみたいなものを描いているんだと思うけど、個人的にはそういう個人の本能うんぬんよりも、「集団の怖さ」を強く感じた次第です。野生派のリーダーも、ああやって暴走するのはたくさんの仲間を従える事が出来たからですよ。そして行動を共にする彼らも、単に肉が食べたいからとか、逆らうと怖そうだからとか、あっちのほうが面白そうだからとか、そんな感じで野生派になっていくわけでしょう。そんで野生派が多数になると、少数派になった文明支持派をうわ~って突撃して、せせら笑って攻撃する。その「集団の怖さ」がなにより恐ろしい。人間というのは社会的な生き物で、それ故に人間らしさ、繋がりや絆、友情、思いやりというものを生み出してこれたんだけど、そういう「組織」というものは、当然ながら負の側面もあるわけですよ。それが端的に描かれたのが、あの野生派だと思うんです。ラストで兵士と遭遇した少年たちの唖然とした表情が印象的。 あろえりーなさん [DVD(字幕)] 7点(2012-04-02 21:55:34)

34.見ている間中、「おまえはどっちの側につくんだ」と問われ続けているようで、やな汗かきまくり。もちろん理性をフル動員すれば、どちらにつくべきなのかは明白なのだけど、しかしこの極限状況で自分はそれができるほど強いのか?肉食べたくなるだろうしなあっとうじうじしてるうちにエンディングをむかえた。とりあえず結論を先延ばしにできて、私としてはあのラストはすごくほっとしたのですが。 tottokoさん [映画館(字幕)] 7点(2011-08-10 17:10:39)(良:1票)

33.《ネタバレ》 漂着したのが、少年達だったというのがこの話のポイントだろう。少年はまだ自立しておらず、誰かに依存しやすい。そこでちょっと頼りになりそうな人物がいたら、たちまち群れができる。そして、ここでずっと暮らすなら何してもいいと簡単に思う。弱いものをやっつけたり、偉そうな振る舞いをする人物を気に食わないから泣かそうとか、理性がベースのモラルとかルールとかを簡単に捨てる。これが大人なら、この島から出て行けないなら、お互い助け合おうという考えになるだろうが。でもここに異性が独りでもいたら、アナタハン事件のようになるかもしれない。いずれにしても、極限状況に追いやられた時、人はどうするか?というテーマは作家にとって魅力的だろう。神のような立場だから。でも金出してそんなのを見せつけられる観客はたまったものではない。うんざりしてしまう。心の片隅にしこりみたいのを植えつけられて・・・ トントさん [ビデオ(字幕)] 7点(2011-06-06 17:00:07)

32.《ネタバレ》 姿は大人でも、中身はこの映画のガキたちと一緒な人は世の中にたくさんいるわけで、それだから世の中から捨て去ることができないものがあるよねって感じ。無秩序な悪夢の世界を止めてくれる救世主が登場する皮肉なラストは衝撃だった。教育で全てが解決すれば良いのだけど、それで馬鹿が全滅できない限り、圧倒的強さを見せるコワイ存在は必要なのかも。考えてみれば「地震、雷、火事、親父」なんて言葉が日本にはあったわけだけど、未熟な構成員もいる集団の中で「コワイおやじ」という存在は健全な社会を作るのに必要だった。そういうものを骨抜きにしつつある風潮が長く続けば、社会は危ないのかも。最近の邦画「告白」も大人の男がいない世界で、バカ母たちの影響もプラスで荒んだ子供社会が印象的だったけれど、ぶんぶんウザクて叩き殺したいハエばかりのような状態になってから、その構成員たちで警察だとか軍隊だとか作った日にゃ最悪なわけで、コワイね。 だみおさん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-23 13:31:20)

31.《ネタバレ》 うーん、もっと面白くなりそうだったのになー。無人島に漂流した子どもたちがホームシックになるどころか、野蛮人化していくのはなかなか見ものではあるが、ゆったりしてる割に変化が唐突。やっと盛り上がってきた! こいつらここまでするか! ひどい!!どうなるんだ!?
ってやっとテンション上がってきたとこでいきなり「ハイ、そこまで!」って意地悪すぎないですかね? もっともっと非道で恐ろしいシーンを見せてからでも遅くなかったと思う。せめてもうちょい、その後を見せて欲しかった。原作読もう。
すべからさん [DVD(字幕)] 6点(2010-01-24 23:53:47)

30.《ネタバレ》 90分映画でどこまで原作をなぞっているか不安でしたが概ね満足できました。
小説を読んだのは大分前なので記憶が曖昧ですが、映画ではラルフは最後まで一応理性を保っていたけど原作ではラルフもまた狩人たちに追い詰められ極限状態の中で
理性を失い「豚みたいに悲鳴上げさせてやる」と言っていた場面があった気がします。
記憶違いでなければそこを見せて欲しかった。
TAKIさん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-13 22:19:58)

29.昔観たアニメの「十五少年漂流記」を思い出した。 8bitさん [ビデオ(字幕)] 3点(2008-10-16 18:15:05)(笑:1票)

28.《ネタバレ》 若い頃、危険な香りのする人物がカッコイイと勘違いされる時期がある。でも力というものは、腕力だけでは成立しない。統率、知、腕などがいろんなものが統合し、始めて真の力となるものだと思う。しかしそれをすべて持ち合わせている人間などそういるものではない。ラルフとジャックが協力し合えば、うまく切り抜けたかもしれない現実。でもそれを非現実にしてしまったのも彼等なのだ。しかし人は自分の力を誇示したくなる弱きい生き物。そうやって人は過去、何度も同じ過ちを犯している。
さてあっという間に孤立無援になってしまうラルフ、さてこの非現実的な状況をどのように脱し、どのように自分の地位を取り戻すかと思いきや、大人という現実が出てきてThe ENDとは・・・ この場面が自分には一番残酷であった。
タイトルにもなっている蝿の王=豚の頭は、いまいちわかりにくいかなぁ。 キャラハンさん [DVD(字幕)] 6点(2008-06-01 13:03:44)

27.ラストの一気に現実に戻される感じといったら… srprayerさん [DVD(字幕)] 6点(2008-05-17 07:33:54)

26.内容の激しさに比べて、終わり方が妙にアッサリしているというか唐突なので、「その後どうなったのか」を色々妄想してみたくなる。軍法会議?少年院送り?少年法で無罪?トラウマで社会復帰困難?…。理性と野性、言論と暴力、希望と絶望、団結と孤立、秩序と混沌…。様々な要素が詰まった、翻って大人の社会を考えさせられる作品。 鳥居甲斐守さん [DVD(字幕)] 6点(2007-05-21 20:38:38)

25.《ネタバレ》 随分前から見たいと思っていたのですが、まあ合格点は上げられると思いました。ただ、原作にある、蝿の王(=闇に潜む怪物)の意味とか(映画では怪物の正体は気のふれた機長とされていたようですが)、サイモンが殺されるに至った背景などが描かれていなかった為に、最後のオチも含めて、やや底の浅い単なる子供向け映画になってしまったのではないかと思います。(この映画を見た後でホームルームで君はラルフ派かジャック派か話し合おう、みたいな)。 キムリンさん [ビデオ(邦画)] 6点(2006-09-24 00:05:32)

24.《ネタバレ》 人間はなぜ戦争をするのか。それは人間の持つ本能なんてものではなく中途半端で幼稚な知性が前提となることをこの映画は描いていると思う。もともと規律を重んじる米軍学校の生徒たちが「決まり」を作ろうとすることも上下関係を作ろうとすることも必然。そこから生じる疑心暗鬼。閉ざされた環境が恐怖心を生み、恐怖心が人間を攻撃的にさせる。しかしこの映画は少年たちの恐怖感をまるで洞窟の悪魔から突然発生したかのように見せてしまっている。飛行機事故という最初の恐怖、無人島であるという恐怖、大人がいないという恐怖、救助が来ないかもという恐怖の積み重ねが悪魔を作り出すのであってその恐怖感を画面上に映し出すことが出来なかった時点でダメ。しかも狩猟班リーダー格の少年だけが狂気に捕りつかれたかのような演出によってほかの少年たちの殺人も唐突に感じる。全体的にチープ。 期待を裏切られた思いが評価を下げているかもしれんが1点です。 R&Aさん [DVD(字幕)] 1点(2006-08-30 12:04:22)

23.W・ゴールディングの『蝿の王』。学生の頃読んでメチャメチャ興奮して、夜、寝付かれなくなっちゃって、翌日周りの連中に「こりゃすげー小説だ!」と薦めて回って顰蹙買いまくった、私にとって最も大事な外国小説。物語に配置された数々のメタファーが、クライマックスに向かってギリギリグリグリゴリゴリと胸を締め付けてくる恐怖、まさに飛びっきりの衝撃でしたよ。だもんで、やはりメタファーを駆使しつつもサッパリ恐怖を掘り下げられなかったキングの『シャイニング』なんて、ちょっと今まで悪口言い過ぎたかも(笑)。さて、有名な小説を映画化した作品について、ここまで小説の方を持ち上げちゃった後には、当然、映画の悪口が続くというのが世の常ですが・・・本作、いや、なかなか悪くないんじゃないスか。原作の悪夢のごとき詩情、とでもいいますか、あの息苦しさをコトサラ無理して演出しようとせず、むしろ直線的にコンパクトにまとめており、人間が野生の中でフォースの暗黒面に墜ちていく姿をスターウォーズよりも端的に描いています・・・うーむ。しかし何か物足りないのう。原作と映画は切り離して鑑賞すべき(ってか、その方が映画を「映画らしく」鑑賞できる)のかも知れんけど、いったん原作を頭から忘れ去るなんていう器用な芸当は出来んよ。「映画はストーリー(のみ)ではない」のと同じく、「小説はストーリー(のみ)ではない」。そして出版され広く知られた小説は我々共有の財産(!)、それを映画化する際には、物語の上っ面だけ借りてくるんじゃなく、小説の持つ“本質”を映画にしっかり投影して欲しーなーなんて思っちゃうのよ。比較されたくなきゃ、オリジナル脚本の映画を作ればよいよ。でも、小説をネタに日々、映画は作られ、そしてナゼか、止せばよいのに僕らもそれをついつい観ちゃう。原作と違うからと文句を言ってみたりもするが、原作にとらわれ過ぎるのなら映画化する意味が無いかもしれない。ムムム、映画って何だろう、ナゼ、人は映画を作り、またそれを観るのだろう。などと頭を悩ますことになるわけで・・・それが判らないからまた映画を観るという悪循環(笑)。ま、それはさておき、最後に、“ついつい小説と映画を比較しちゃう”視点からの素朴な感想。「小説ではクライマックスにおける主人公ラーフの“混乱”が、何よりもコワかったよ。映画ではあんまし混乱しないから、あんましコワくなかったね」 鱗歌さん [DVD(字幕)] 7点(2006-05-30 22:56:42)

22.《ネタバレ》 話題になっていたこれ。だいぶ前に見たが。「秩序」を保つために必要なものとはなんなのか。
この子たちに「何」が無いために、秩序がなくなったのか。
たとえば、非常に小規模な集落で、「秩序」が保たれているところがあるとしたら、それはどんな集落なのであろう。我々はきっと、ネイティブアメリカンの長老のいる集落などを思い浮かべてしまいませんか。「知恵」とか「長幼の別」とか「家族」がないと、人間の集落はうまくいかないものなんでしょうか。「ほっとけば人間は悪さをするのが当然」ということを強調しているというより、「じゃあ、あなたはどういう状態なら、人間は殺し合わなくてすむと思う?」っていっているように感じた。個人的には。決して、「子供ですら、こんな邪悪なんだよ人間は」がメインテーマとは思わない。 パブロン中毒さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-10 01:51:35)

21.人間の深い部分にズーンと来る作品。環境に左右されちゃうもんですねぇ・・殺しまでするかとは思いましたが。その辺の導入部分、きっかけ?が弱かったのかなと思います。展開速いですし。得体の知れない怪物への恐怖が終始あったけど結局それらは話のメインにはなりえなかったし。ラストのやけにあっさりとしつつ毒気を抜いていく救助のシーンは・・裏切られたって感じです。もう少し何か無いのかよ、と。 HIGEニズムさん 5点(2005-02-06 09:06:57)

20.ええっ、今年最後のレビューが『蝿の王』かよ…いや別に大昔に見た奴だから、今日レビューしなくてもいいんですが…2004年を総括する作品としてコレが適当かな、と。原作との違いが指摘される本作ですが、最大の違いは原作=「悪の自然発生」説/映画=「元々みんな性悪なんじゃ」説、っていう事になるのかな。原作の持っていた宗教的な構図を骨抜きにしてしまったせいで、オイラ的には原作よりずっと現代的解釈ができるようになったと思います。イラクの刑務所で起こった事がまさにコレですね。まあイラク以外でもあるかもしれんが。人道とか国際法とかは世界が長い歴史で学んだ財産なワケで、それを捨てれば身軽で自由になるけど、もう一度学び直さなけりゃならない。孤島で、そういう世界の「見えない財産」から切り離された子供達は、だから原作のように「悪」に染まっていくんじゃないんじゃないかと思うわけです。ただ、知恵を失っただけなんじゃないかと。血と痛みの記憶を捨てただけじゃないかと。2つの世界大戦の主要プレーヤーで本土の占領・地上戦を経験しなかったアメリカ・イギリス・日本に、いま「悪」の面影を見るのは難しい。だが心底の無邪気さ、その怖さは見える。この映画が強引に「悪」を外科切除したのは、案外21世紀的な描き方だったのかもしれないですねえ。 エスねこさん [ビデオ(字幕)] 8点(2004-12-31 11:26:31)


19.ラスト、子供達の変わり様に戦慄。 カタログさん 7点(2004-12-30 15:53:12)

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【点数情報】

Review人数 38人
平均点数 6.24点
000.00% line
112.63% line
200.00% line
325.26% line
425.26% line
5513.16% line
6923.68% line
71128.95% line
8615.79% line
925.26% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 4.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

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